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書き出しから魅力が無い小説

のつづき
私小説の添削をしていただいた中に、最初の書き出しが、小説とまったく無関係で、先に説明する必要のない内容がはいっているし、読んでいて意味もわからないから。バッサリ削って、主人公のセリフ(会話)から始めてもいいんじゃないとアドバイスされて思い出したことがある。それは、コレットの青い麦の「漁にいくのかいヴァンカ」という書き出しだ。それを読んだとき、「ああ会話から書き初めてもいいんだ」と気がついた。すっかりとわすれてしまっていた。

今、あらためて調べてみると翻訳者によってこのセリフは少しずつ違っていた。海外文学の場合、どんな人が翻訳するかで、書き出しも雰囲気もかわってくる、、、今更ながら面白いなと思った。

気持ちよいほどよく切れるナイフでサクッとプロの先生に切り身にされたわたしの小説は、ばらばらと深い深い穴の中に落ちていった。注意された点を直しても、なおつまらないのはわかっているので、次の30枚もしっかり書きためたものを書き直して提出したい。どんなところがまだわかっていないのか、教えてもらうのが待ち遠しい。もう8年続いているという会で、ヘタレな私などが添削していただくのは申し訳ないと思っているが、それでもかじりついていくしかないのだ。




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