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『亡国のメガロポリス』レビュー

私が経済や政治を学ぶきっかけとなった三橋貴明先生の書かれた『亡国のメガロポリス』が面白かったので紹介します。

黄金の経済成長の鍵は首都圏ではなく地方にある
・東京の経済成長率は全国平均を下回っている        
・地方のほうが東京よりも失業率が低い  
・少子高齢化こそが高度経済成長のチャンス    
・リニア等によって首都圏を拡大させる

本の表紙にはこのような文言が並んでいます。

内容ととしては、「東京一極集中化」に対する警鐘と日本の経済成長についてです。

皆さん、東京よりも島根の方が失業率が低いということを知っていますか?なんとなく地方には仕事が減ってきていて大都市圏に仕事がたくさん余っているイメージがある方も多いのではないでしょうか。

なぜ、こんなことが起こってしまったかと言いますと、東京に憧れて(?)移住する人が多いのですが、東京はもう人で溢れかえってしまっています。仕事の量よりも人口が上回っています。そのため失業率が上がっているそうです。需要(仕事)に対して供給能力(人手)が足りている、余っている状態といえます。

一方の島根県では、供給サイドとしての活躍が期待される若者が都会へと行ってしまう。なので生産年齢人口が減ります。供給側としては期待できませんが消費活動を行う高齢者は島根県内に残っていることが多いです。

若者が抜けた分需要が減るのですが、それ以上に若者という労働者がいなくなったので供給能力の方が大きく減ります。高齢者が需要サイドとして残っているために仕事の量はそこまで減ることがありません。そのため失業率が下がっているようです。

人口減少により仕事が減る以上にそもそも仕事をする人が減っているということです。

他にも人口減少=経済衰退は誤った考えであるということや、人口減少は経済成長のチャンスということもあり、日本の未来に対して希望を多少は持てる内容と(緊縮財政を抜け出したらという大きすぎる前提はありますが)なっておりますので興味のある方は是非読んでみてください。

人口減少は経済成長のチャンスについてはこちらの記事が参考になると思います。

緊縮財政から転換し日本が豊かな国になることを祈ります。


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