【ほぼ毎日エッセイ】梅雨の退屈、いつもの週末、何者からかの手紙

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【2019/06/29】
遅れてきたしつこい雨の季節に辟易した日々を過ごしている私ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
手加減を知らない気温と容赦のない雨が相まって、湿度がビッグバンを起こすこの季節はどうにも私の様に身体が大きい人間には優しくありません。
いい加減天気にもバリアフリーになってもらいたいものです。
せめて雨が降る時は「湿度を30%程度に収める!」、とかね。
まぁ果たしてこれがバリアフリーと呼べるのかは置いておいて、もう少しお太り様へ優しい季節が早く訪れることを願っております。

お太り様だから湿度や暑い気温に耐えられない事は重々承知なのですが、私の生きる楽しみと言えば「しゃべる・食う・寝る」の3つくらいなもんで、中でも「食う」は比重が他の2つより大きいので困ります。
美味しいものが目の前に際限なく食べてしまいますし、腹十分目のその先だって目指します。
友達とお酒を酌み交わすことも生きがいの1つですし、毎週末それのために働いているようなものです。
「食べるのを抑えて身体を動かす趣味でも見つけたらどうか?」などと提案してくる輩がおりますが、それは言語道断。
食こそ運動ですし、夏場にラーメンなんか啜ろうものなら高校球児に匹敵するほど汗をかきます。
得られるのが青春かカロリーかの違いなだけであって、かく汗に変わりはありません。
もっともあちらさんは仲間や友情を手に入れることができますが、こちらさんは脂肪を身に纏うくらいですが。

ですから、私は今日も元気いっぱい脂肪を身に纏いに出かけがてら彼女と近所へ食事に行きました。
私のお目当は何度か登場している近所にあるレストランの”桜海老と小松菜のペペロンチーノ”です。
と言うより先週も行きました。
下手したら先々週も行ってます。
いつかメニューからなくなるその日が怖く、取り憑かれた様に毎週末足を伸ばしているのです。
席に案内されてメニューを渡されても、私の心は揺るぎません。
一口お水を含んだあと店員さんを呼び、「これの大盛りで!」とメニューを指差しました。
彼女はマルゲリータを注文していたので、「ペマ交換友好条約」を締結させ、私のペペロンチーノの半分と彼女のマルゲリータ数枚を交換する和親条約を結びました。
外に弱々しく降る雨を横目に、料理が運ばれてくるのを、今日の午後どう過ごすか話しながら待っていると、熱々のピザと間違いないあいつが運ばれてきました。

条約に基づきパスタを半分彼女に受け渡し、替わりにあつあつのピザを頬張ります。
一口食べたらこれがまた美味い。
また来週末これを食べるために生きようと思える旨さです。
一切れ食べてお目当のそいつを頬張り、またピザに手を伸ばし、「すいません、グラスビールください」と言いかけたあたりで完食。
運ばれてきたアイスコーヒーを飲みながら、午後の行く先は高円寺に決めました。
楽しみにしている展示が始まっているのを思い出したのです。

あづま通りにあるこのお店には何だかんだ月に1度は来ているような気がします。
店主様が暖かく声をかけてくださり居心地がいいのです。
この「何者からかの手紙」を初めて手に取ったのもこちらのお店でした。
以来他で見かけてもこちらのお店で買う様にしています。
先月か先々月か定かではありませんが、いつもの様に手紙をレジへ持っていくと「6月に”届かなかった手紙展”というのをやるのでよかったら」と教えていただき、その時を楽しみに待っていました。

何者からの手紙は、冷蔵庫は冷蔵庫が、鉛筆は鉛筆が、それぞれそのもの達が書いた手紙です。
店内には会期中にしか読めない手紙があちらこちらに隠されており、大変わくわくしながら時間を忘れて様々な手紙を読みました。

最後に店主様といくつかお話をし、机に置いてあったノートに住所をそっと認めました。
来年開催される際は、住所を書いた人しか読めない手紙と共に案内が届くそうです。
もう少し店主様と仲良くなっていろんなお話がしたいと思いながら、お店を出ました。

「来年も一緒に来れたらいいね」
そう言う事をさらっと言えたらいいんでしょうけど、どうにも私にはできません。
明日でお付き合いを初めて2年と半年。
普段言えない言葉を文字にするのもいいかもしれませんね。
「何者でもない私からの手紙」とか銘打って。
ちょっとクサイな。
臭うのは汗だくな自分の身体だけで充分だ。

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