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水道すらも管理しない政府~板挟みとなる自治体~

本日はこちらの記事。

新型コロナウイルス感染拡大を受け、水道料金の減免に動く地方自治体が増えている。外出自粛や休業要請で収入に大打撃を受けた住民や事業所の救済策で、4~6カ月間無料という思い切った措置に出たところもある。しかし、全国の水道は耐用年数を過ぎた老朽管の増加に更新が追いつかない状態。料金減免が施設の更新をさらに遅らせる可能性も出ている。立命館大の仲上健一名誉教授(水資源環境政策)は「このままでは自治体の財政負担が大きくなるばかりだ。新型コロナが国難であるのなら、政府が自治体に負担を負わせるべきではない」と指摘する。

コロナの影響を鑑みて、水道料金の値下げを行う自治体が増えているそうです。

その一方でなかなか進まない老朽管の更新…。

政府と自治体が協力するべきことですが、自治体にまかせっきりの政府。

なぜこのような事態になっているのか述べていこうと思います。

老朽化する水道管


高度経済成長期に全国の水道管が整備されたそうです。

そしてその水道管が老朽化し更新時期を迎え始めています。

法的耐用年数を超えた全国の水道管

記事内のグラフからも分かる通り2006年からの10年で更新が必要となった水道管の割合は倍以上になっています。

実際にどのくらい更新をしているのかというと、

全国の上水道管路 更新率の推移

更新すべき水道管は増えているのに!更新率は低下!

何をしているんですかね。

さらにさらに

日本は地震大国なので、施設の耐震化工事も進めなければならない。だが、耐震化工事の進捗率は2017年度で基幹管路39.3%、浄水施設29.1%、配水池55.2%にすぎない。

課題だらけの日本の水道周り…。

政府は支援をしなければならない


当たり前ですが、政府が自治体を支援して水道管の更新を進めるべきです。

水道に限らず、電気、ガス、交通インフラなどもですが、ビジネスでやるものではないです。

生きるために必要なんですからそんなものビジネスにされたら、お金のある人だけがきれいな水を飲める、電気、ガスが通ったところに住めるといった酷い国になってしまいます。

利益度外視で国民のためにお金を使えるのは政府しかありません。

政府には通貨発行権がありますから必要な分のお金は簡単に調達できます。

自治体には通貨発行権がありませんから、お金に限りが出てきます。

そのため水道料金を値上げする自治体も出てきているようです。

こうした中、埼玉県川口市は9月から約25%の値上げに踏み切る方針を打ち出した。水道管の更新など施設の維持管理に今後多額の費用がかかり、必要な工事を怠ると水道管の破裂などで漏水、断水の発生や水質悪化の恐れがあるためとしている。

住民の方からしたら溜まったもんじゃないでしょう。

しかし、水道管の維持を考えたときにそれだけお金が必要だということです。

政府がお金さえ出していればこんなことにはならなかったでしょう。

緊縮財政の呪縛


政府が自治体に支援をしないのは、財政破綻論に基づく緊縮財政を行っているからです。

財政破綻がありえない、というのは何度も申しております。

お金を作り出せるのになんでそのお金が足りなくなって破綻するんですか。

これが一番分かりやすい財政破綻に対する反論かと思います。

(もう少し話は込み入りますが)

お金がないから売り払おう、民間企業に任せようという発想から水道の運営権を譲渡するといったコンセッション方式にしたりと迷走を続けております。

政府がお金を出して自治体が更新を進めていくというのが理想と思います。

お金を出せば解決できる問題ですし、私たちの生活に関わる問題ですから早急に行うべきではないでしょうか。

まとめ


生活に必要不可欠な水に関しても「お金がないので」という言葉で済ましてしまう政府に恐ろしさを感じます。

国民の生活の安全に興味がないんでしょうか。

どんどんと政府の力を小さくしていき、国民の自助努力、自己責任にシフトしていっています。

なんとかこの流れを止めましょう。

政府と自治体が協力して水道の更新が進むことを祈ります。

いただいたサポートは就職活動の交通費などに充てようと思っています。