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【ぶっつけ旅行記】入国拒否はもういやだ

こんにちは、ほりです。デザイントーストというデザインスクールを運営しています。

今回は、出入国で結構大変だった、コロナが始まったばかりの2020年3月頃の旅行話です。
もう1年以上も前になるのか~!

当時のままの日記的な文章を載せています。まあ色々あるんだなあ、アホなやつもいるんだなあと思って楽しんでもらえたら幸いです。笑

タイ滞在中、異変に気付く

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タイできゃっきゃ浮かれていた私です。(なんのポーズ…)

2019年は、台湾に長期滞在し、年越しも台湾で迎え、
2020年の、3月の1ヶ月間だけ、タイに滞在。

私がコロナの影響を初めて感じたのは大分遅く、その2020年の3月18日、タイにいた時でした。
台湾が「次の日から入境を原則禁止にする」という発表があった日です。

昼に起きると、台湾人の友人や、日本人で台湾で活動している友人達から
たくさんLINEに連絡が来ていました。

「今すぐ台湾に帰っておいで!」
「このURLの飛行機に乗って!そしたら今日間に合うから」


正直、寝起き頭の私は深刻さがわからず、
「噂のSARSみたいなやつか…言っても中国で流行ってる病気だよね、心配性すぎない?」と思いつつ、

もらったタイ→台湾の飛行機URLを見ると、
5万円~~~高~~~~い!!!!

Peachとかだと15,000円とかもあるのに、
というか「なんでそんな焦る必要あるの?ちょっとタイで待っていれば、またすぐ開くでしょ?」くらいしか思わず。

しかし、別の日本人の友人からも連絡が
「台湾が原則鎖国する、いつまでかわからない」
「学生ビザもおりないらしい」


とりあえずグーグルで過去のニュースを遡りました。

んんん??

調べてみたら、
今滞在しているタイも、入国できなくなるかもしれないだと…?台湾だけじゃないのか。いろいろな国がこの数日で状況が一変してきているみたいだ。

今更、まさかちょっと異常事態かもしれない、と思い始め、慌てて他にも今日中の飛行機を検索。

ふと言われてみると、思い出されたのは
「そういえば日本行きの飛行機も、既に2回キャンセルされたんだった…たまたまじゃなかったのか…」
と、のんきすぎた私は気づきもせずのらりくらり過ごしていたんですね(気づけよ)

台湾行き、直行便は
・14時
・15時
・21時

の3つだけ。

今は昼の12時。14時の飛行機には多分間に合わない。

急いで荷物をまとめても、15時に間に合うか?
というか、まず飛行機、まともに乗れるのか?

情報をオンラインで慌てて集めていて、見ていると
私の所属するクリエイターチームの一人は、数日前に、飛行機搭乗直前に「ビザがないなら乗れない」と、タイ→ベトナム行きを搭乗拒否されたっぽい。(普段はビザを要求されることはない)

うーん、なんか、やばそうだな~~。

たこのやばさを同居していたパートナーに伝えないとと思って起こして話をしようとすると、
起きたものの、昨日食べたタイ飯でお腹を壊して、トイレからずっと出てこない。おいおい。

トイレのドア越しに
「飛行機5万は高いんじゃないか」「タイに居た方がいいんじゃないか」
と、それもうさっきわたし言ったから!!

数分前の私レベルの彼に説明・説得。
しかし、話しているうちに、時間は過ぎる。

あかん、時間がない。

「よし、もう21時しかない。21時を取ろう!いいね!!!!」
と決意してURLを開くと、

チケットはソールドアウト。

うっそーーーーーーーーーーーー( ^)o(^ )

青ざめる私達、
もちろん、別のサイトや航空会社で直接調べても、一つもない。

「タイで学生ビザをとるのはどうか」とも考えたものの、学生ビザをとるには一度国外に出る必要がある。
一度タイ国外に出たら、タイに帰れなくなりそう。作戦中止。

タイに居続けたらいいじゃん、と思うかもしれないけど、タイって外国人バックパッカーが多いので、ビザランやオーバーステイで年々ビザ問題が厳しくなり、ペナルティをくらう話もよく聞くようになり、
もしオーバーステイしてしまったら犯罪者扱いされても嫌だし…一刻も早く出ないと、と思っていました。
(その後、特別措置でビザなしでもステイ可能になったんですが、その時予想できなかった!)

