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『東京公園』 に癒される

2021.10.22
20歳になる次女と意思の疎通がとれず、イライラが募る金曜日の夜。
秋クールのドラマも始まり録画したドラマもあるけど、今日はそんな気分になれず、春馬の作品に癒してもらおうと思った。
最近レビューを見て紅葉の今にぴったりだとお薦めもあった『東京公園』を観ることにしよう。

まず驚いたのが若春馬の作品だと知っていたけれど、思っていた以上に若いくて可愛いではないか!!
これまで色々なレビューや公開時期のインタビューなど読んでいたのでおおよそのストーリーは知っているつもりだった。

想像以上のスローテンポでゆったりとまったりと流れる時間と光司の柔らかさに、私のイライラが徐々に和らいでくる。
カメラマンを目指している光司
歯科医の初島からの依頼でその妻と子供を尾行し公園に行っては写真を撮ったり、
その妻は光司の亡くなったお母さんにそっくりだったり、
幼なじみの富永の亡くなった彼氏ヒロの姿は光司にだけ見えていたり、
ゲイを演じる宇梶さんのドレス姿がチャーミングだったり、
血のつながりはない姉弟だけど、美咲と光司の長ーいキスシーンがあったり、
…と、結構色々なことが起こっているのにゆったりとまったりとなのだ。

光司と富永のもぐもぐシーンが可愛らしかった。
こたつでおでんなんて最高!!
富永が美咲さんは光司のことが好きだと言う時も、大きな大福を2人して食べている。その時の後ろ手で歩き回る光司の姿がどこか滑稽で忘れられない。
美咲と光司は2人とも出会った頃から好意を寄せていたらしかったが、えっ?!光司もだったの?と驚いた。

時折、女優さんにピントを合わせ光司がソフトフォーカスされているシーンがありそれも素敵だった。

尾行して隠し撮りする光司のベタな演技や、唇尖らせる困った表情、ファインダー覗く姿、カメラとレンズの扱い方、全てが演技のようで演技じゃない感じ?等身大の春馬が垣間見える優しい作品な気がした。

「光司って、わりと僕に似てます。特にゆっくりしているところが。いままでやってきた役の中で1番、僕に近いかもしれないですね。ちょっとこう、ふわふわしているというか…自分のことふわふわしているってあんまり言いたくないですけど(笑)。不安定な感じ」

Cinema Cafe.net インタビューより

ゆっくりと流れる時間にピアノの音、カメラのシャッター音、公園の紅葉がトゲトゲとした私の心を穏やかにしてくれた『東京公園』。

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『東京公園』の見事に黄葉していた銀杏を見て、長女が中学から10年間通った学校を思い出した。
最寄りの駅から学校まで続く道は銀杏並木だった。
毎年この季節に文化祭があり、黄金に輝く歩道を歩いていた頃が懐かしい。
その長女も今年から社会人になり頑張っている。
問題の次女は大学2年生、そうコロナ禍に大学生になり入学式も行われずほぼリモートの授業をこなしている。
そればかりが原因ではないけれど、私の理想の子育ての歯車がどんどんズレてしまっている気がして…
もう成人なのだから子育ても何もないか、とも思うけれど学生のうちはまだ手も口も出したい!!
過保護かな。(笑)

子供たちも大きくなり、改めて公園に行くってことないなぁ。
大昔に行った昭和記念公園の紅葉の素晴らしかったこと、落ち葉の坂を転げ回ったことを思い出し、また行ってみたいと思うセンチメンタルな秋です。