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スクールアイドルの夢が繋がった大舞台―LoveLive! Series 9th Anniversary ラブライブ!フェス―(後半)

1月19日(日) Day2公演

 こちらではDay2公演の感想から書きますが、Day1公演に対する違いや気がついたことを中心に書きますので、先に前半のDay1公演の感想から読んできてくださいね。長ったらしくてすみません。

2−1 未体験HORIZON / Aqours
 Day2公演もオープニングはAqoursの「未体験HORIZON」。Day1では細かいポイントを書いたので、ここでは曲自体のことを話しますが、私この曲の歌詞大好きなんですよ。2番以降の歌詞の仕込み(?)に定評のあるラブライブ!楽曲ですが、特に好きなのは「輝いていたくって 自分信じてみたくって それならとめないで 想いをとめないで」ですかね。「ラブライブ!サンシャイン!!」に特に惹かれたのはTVアニメ1期第4話でして、いい話だ…と思いながら初めて見た時も感動していたのですが、それゆえにこの部分がとても響きます。あとは「僕らは夢で息してる 苦しくなっちゃうよ 息しなきゃ倒れちゃうよ」なんかもスクールアイドルの有り様そのものみたいな歌詞で大好きです。そんな曲だからこそ、スクールアイドルの祭典のオープニングにふさわしいと思えます。
 パフォーマンスとしては1日目同様素晴らしい開幕だと感じさせてくれて、よく揃ったダンスなど技術的にもAqoursの強みが分かります。Day1同様1年生キャスト3人が中心に引っ張っていく姿が輝いていました。

2−2 TOKIMEKI Runners / 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
 こちらもDay1と同じく、2曲目からはニジガクの出番。Day1公演で感じた緊張感や硬さはまだ抜けきってはいませんでしたが、それでもサビなどの見せ所では結構良くなっていたように感じます。
 MCは少々時間的余裕ができたのでしょうか、1日目より少し長めでしたが、その分落ち着くことができたのではないかなと思います。宮下愛役村上奈津実さんなんかは、「ハイタッチしたら、はいたっくさん友達できたね!なんつって!」のところでDay1は右側の一部の方々としかできていませんでしたが、Day2では立っている全員とできていましたし。また、Day2では近江彼方役鬼頭明里さんが出演していませんでしたが、そのことも「今日はベッドで寝ているのかな」というメンバーらしさを踏まえたMCで和やかに進めてくれました。それにしても村上さんのめちゃくちゃ唐突な「アリーナー!」という呼びかけには吹き出してしまった…本人曰く緊張してたせいなんですけどね。

2−3 あなたの理想のヒロイン / 桜坂しずく(CV.前田佳織里)
 Day2公演ソロ曲のトップバッターは桜坂しずく役前田佳織里さんで「あなたの理想のヒロイン」。First Liveでは「オードリー」から素晴らしいパフォーマンスを見せてくれていましたが、今回は硬さが全面に出てしまっていたなという印象です。Day1全員曲の時点からかなり気にはなっていたのですが、Day2とはいえ最初のソロというのもあり本調子に戻せなかったのが悔やまれるところですね…時折良い表情も見せていたのですが、この曲は全体を通して表情や動きが本当に大切なので。「演技派系スクールアイドル」を「演じる」というのはすごく難しいことですが、もっとしずくらしいステージが欲しいなと思います。ただ、Day2現地ではスタンド最高峰ながら、あの大きなステージ上でもきちんと存在感があるとも感じましたし、歌声の美しさはしっかりと聞かせてくれました。

2-4 Evergreen / エマ・ヴェルデ(CV.指出毬亜)
 ニジガクソロの2番手はエマ・ヴェルデ役指出毬亜さん。この「Evergreen」もライブではなかなか難しい曲だと思うのですが、指出さんも本来の力を発揮しきれなかったように感じました。この曲は指出さんの美しい歌声があるからこそなのですが、硬さが歌にも少し出てしまっていましたし、エマらしいおおらかな笑顔がもっと見たかった。センターステージに出た辺りからは会場からの応援もあってか良くなったようにも思いましたが、First Liveで感じたキャストの良さが出しきれなかったのが本当に惜しいです。曲によって差が出てしまうというのはニジガクの活動上避けられないポイントなのですが、そこをキャストの力でどう埋めていくかが今後のニジガク全員の大きな課題なのではないかなと思います。

2−5 ダイアモンド / 中須かすみ(CV.相良茉優)
 続いて3番手、中須かすみ役相良茉優さんの「ダイアモンド」。MCからかすみんモードに入ると良さが出るなと感じた相良さんでしたが、ここでもかすみらしさをしっかりと発揮していましたね。曲自体も盛り上がるものというのもあり、「L・O・VEかすみん!」での会場の熱気はなかなかでしたし、その後の「合格っ!」はかすみんの愛らしさで溢れていました。ラストの笑顔までかすみらしく楽しいステージでしたが、ダンスで思い切りがあればもっと良いかもしれないなとも感じました。

