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【PubMedで翻訳練習】Eの巻:eye movement (眼球運動)

*PubMedでアルファベット順(A-Z)にキーワード検索→論文を1つ選びアブストラクトを和訳。(キーワード・論文の選択は、独断と偏見、その日の気分です。)

●本日のアルファベット:E(eye movement)眼球運動

●本日の論文:『 自閉症の診断予測における、運動学および眼球運動関連の動作模倣課題への機械学習の適用』
Vabalas A, Gowen E, Poliakoff E, Casson AJ. "Applying Machine Learning to Kinematic and Eye Movement Features of a Movement Imitation Task to Predict Autism Diagnosis. "Sci Rep. 2020;10(1):8346. PMID: 32433501

●アブストラクト和訳

自閉症は、現時点では専門家が、観察、面談、質問票を用いて、主に社会的およびコミュニケーション上の障害を評価し、特定する発達状態である。自閉症では、運動機能および動作模倣についても変化が認められ、より客観的に計測することが可能である。本研究では、動作模倣課題の運動・視標追跡データを、教師付き機械学習の手法と組み合わせ、22名の自閉症の成人と22名の自閉症ではない成人とに分類した。焦点は、信頼性の高い機械学習の適用である。モデル開発のためにネスト化バリデーションを用い、更にそのモデルを、独立したデータサンプルによりテストした。課題の選択は、結果の解釈を保証するため、選択の恒常性を目的とした。本モデルにより、運動学的課題からは73%の精度、眼球運動課題からは70%の精度、両者を組み合わせた課題からは78%の精度で、診断が予測された。更に、自閉症における動作模倣の差異をより理解するために最も重要な予測因子を調査した。行動面の結果と一致するように、最も差別化できる課題は、自閉症ではない者は通常とは異なる運動をうまく模倣できるのに対して、自閉症者は失敗するという実験の結果から得られた。機械学習の結果は、今後、定量的テストにより現在の定性的テストを補完することで、診断プロセスを支援できることを示している。

●PMID: 32433501

●検索日:2020年5月24日

*できるだけ新しい論文(「Display options」を「Most recent」に設定)、かつ論文全文が入手可能なもの(「Free full text」にチェック)を選ぶようにしています。

●感想・難しかった点

タイトルの訳でいきなりつまづきました。
『 自閉症の診断予測における、運動学および眼球運動関連の動作模倣課題への機械学習の適用』
これでみなさん意味わかります?自閉症の診断を予測するために、動作模倣課題のなかの運動学と眼球運動関連の課題に、機械学習を適用する、って意味なのですが。論文のタイトルらしく簡潔に訳すのが難しかったです。
「Movement Imitation Task」とか「Eye Movement Features」とか英語のままだと意味が取れるのに、日本語で漢字にすると分かりづらくなってしまう気がして悩みました。

医療でもAIの利用が盛んに叫ばれていますね。これまで医者の経験則に頼っていたところを、AIの客観性に置き換えるということで、賛否両論ありますが、今後もAIの活用が進んでいくことは避けられないと思います。そのうち、お医者さんではなく、AIに診断を告げられるようになるのかな。それも何だか味気ないと感じるのは、私が古い人間だからでしょうか。

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