キャラメロ

大事にしたい”感じたこと”の発信です。2023年4月からは回復期病院で言語聴覚士として…

キャラメロ

大事にしたい”感じたこと”の発信です。2023年4月からは回復期病院で言語聴覚士として働く中で感じたことも。表現が上手な人もそうでない人も、見えない思いや聞こえない声に、互いに心の深くまで潜って、「あぁ良かった」「幸せな人生だ」と分かち合うことができる関わりを目指しています。

マガジン

  • 言語聴覚士養成校の2年間

    言語聴覚士養成校で学んだことを毎日書いています(2021年4月〜2023年3月)。病院実習(2022年8月末〜11月末)、国家試験前のひとり勉強、そして講演会参加や束の間の読書の事なども。写真は家と学校の往復で見つけた季節のうつろいです。

  • 父から学ぶ、生きること、死ぬことのヒント

    不自由になった父と一緒に過ごしていると、かけがえのない瞬間があります。noteを始めたのはそれを留めておきたかったからです(2020.5〜)。「よく観察しておきなさい」と言っていた父から、生きること、死ぬことのヒントを得ています。受けとめる力が足りず、思うようには書けませんが、糸口だけでも。たまに母も登場。

記事一覧

入職89日目。今日は眠くて眠くて仕方ない患者さんが重なりました。リハビリを終えてベッドに臥床させるとすぐに入眠されて。よく頑張ってくださいました。空には積乱雲が連なっていましたね。眠いのはお天気の影響もあるのでしょうか。私も朝から眠かった。これを書きながら少しほっとしています。

キャラメロ
8か月前
21

入職87日目。摂食嚥下訓練で舌の運動をしている患者さんに「ベロを顎に触るくらい出して下さい」と促す。「そんなに出ないよう。やって見せて」。ドキッ。「私もできません」。感染対策のためマスクを外してどれくらいできるかお見せすることもできずにゴメンナサイ。そんな中で頑張ってくれてます。

キャラメロ
8か月前
20

先週はコロナで寝込んでいました。高熱でうなされましたが5日間の療養でなんとか復帰。味覚や嗅覚障害、だるさが残っています。まさか今になって罹ってしまうとは…デス。無症状が多いみたいですが私のような場合もあります。暑さ厳しい中での感染対策は大変ですが、どうか皆さまご自愛下さい!

キャラメロ
8か月前
18

入職86日目。「ことばに出ない。重要でもことばに出ない。歯がゆい」「1次に感情を言いたい」。今までで一番長い明確な文での内面の表出。音の誤りや言いよどみが多く簡単な内容の意思表出にも難渋している。話そうと思っている事を覚えているのも一瞬で、具体的な表出ができないという自覚もある。

キャラメロ
8か月前
13

入職85日目。新患さんが重なり高次脳機能検査が続いている。注意機能の検査項目の一つにPCを使用して標的刺激にできるだけ速く、正確に反応するように求める検査がある。選択性注意、持続性注意、反応抑制などの機能に関わる。モグラ叩きのようと言われているが脳損傷後にはとても疲れる検査だ。

キャラメロ
8か月前
11

入職84日目。重度失語症で発声もなかった患者さん。入院当初は易疲労性が強く、表情も暗かった。間食に栄養のあるゼリーを摂取するようになり徐々に元気になっている。今日は差し入れのお菓子をたくさん召し上がりながら「おいしい」。周りのスタッフにも手を振って笑顔が多い。食欲は本当に大事。

キャラメロ
8か月前
13

入職83日目。失語症のある患者さんにご家族との面談でどれくらい言いたいことを言えたか尋ねると「3割」。本当に3割も言えたのだろうか。そしてご家族はどれくらい言語の状態を理解されただろうか。頷きや表情など一見する応答だけでは見えない部分が多い。失語症とはどういうものかということも。

キャラメロ
8か月前
16

「それってオノマトペだね」。失語症の方に”た”の音を知覚してもらうために”た”の特徴を表した運動を考えていた時のこと。「たったったっ、走るじゃない?」。音を言いながら身体リズム運動をして音を知覚する。話すための前段階。オノマトペから運動を考えてみよう。意味や雰囲気も感じるかな。