2-6 めっちゃGoing!! / 宮下愛(CV.村上奈津実)
 4番手は宮下愛役村上奈津実さんの「めっちゃGoing!!」。みなさんなら御存知の通り(?)私は愛推しであり、また村上さんのファンゆえに情報量も違いフェアな判断ではないと思いますが、村上さんのステージがニジガクで一番良かったように感じます。9人の中でいえばかなり表情がよく、持ち前の笑顔がかなり見られたという点が大きいですね。ダンスが苦手だったという村上さんだけに、ダンスと歌の両立という点ではまだ課題があるようにも感じますし、キャラクターや楽曲そのものの助けは多かったと思いますが、スクールアイドルとして一番大事だと(個人的に)思う気持ちの部分では本当に素晴らしかったです。曲の後半では涙をこらえつつパフォーマンスをする姿もありましたが、それでも振り切って最後には笑顔でステージを終える姿には本当に感動しました。
 その涙の理由はフェス終了後のチョクメに綴られていました。有料配信のものなので内容に深く触れることはできませんが、体が気持ちに追いついていなかったということと、村上さんはこのステージを幸せだったと振り返りつつも正直悔しかったということを書いていました。ステージから遠い席であっても楽しさが充分に伝わってきましたが、悔しかったことをはっきりと書いてくれた村上さんが宮下愛を演じるキャストで本当に良かったと読みながら思い、ディレイビューイングでは涙なしでは見られなくなってしまいまして…。スクールアイドルが好きだという自分が村上さんを応援してしまうのもなんだか納得。宮下愛役としてこれからもっと多くの人を笑顔にしていくこと、そして個人としての村上さんのこれからの活躍に本当に期待しています。

2-7 CHASE! / 優木せつ菜(CV.楠木ともり)
 ニジガクソロのトリを飾るのは優木せつ菜役楠木ともりさん。「CHASE!」は恐ろしく盛り上がる曲ですが、ヘッドライナーを務めたFirst Liveに引き続き今回も圧巻のステージでした。ニジガクのキャストでは最も若手(First Live後に成人されたとか…)ながらも、レベルの高いパフォーマンスにはただただ圧倒されてばかりいて、さすが本気系スクールアイドルだなと感心。最後のサビのシャウトもバッチリきまっていましたし、なかなかの運動量を要するステージながらも最後はしっかりと笑顔で終えるなど、フェスという大舞台に負けないものでした。
 ステージが終わった後、Day1では「この会場の視線、全部私で奪っていたいんですけど」と言っていた果林と対称的に、「ここにずっと1人でいるのも寂しいので」とメンバーを呼ぶのがいいですよね。ニジガクのマンスリーランキングでほぼ常にトップ争いをしていたライバル2人でソロステージの締めくくりとなりました。

2-8 Love U my friends / 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
 Day2もニジガクのラストを飾るのは「Love U my friends」。この段になるとソロステージで会場がかなり温まったのもあるのでしょうか、全員の表情も最初に比べてかなり良くなってきたように感じます。特にトロッコでまわる2年生キャスト3人がかなり良かったですね。ラストにはしっかりと「大好き」を咲かせることができたと思います。
 ニジガクはソロ活動がメインですが、やはりスクールアイドルが集まってみんなで歌う全員曲はいいですね。ソロ曲の個性あふれる衣装ながらも、グループとしての良さを感じます。この先にはユニット曲のリリースなども控えてはいますが、メンバー全員で一緒にステージに立つことをこれからも大事にしてほしいですね。

2-9 近未来ハッピーエンド / CYaRon!
 Day2公演のユニット曲はCYaRon!の「近未来ハッピーエンド」から。Day1に引き続き登場からCYaRon!らしさ全開です。元気いっぱいの表情も、かわいいダンスも最高ですね…。でもこの曲のすごいところは、元気やかわいいだけではない、歌もダンスも要求される部分だと思っています。そしてそれを見事にやりきるCYaRon!の3人の実力は本当に見事。今回も大きなフラッグを片手で振り回す伊波さん、本当にすごいなあ…。

2-10  夜空はなんでも知ってるの? / CYaRon!
 CYaRon!の2曲目は突然雰囲気が変わり、落ち着いた曲である「夜空はなんでも知ってるの?」。アクセル全開の「近未来ハッピーエンド」との差は大きく、この2曲をそのまま続けてやるのはかなり大変だと思うのですが、最後まで気持ちのこもった安定感のあるステージでした。なにより間奏部分の渡辺曜役斉藤朱夏さんのダンスは圧巻。CYaRon!の様々な魅力をフェスという大舞台で知らしめてくれました。

