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固定遊具で養われる力

フラフラしていてバランスを崩しやすい…
すぐ転んで怪我ばかりする…。

お子さんが遊んでいる時、様子を見ていて
そんな風に感じたことは無いでしょうか?

そんなときは公園にある固定遊具で楽しみながら体の基礎を養ってあげるのがオススメです。実は固定遊具で遊ぶことで、様々な感覚や筋力、認知力を高めることが出来るんです。

そこで今回、どんな遊具がどんな発達を促したり、どんな経験ができるのか、又、大人の関わり方のポイントをお伝えしていきたいと思います。

◆遊具別、養われる力まとめ

●滑り台
・姿勢を維持するための平衡感覚
・滑り降りる際のスピード感覚やスピードの調整力

●ブランコ
・振動や揺れに合わせて体をコントロールする平衡感覚
・タイミングよく足を動かす判断力やボディイメージ

●太鼓橋
・パイプの上の傾斜で体を支える筋力
・手と足を順番に移動させることで上る理解力や判断力
・親指と他4本の指を対向させる握り方の経験
・方向転換など色んな体位になるためのボディイメージ

●ジャングルジム
・足と手のタイミングを合わせる判断力、強調動作
・パイプを握り、左右上下に移動する姿勢保持
・高さへの感覚、空間認知力
・のぼる、くぐる、おりる、わたるなどの全身活動

●鉄棒
・親指と他4本の指を対向させる握り方の経験
・パイプの上で姿勢を保つ筋力
・逆さや回転する感覚

●スプリング
・揺れの中で姿勢をコントロールする平衡感覚
・揺れの大きさを変える力加減や姿勢保持、判断力

固定遊具ってただ単に楽しい遊具かと思いきや、体の発達を促してくれる重要な役割を果たしてくれています。一人ひとりの発達を見て、必要な経験をさせてあげられると良いですね。「自分の子がどんな遊びや遊具が適しているかわからない!」という場合は、お子さんをよく知る園の先生に聞いてみても良いと思います★

◆大人の関わり方のポイント

固定遊具の中には高いものや初めて経験すること、慣れないものがたくさんあると思います。お子さんに一人ひとりによって怖く感じるものや苦手意識も異なるので、無理強いはしないようにお子さんがやってみようとする瞬間を辛抱強く待ち、やろうとした時に適切な援助や関わりをするのが良いでしょう。

段取りとしては、

①子どもの"やってみたい"気持ちを引き出す
まずは大人が笑顔でやってみせて怖くないことを知らせたり、楽しく誘いかける。単に気分じゃなかったり別のことに興味を持つ時もあるので、無理強いせず「そんな時もあるよね〜」「今度やってみよ〜」くらいの気持ちで待つと心にゆとりができます(笑)

②無理なく子どものペースで
子どもがやる気になった時はチャンス。「一緒にやってみようか」「支えてあげるから大丈夫だよ」と安心できる声掛けをしたり、楽しいことに気づけるように、まずは一緒にやってみると良いかも。一番最初の経験で「もう1回やりたい」となるか「もうやりたくない」となるかの分かれ目になる可能性もあるので、1番関わりが大事な瞬間かも。初めから1人でやりたい!という子もいるので、そんな時は怪我しないよう「じゃあ見てるね〜」と見守っているのが良いでしょう。

③「一緒に」が慣れてきたら1人でもやってみる
楽しいことが分かると子どもは自然に「もう1回!」と繰り返そうとしたり「次は1人で!」と勇気をだしてやってみようとすることも。そんなときは手を出したい気持ちをぐっと堪えて子供を信じる気持ちでやらせてあげると良いかも。(※命に関わる危険な遊び方は除く)子どもは自分1人で出来ると達成感を感じ、より楽しく感じられるようになります。又、そろそろ1人でも出来るんじゃ…?と思う時は「下で待ってるからおいで〜」「ここで抱っこしてあげるからやってごらん」「見てるから大丈夫だよ」と安心できる声掛けをたくさんしてあげてみて。そして勇気をだしてやってみた時は、出来た出来ないに関わらず、大いに褒めてあげることを忘れずに♡

④慣れてきたら遊び方を工夫する
ひとつの固定遊具でも、遊び方を変えるとより遊びが広がったり”楽しい”の気持ちが増えていきます。滑り台であれば大人が手で踏切を作ると子どもは新幹線になりきって滑り始めたり、トンネルを作るとぶつからないように少し屈んだりと違った姿勢の練習にもなります。ジャングルジムはお家に見立てるとごっこ遊びが始まったり、忍者ごっこに消防士ごっこ…遊び方は無限大です!より楽しく遊びながら、身につけられるようにしていけると良いですね\(^^)/

◆うまくいかない時もある!そんな時・・

上手く出来なくてイライラしたり、癇癪を起こすこともあると思います。そんなときは「難しいよね」「悔しいね」と気持ちを受け止めつつ「こうするとやりやすいよ」とやって見せてコツを教えてあげたり「〇〇ちゃん上手だからどうやってるか見て見よう」と友達の姿を見せてあげたり、一緒に研究する気持ちで取り組むと、子どもも親身になってくれていることが分かりその人を信頼し、その信頼が励ましになったり、勇気をだしてやってみようとしたりと色んなことに繋がっていくので、固定遊具で遊ぶ時の関わりもぜひ大切にしてみてください。

◆さいごに・・・

今回、この記事を書くにあたって色々調べた部分もあるんですが、中には「ブランコや滑り台は遊戯的な関わりが多く、うんていや鉄棒は課題的な関わりが多い」という文を見つけ「言われて見れば・・!」と思いました。滑り台やブランコって、滑る、揺れる・・・と、ある程度遊び方が限られている部分があるけど、鉄棒とかって色んな遊び方や技があるものだから、できるようになるために努力したり大人に援助を求めたり、出来た!という達成感や認められたいという承認欲求が生まれますよね。違う視点や知識が得られて、とても勉強になりました。これからも得た知識は随時、追加していこうと思っています。

◆余談・・(笑)

ここからは完全に私の主観であり、たま〜に思うこと・・

最近は「危険だから」「怪我したら傷が残るかも」という心配から大人が手を出しすぎたり、怪我をする前に何でも止めてしまうケースが多いように感じられます。でも、よく怪我をする子に限って経験不足なことが多いんです。

転ぶ⇒手をつく前に大人が止める⇒転ぶとどうなるかわからない⇒自分で防ぐ術がわからない⇒いざ止める人がいないとき大怪我をする

この負の連鎖なんですよね。

転んだら痛かった。怖かった。経験から
手をだしたら痛くなかった。を経験することで
自然と学習し条件反射で手がでたり身を守れるようになっていきます。

お子さんの気持ちを思うと心配で手を出したくなる気持ちも十分に理解できますが、手を出しすぎてないかな?ということも考えてみるのも、これからのお子さんの怪我を少なくし成長を促す意味でも良いかも…と思う私です。

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