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vol.34 東京大学法科大学院未修者コースに入学するまでの流れ(2014年当時)

こんにちは!ぽんぽんです😊
いつもお読み頂きありがとうございます🌿

『司法試験cafe room』では、
ともすれば焦りや不安につながりがちな司法試験勉強に関する情報を、
『カフェでゆったりくつろぎながら読めること』をコンセプトに発信しています🫖
今日ものんびり読んでいただければ幸いです🍀

0.はじめに

最近、質問箱やDMにて、
「社会人受験生として予備試験⇒司法試験合格を目指していましたが、最近になって、法科大学院経由の司法試験合格を目指しています。どうでしょうか?」とのご相談を多数頂くようになりました。

私は、大阪市立大学法学部を2014年3月に卒業後、そのまま4月に東京大学法科大学院に入学していますので、「社会人受験生」となったのは法科大学院卒業後からなのですが…

社会人と学部卒生で特に入試内容に変わりはありませんし
今日は『東京大学法科大学院未修者コースに入学するまで』にどんなことをしたのか?
出来る限り思い出しながら書いてみようと思います😊


1.未修者コースを選んだ理由は?

私はもともと、大阪市立大学法学部の出身です。
…と言うと、
法学部出身なのに、どうして既修じゃないの?」というご質問を良く頂くのですが

外国語学部出身だけど通訳になる人ばかりではなく、
教育学部出身だけど会社員になる人もいるように、
「法律に興味はもちろんあるけど、絶対に法曹になりたい!」と固く決意していたわけではありませんでした🧐

そのため、法律科目だけでなく他学部(文学部は特に好きでした)の授業やゼミにも興味があればどんどん参加し、中国に長期留学するなど語学学習にも注力していたため、
結局、法科大学院の既修コース受験のための予備校や講座を受講することなく、大学3年生の秋を迎えました。

様々な選択肢の中で迷うこともありましたが、
「とりあえず受けるだけ受けてみよう」の精神で法科大学院進学を決意したのがちょうどこの頃です。

未修にいくか、既修にいくか。
少し遠回りになっても良いので、
上位ローを目指してみたい気持ちが強かったこと、
学部の定期試験と法科大学院の既修入学試験は全く異なると聞いており、
大学3年の秋から勉強して間に合わせる自信がなかった
ことから、
家族と相談の上、未修進学を決意。
複数のローの説明会に参加し、
第1志望東京大学法科大学院、第2志望神戸大学法科大学院、第3志望大阪大学法科大学院としました。


2.未修者コース受験に向けて勉強したこと―その1

未修者コースの受験に向けて勉強したことは、
主に以下の4つです。

①適性試験対策
②小論文対策
③ステートメント対策
④面接対策

まず、当時、私が受けた法科大学院未修者コース試験は、
『足切りの一次』+『学校に行って小論文等を受験する二次』の二段階選抜でした。

『足切りの一次』は①適性試験の点数+③ステートメントで合否が判定され、
一次に合格した人のみ②小論文+④面接を受験でき、最終合格が決まる仕組みでした。
※現在は不明。

私が受験した2013年当時、
法科大学院入試には①『適性試験』という全国共通試験がありました。
論理力や長文読解能力など、法曹にとって必要とされる能力を4分野から測るもので、
ほとんどの法科大学院受験にも提出が受験要件となっていました。

また、③ステートメント、いわゆる志望理由書の提出も必要でした。
大学の学部時代の成績、語学スコア、推薦書、志望理由書、簡単なエッセイ等、
受験校により内容は微妙に異なるため、
「東大ロー向けに書いたものをそのまま神戸大ローにも流用」することができず、
地味に時間がかかったことをよく覚えています。
※ステートメントは今でも必要とされることがほとんどだと思います👀