キャラメロ
9か月前
18

入職82日目。リハビリには整容が大事。ということを実習中にバイザーから教えられた。自室から他人も集まるデイルームへ移動して嚥下訓練をする前には、髪の毛を整え、髭を剃り、鼻毛を切って、顔を拭いた。たとえベッド上でも同様。「何も特別なことはしてないけど、整えることは大事にしてる」。

キャラメロ
9か月前
12

入職81日目。「皆さんが良くしてくれたから、もう少し居てもいいなと思うけど」ともうすぐ退院される患者さん。入院生活をあっという間だったと最高の笑顔で話してくださる。どんなリハビリをすれば良いかのかをたくさん考える機会を与えてくれた。いつでも穏やかに前向きに取り組んでくださり感謝。

キャラメロ
9か月前
12

入職80日目。説明や行動に納得がいかないと理路を正してくれるロジカルでユーモアあるご高齢の患者さん。栄養のために飲み物を促すと「そんな風に信じてるのね」といつでもお手上げだけど最後には飲んでくれる。議論を楽しまれている。「お風呂って面倒くさくない?むだよ」テーマも面白かった。

キャラメロ
9か月前
13

中学生くらいの時だったか父にデリカシーについて注意されたことがある。詳しくは覚えてないがアンヴィバレントな感情表現がデリカシーのない態度として表れていたのだと思う。そんなことを思い出したのはミヤギフトシの静謐で詩情ある映像インスタレーションを観たから。デリカシーある表現。

キャラメロ
9か月前
10

入職79日目。先日は4人の先輩方に日替わりで失語症の患者さんの訓練を見て頂いた。今日はその時のフィードバックとして失語症のタイプ分類の相談会。私自身はタイプ分類で迷走したが今の考えに至った経緯を伝え、先生方のお考えを聞かせて頂いた。協力して下さる先輩方がたくさんいて心強い。感謝。

キャラメロ
9か月前
13

入職78日目。全体構造法で失語症治療している患者さん。日に日に自発的にお話しされることが増えている。喚語困難や錯語は多いが表出される文も長くなっている。もともと朗らかな方なのだろうユーモアあふれる笑顔が魅力的。手探りしながらの訓練だが、もっと自由にお話しできるようにという一心。

キャラメロ
9か月前
12

ジェーン・バーキンが…。ずっとずっと前にバーキン大好きな友達に影響されて注目した。ジャンルー・シーフの撮影したポートレートも素敵だった。その後、女の子の友達も続々とバーキン好きになりコンサートに一緒に行ったっけ。男女で好きの目線は違うようでいて、同じだったかな。儚い声や佇まい。

キャラメロ
9か月前
13

入職77日目。昨日のリハビリではゼリーやとろみ茶もスムーズに摂取できて「アー」の発声もできたけど、今日は閉眼されたまま何に対しても首を背けて傾眠される患者さん。昨日は午前中、今日は夕方と介入時間の違いによるものだろうか。今日はどんなリハビリが可能だったのだろう…。

キャラメロ
9か月前
12

入職89日目。今日は眠くて眠くて仕方ない患者さんが重なりました。リハビリを終えてベッドに臥床させるとすぐに入眠されて。よく頑張ってくださいました。空には積乱雲が連なっていましたね。眠いのはお天気の影響もあるのでしょうか。私も朝から眠かった。これを書きながら少しほっとしています。

入職87日目。摂食嚥下訓練で舌の運動をしている患者さんに「ベロを顎に触るくらい出して下さい」と促す。「そんなに出ないよう。やって見せて」。ドキッ。「私もできません」。感染対策のためマスクを外してどれくらいできるかお見せすることもできずにゴメンナサイ。そんな中で頑張ってくれてます。

先週はコロナで寝込んでいました。高熱でうなされましたが5日間の療養でなんとか復帰。味覚や嗅覚障害、だるさが残っています。まさか今になって罹ってしまうとは…デス。無症状が多いみたいですが私のような場合もあります。暑さ厳しい中での感染対策は大変ですが、どうか皆さまご自愛下さい!