当時の時系列(この日は3/18)
3月17日 バンコクのナイトスポット前面封鎖
3月20日 ラオス・ミャンマーも入国制限が厳格化
3月22日 タイ入国・経由にコロナ非感染健康証明書と海外旅行保険必須

とにかく電話

そもそも、これって、どこに聞けばいいのかもよく分からない。

飛行機を扱ってる空港や飛行機会社?
多分、各国の事情や入国ルールに通じているだろう、と思っていたけど、どのくらい連携しているのかは全然わからなかった。
(ちなみに外務省、入国管理センター等はこの時、電話をしても繋がらなかった。パンクしていたんだろうか)

ニュースを見れば見るほど、1時間単位で目まぐるしく入国ルールや必要書類が変わり、
空港にかろうじて電話がつながっても、誰一人事態を把握できていない状態。
(おそらく、こういうリアルタイムの情報は外務省や入国管理センターに聞くのがよかった)

私のパートナーはポーランド人だったので「一緒にポーランド帰るのはどうか?」とも考えたのですが、ヨーロッパ内でも早々にポーランドは外国人入国禁止に。
到着できても、日本人である私だけがはじかれてしまう。ぐぐぐ。

「日本なら、まだ入れるかも!」
これがおそらく最後のチャンスと、私たちは18日の3日後である、21日の飛行機をとりました。

これが、私と彼ののんきさを本当に悔やむ決断でした。
遅すぎたんです。TT

21日、日本行きの飛行機に乗る

日本の外務省の入国に関するWebサイトは、外国人向けではなく日本人向けの日本語で書かれていました。
それを見た限りは、入国に問題がある風には見えず、大体「無理ならタイかシンガポールの空港のカウンターで出国時に止められるだろう」と考えていました。

日本行きの飛行機は、タイ→シンガポール経由→沖縄行き。

とにかく早々にペナルティを食わらないうちに、タイを出なければいけない。もしキャンセルされたら、まだ入れる別の国に潜り込もう、と思いました。
「急がなきゃ、台湾入国禁止の売り切れた飛行機チケットのように、全部失ってしまうかもしれない」

焦りながら、Jetstarの飛行機カウンターに向かいました。
乗れるんだろうか、拒否されるんだろうか。お願いだから乗せてくれ~~…!!!と心の中は緊張でいっぱい。

タイの空港カウンターに到着し、カウンターはそこまであわただしくは見えない。
男性スタッフに「ポーランド人の彼は日本国民か?」と聞かれました。

彼は「いいえ。入国できますか」と数回聞いたところ、
奥のマネージャー達と話をする、と言って戻ってきて、無事にチケットを発券してくれました。

乗れそう・・・・・・!!!!

私たちの飛行機は、無事タイを出て、シンガポールへ向かいました。
そして、無事到着。

これはシンガポールの空港、乗り換えカウンターにて。

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アップで見ると、

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ものすごいキャンセル率。
ここでも、飛ぶのか…!?と思った。

前にいたオーストラリア人男性が「もう4回もフライトキャンセルされている」とカウンターで言っているのを横眼に見ながら、
列はものすごい長さ。乗り換えに時間が間に合うのか不安になるほどでした。

インド人女性の英語が聞き取れなくて、なぜか私はカードで支払いができていないと言われてここで支払ったんですが、ダブルで請求されていた。(のちに返金された)

色々本当に、状況はいっぱいいっぱいだったんだろうな…。
チケットはここでも無事発券され、
私たちは、一安心し、シンガポールを夜中に無事経由して、沖縄へ向かいました。

日本に到着

6時間程度経過後、日本に到着。

無事についた…これでもう大丈夫だ、と思ったのもつかの間

飛行機の出口を出たすぐそこに、待ち構えていたのは数名の税関スタッフでした。
「シルヴェスターさんはいますか」

と、私の彼に声がかかり、
「日本政府は、本日から外国人の入国を禁止しました。あなたは日本に入国できません」

絶句。。。

その後、税関の取調室のようなところに連れていかれ、話をしたところ、誰も英語も話せないので、私がつたない英語で翻訳。
「私の英語では専門用語を訳せない、誰か英語を話せる人間はいませんか」と聞いたところ、「翻訳者を呼びます」とオンラインで翻訳者につなぐことに。