私は、適性試験の成績が上位10%とそこそこの好成績だったこと、
学部成績がBが3,4個、Cが2,3個、あとはすべてA(多分)と良く、
HSK最上級(中国政府公認中国語レベル試験)を保有していたので、
どのロースクールも無事に一次を突破することができました。


3.未修者コース受験に向けて勉強したこと―その2

2013年当時の2次試験は、
東大・神戸大・阪大いずれのロースクールも②小論文は必須であり、
東大のみ④面接も実施されていました。
※現在は不明。

ただ、この「小論文」の内容は全く異なりました。

あくまでも当時の話ですが、
神戸大ローは3時間かけて1つの論説文をまとめる(要約する)というものであるのに対し、
東大ローや阪大ローは大学受験の延長のような、現代文の問題といった印象でした。

そのため、対策としては、
・市販の小論文テキストを買ってきて解く
・過去問が公開されているところは取り寄せて時間を測って解く
・日々新聞を読み、ホットなニュースは切り取ってまとめる、自分の意見を論理的に説明する(面接対策としても)
…くらいしかやることがありませんでした。

正直、当時の心境としては、
適性試験、学部成績、語学スコアでほぼ大丈夫だろうと思っていたこともあり

「小論文をどうにかしなきゃ!」と躍起になるよりは、
日本や世界の社会情勢に興味を持ち、
今、どんなことが問題になっているのか、
その対立点はどこか、自分はどういう意見を持つか、
それを説得的に説明するにはどうすれば良いか、
考える習慣を付けることに一番注力していたと思います。

結局、受験した3校すべてから合格通知をもらうことができました。
特に、東大ローの合格発表はWEB上で行われたのですが、自分の番号を見つけたときは本当に飛び上がるくらいに嬉しかったことを今でもよく覚えています。


4.おわりに

「社会人の法科大学院入学者は多いですか?」と言われると、
2014年当時の東大ローでの話、という非常に狭いくくりにはなりますが、
1学年に15人前後はおられたと思います。

コースとしてはやはり圧倒的に未修が多く、
既修入学者もおられましたが、
2年の途中で予備試験合格(いわゆる予備抜け)されるなど、非常に優秀な方々だったと記憶しています。

東大ローでは毎年数十人予備試験に最終合格しますので、
法科大学院既修者コースは、ある意味、予備試験の前哨戦ともいえると思います。
これは他の京大、一橋、神戸、慶應等上位ローでも同様でしょう。

これが意味することは、
『法科大学院を卒業すれば司法試験受験資格はもらえるけれども、
そもそも法科大学院の卒業自体が非常に大変である』という事実
です。

いくら未修で入学しても、
2年生からは既修入学者と合同クラスになりますので、定期試験は彼ら『予備試験も最終合格してくる連中』と競うことになります。

また、予備試験は試験に必要な科目だけを勉強すれば良いですが、
法科大学院では司法試験科目にない科目であっても、司法試験直前の3月まで授業を受け・定期試験を受けなければなりません。
※3年の後期3月に法曹倫理とかエジプト法のテストはやめてほしかったですね…5月に司法試験なのに…

「予備試験が大変だから法科大学院に行こう!」という考え方のみだと、
「こんなはずじゃなかった…」ということになりかねない、と私自身は感じます😢

単に受験資格を得るだけでなく、
☆共に肩を並べ、同じ時間を過ごす仲間を見つける
☆興味のある法分野について、最新の議論を学びに行く
☆学者・裁判官・検察官・弁護士のオールスターが教鞭を取る唯一の空間で、見識を広げる
…色々な考え方があるところですが、
このように「受験資格をもらう+α」の意味づけが法科大学院での数年を乗り切る強い力になるはずです。


受験生一人ひとりに異なるバックボーンがあるものですから、
一概に「こうしたほうが良い」ということは難しいと思いますが、
法科大学院進学が気になっておられる方は、ぜひ一度説明会等にも参加され、
法科大学院進学を選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか。


「あなたらしい」進路を選択されることを
心より応援しています😊🌈✨


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