入職86日目。「ことばに出ない。重要でもことばに出ない。歯がゆい」「1次に感情を言いたい」。今までで一番長い明確な文での内面の表出。音の誤りや言いよどみが多く簡単な内容の意思表出にも難渋している。話そうと思っている事を覚えているのも一瞬で、具体的な表出ができないという自覚もある。

入職85日目。新患さんが重なり高次脳機能検査が続いている。注意機能の検査項目の一つにPCを使用して標的刺激にできるだけ速く、正確に反応するように求める検査がある。選択性注意、持続性注意、反応抑制などの機能に関わる。モグラ叩きのようと言われているが脳損傷後にはとても疲れる検査だ。

入職84日目。重度失語症で発声もなかった患者さん。入院当初は易疲労性が強く、表情も暗かった。間食に栄養のあるゼリーを摂取するようになり徐々に元気になっている。今日は差し入れのお菓子をたくさん召し上がりながら「おいしい」。周りのスタッフにも手を振って笑顔が多い。食欲は本当に大事。

入職83日目。失語症のある患者さんにご家族との面談でどれくらい言いたいことを言えたか尋ねると「3割」。本当に3割も言えたのだろうか。そしてご家族はどれくらい言語の状態を理解されただろうか。頷きや表情など一見する応答だけでは見えない部分が多い。失語症とはどういうものかということも。

「それってオノマトペだね」。失語症の方に”た”の音を知覚してもらうために”た”の特徴を表した運動を考えていた時のこと。「たったったっ、走るじゃない?」。音を言いながら身体リズム運動をして音を知覚する。話すための前段階。オノマトペから運動を考えてみよう。意味や雰囲気も感じるかな。

入職82日目。リハビリには整容が大事。ということを実習中にバイザーから教えられた。自室から他人も集まるデイルームへ移動して嚥下訓練をする前には、髪の毛を整え、髭を剃り、鼻毛を切って、顔を拭いた。たとえベッド上でも同様。「何も特別なことはしてないけど、整えることは大事にしてる」。

入職81日目。「皆さんが良くしてくれたから、もう少し居てもいいなと思うけど」ともうすぐ退院される患者さん。入院生活をあっという間だったと最高の笑顔で話してくださる。どんなリハビリをすれば良いかのかをたくさん考える機会を与えてくれた。いつでも穏やかに前向きに取り組んでくださり感謝。

入職80日目。説明や行動に納得がいかないと理路を正してくれるロジカルでユーモアあるご高齢の患者さん。栄養のために飲み物を促すと「そんな風に信じてるのね」といつでもお手上げだけど最後には飲んでくれる。議論を楽しまれている。「お風呂って面倒くさくない?むだよ」テーマも面白かった。

中学生くらいの時だったか父にデリカシーについて注意されたことがある。詳しくは覚えてないがアンヴィバレントな感情表現がデリカシーのない態度として表れていたのだと思う。そんなことを思い出したのはミヤギフトシの静謐で詩情ある映像インスタレーションを観たから。デリカシーある表現。

入職79日目。先日は4人の先輩方に日替わりで失語症の患者さんの訓練を見て頂いた。今日はその時のフィードバックとして失語症のタイプ分類の相談会。私自身はタイプ分類で迷走したが今の考えに至った経緯を伝え、先生方のお考えを聞かせて頂いた。協力して下さる先輩方がたくさんいて心強い。感謝。

入職78日目。全体構造法で失語症治療している患者さん。日に日に自発的にお話しされることが増えている。喚語困難や錯語は多いが表出される文も長くなっている。もともと朗らかな方なのだろうユーモアあふれる笑顔が魅力的。手探りしながらの訓練だが、もっと自由にお話しできるようにという一心。

ジェーン・バーキンが…。ずっとずっと前にバーキン大好きな友達に影響されて注目した。ジャンルー・シーフの撮影したポートレートも素敵だった。その後、女の子の友達も続々とバーキン好きになりコンサートに一緒に行ったっけ。男女で好きの目線は違うようでいて、同じだったかな。儚い声や佇まい。

入職77日目。昨日のリハビリではゼリーやとろみ茶もスムーズに摂取できて「アー」の発声もできたけど、今日は閉眼されたまま何に対しても首を背けて傾眠される患者さん。昨日は午前中、今日は夕方と介入時間の違いによるものだろうか。今日はどんなリハビリが可能だったのだろう…。