18私の勉強法4 間違いを記録する

☆鉄則 間違いを記録に残す

 ただ解いて、解けなくて、そのまま次に進むというだけでは不十分です。
 その問題での思考過程をメモとして残すこと。
 解けなかったこと自体は、何も問題ではないし、解けるまでその問題で足踏みする必要は全くありませんが、どこが解らなくて間違えたのかをメモに残すことが大切です。

 ミスのメモを残すことで、自分が間違える傾向の「見える化」「パターン化」をします。
 これをしないと、せっかくの演習の意味が減ってしまいますし、記録を残してみると、意外なほど同じミス、同じ傾向があるミスを繰り返していることがわかります。

 繰り返しますが、日々の学習は「忘却との勝負」です。学んだことも、時間が立つと必ず忘れます。忘れるのが普通です。
メモをしておかないと、どこをなぜ間違えたのかわすれます。もっと言えば、解いたこと自体忘れてしまいます。
 そうなってしまうと、いつも初見の問題になるので、何度でも同じところでつまずくことになります。もっと言えば記録を残さないと、何度も同じところをミスしていること自体を見落とします。

 メモを残して何度も同じミスをしていることに気づき、「何でこの問題を何回も間違えるのか」ということの対策をするのです。
 同じミスを繰り返す事態を避け、ミスを繰り返す理由を見える化するためにメモするのです。
 また、メモに日付を付記することも有用です。周回頻度の確認や長期間未解決の謎の掘り起こしにもなります。

★鉄則 ミスの記録は消さない

 次に、勉強が進んで、その問題が解けるようになってもその過去のメモを消さないことも、非常に大事です。
 自分が悩み解けるようになったプロセスを残すことによって、自分の弱点克服のプロセスがわかります。
 また、2度めに解けても、3度めにまた間違えることもよくあります。何でこの前は解けたのか分からなくて悩むくらいです。
 記録を残すことで、過去の自分と議論ができます。過去の自分が躓いた場所を残すことで、同じミスを繰り返すことを防ぐことができます。また、以前は簡単なことを誤解していたことがわかったりして、自分の成長実感にもつながります。
 疑問が解決すると、過去のアホな疑問のメモを消しゴムで消したくなるのですが、アホなミスでも残しておくのが大事です。消すくらいなら、「解決済み」とメモを上書きするのがいいです。

◾️   自分専用の問題集を作る 

 司法試験になると、大学教授の書いた教科書や最高裁判例、判例解説の論文を読んでも腑に落ちない、納得できないことがありますし、出版されている過去問で出版社によって解説が分かれているようなことがあります。
 そういう時も自分の意見を付記しておき、飛ばしていきます。

 自分の場合でも、演習で間違えてしまい、解説の間違いだと考えて、「解説の方が間違ってる。この場合は、・・・となるのが正しいのではないか」と自分の見解を書き込んでいました。
 そして、次に問題集を解いたとき、自分の見解の過ちがわかり、「その場合は、・・・で例外的に、、、となる」と、更に書き込んでいたりします。
 このように、疑問を加筆していくことを継続していくことで、自分の苦手なところについて、解説が詳しい、自分にわかりやすい問題集、解説集ができていくことになります。

 問題演出とミスの原因の記入を繰り返すことで、解けない問題を知り、なぜ解けないかを知り、解き方を知ることができるのです。
 だから、試験場で問題と出会ったときに、この問題が解けることがわかり、瞬殺できるようになるのです。 

 この方法で勉強を続けていると、解ける問題が周回から外れていくので、次第に問題集が薄くなって行き、次第に苦手分野だけが残ります(自分は問題集を背表紙を外してバラバラにしてファイルにしてました。解ける問題は外して、別ファイルに移動し、問題集を物理的に薄くしていました。)。
 そして、その苦手問題の解説は、過去の自分の書き込んできたコメントで、次第に詳しく、わかりやすくなっていきます。
 その結果、わかりやすく、薄くなった問題集の演習は、短時間でサクサク進むので、繰り返しがしやすく、記憶を定着させやすくなるのです。

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