なんで税関の人が英語話せないんじゃい、と文句を言う時間もなく、言われたことは

「とにかく、今すぐ日本国外に出てもらわなければいけません。日本に入国したことにはできないので、彼には入国スタンプは押さないので、今すぐ日本国外どこかに飛んでください。」

どこかって、どこよ!!!!!!!TT

「今ならシンガポールが今日中であれば到着入国できます。明日閉まるので、これから一便だけあるシンガポール行きに今すぐ乗ってください

とりあえず他の道はすべて絶たれており、私たちは急いで飛行機に乗り込むことに。
急げ急げと飛行機に乗ったら、おそらく私たちのせいで飛行機の出発をめっちゃくちゃ待たせていた。
当時の待っていて下さった皆さん本当にごめん。

来た道を戻ることになり、飛行機大っ嫌いな私は、絶望。
でも、一つだけもしかして、本当に神様がいるのかもと思ったのは、飛行機の揺れが大嫌いな私にとって、行きも帰りもほぼ揺れなかったことTT

閉所も怖いので、飛行機がトラウマにちょっとなりかけるところでしたが、これがヨーロッパとかの長距離フライトじゃなくて、本当によかったよ~~~~~

余談ですが、
このあと2人分のシンガポール行きの飛行機代を請求されたときは、本気でもう一生使わないぞJetstar、と心に刻んだけど。(これは1年半たった今も変わらない気持ちです…笑)
でも、その時いてくれた機内のスタッフさんが気の毒がってくれて、泣きながら感謝しました。


その数時間後、無事シンガポールの空港へ到着。
「隔離先の滞在地の住所と、予約画面を見せるように」と言われBooking.comとAirbnbを駆使して探しまくります。

バスの待合室のような部屋で、コンセントの形が違うので充電できないため、PCの充電が切れるまでにどこかに決めなきゃ…!と焦る私。
(このスタッフさんもとてもいい人で、私が安い所さがしに戸惑っていた間、ずっと残業して待っててくれた…TT)

安いものの、ボロボロのホテルを予約。

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しかし!宿泊先決めたんだけどさ!!!

家賃!
2週間で7.5万円!!
高い!

冷蔵庫ない!

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ちなみにシンガポールはもし外に出たのがばれたら、罰金一人当たり3万円以上とられるため、外に出て買い出しができないんです。
2週間の間、部屋に冷蔵庫がないと、デリバリーに頼らないといけないという…。

彼はすっかり元気をなくし「ここは刑務所だ」と口を開くたび言っていました。笑

マックを3日以上食べたのはさすがに飽きた。
忍耐の時をすごしました・・・。

今、振り返って思うことは、ただただラッキー

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当時は自分はなんて不幸なんだろう、と思っていた自分もいたんですが
今思うと、最後までゲートを開けていたシンガポールにも、ただただラッキーだった・・・と思います。

一つは、
隔離中、何もできんぞということでパートナーにデザインを教えていたんですね。デザインできたら日本からオンラインで受注できるんだよ、と、未経験の彼にとっても希望になったこと。
これも、デザイントーストの設立につながったひとつの経験でした。

その間に書いていたnoteがこちら

デザインやってなかったら2週間、収入得られなかったんだなあと思うと、ゾッとしてしまう…。

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もう一つ、ラッキーだったのは、

当時、タイ付近の国(ラオス、ミャンマー、カンボジア等)に移ることも少し考えていたものの、
発展途上国の治安はコロナ禍の不安や失業などのから、外国人を狙った犯罪や、ヘイトが起きやすい状況になっていたし、

シンガポールじゃなくて、もしミャンマーに移っていたら…とか思うと危なかった。
シンガポールへは選んだわけではなかったけど、もっと早く動いていたら、とか、リスクの少なさを瞬時に判断してすぐ動くかどうかの判断をすることって、
不安定な情勢などに陥りがちな海外にいる間は、本当にすごく大切なスキルだなと、学びにもなりました。

で、結論。
でももう一生で二度と、
入国拒否されるのも、飛行機で行き来も、
隔離もされたくない!!!!!!!!笑

そんな日本・海外どこでも働けるスキルを付けたいよ~、という人へ、デザインはいいぞ。
よかったら説明会にぜひ来てください。
こういう話も聞かれたら全然します笑


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