2-11 トリコリコPLEASE!! / AZALEA
 ユニット順は2日間を通して変わらず、続いてはAZALEAの「トリコリコPLEASE!!」。Day1に持ってこなかったのがちょっと意外に感じました。しっとりとしたものが多いAZALEAの楽曲の中でもかなり盛り上がる曲であり、3人の表情からも楽しさがよく伝わります。Day1では高槻さんの笑顔に目が行きましたが、Day2では松浦果南役諏訪ななかさんと黒澤ダイヤ役小宮有紗さんの表情もより輝いて見えました。間奏でトリコリコになる魔法をかけてくれるのもまた嬉しいですね。

2-12 ときめき分類学 / AZALEA
 2曲目は「ときめき分類学」。AZALEAも1曲目とはかなり違う雰囲気の曲を持ってきましたね。クールな魅力を併せ持つAZALEAの3人の声が光るこの楽曲、ファーストライブで見てからというものの結構好きな楽曲でして…。これまたユニットの良さが光る選曲なんですよね。「数え切れない」のところの諏訪さんのウインクにやられましたし、ラストまでAZALEAの美しさを活かしてしっかりときめてくれました。

2-13 Guilty Eyes Fever / Guilty Kiss
 そして最後のユニットはGuilty Kiss…この流れだからてっきり「Strawberry Trapper」が来ると思っていたところに不意打ちの「Guilty Eyes Fever」。確かにこの楽曲、Guilty Kissの魅力を見せ付けるにはうってつけの曲なんですよね。とにかくダンスがかっこよくて好きなのですが、中でも津島善子役小林愛香さんですよ。Day1から素晴らしいパフォーマンスを見せてくれていた小林さんなのですが、この曲の間奏部分のダンスとか本当にね…もうね…。Aqoursキャストの中では実は一番好きだなあと思う方だったりするのですが、最高に見せつけてくれるじゃありませんか。

2-14 Guilty Night, Guilty Kiss! / Guilty Kiss
 Guilty Kissの2曲目はユニット名を冠した「Guilty Night, Guilty Kiss!」。Guilty Kissのギルティっぷりに溢れた、これまた好きな楽曲です。1曲目で難易度の高いダンスを見せつつも、2曲目では愛らしい姿や魅惑的な笑顔を見せる…でも持ち前の歌唱力もしっかりと出ていました。そして桜内梨子役逢田梨香子さんの表情もすごく魅力的で、これはバタバタとやられる人出るんじゃないかというくらいのものでしたよ。
 Guilty Kissだけ2日目にアニメ映像が流れなかっただけに、最初の曲である「Strawberry Trapper」は見たかったなという気持ちはあります。しかしながら両日の1曲目と2曲目で性格の異なる楽曲を持ってくることによって、Aqoursのユニットそしてキャストの力を存分に見せてくれたこの構成もまた良いなと感じましたね。

2-15 SELF CONTROL!! / Saint Snow
 続いてはSaint Snowの出番で、この日も同じく「SELF CONTROL!!」から。スモークからの登場は本当にかっこいい…。Day2でも2人と少ないながら他のグループには負けない、Saint Snowらしい強さを感じる魂のこもったステージでした。
 MCではまたSaint Snowの2人らしい雰囲気で進めてくれましたが、その中で佐藤さんが言ってくれた「スクールアイドルの32人が物語を繋いでくれた」という発言、すごく嬉しくて…後で触れる機会がありますのでそちらへ譲り、ステージ感想を続けましょう。

2-16 Believe again / Saint Snow
 Saint SnowはDay1,2ともに同じ曲目でのステージとなりました。アニメーションがついているかつストーリー上重要という点では外せない2曲ですからね。こちらもステージ上の熱気を感じますし、また会場もすごく熱くて…Saint Snowがここまで愛される存在になったことがよく伝わりましたし、Saint Snowのラブライブ!への愛も存分にぶつけてくれました。

2-17 僕らのLIVE 君とのLIFE / μ's
 曲はいくつか違ったとはいえグループの順番は同じ、さてここでAqoursの出番か…と思ったところに始まるμ'sの映像でざわつく会場。いや私も最初は「え、間違えて流してない?」と思ってしまったのですが、決してそんなことはありません。その辺りの構成の理由については答えが後で分かります。
 この日もμ's最初の曲は「僕らのLIVE 君とのLIFE」。Day1で見せてくれた幸せ溢れるステージはDay2でも変わらず、「大好き」がこれでもかというくらい伝わってきて…これがμ'sなのだということがDay2でも感じられました。
 Day1のMCでは「私たちもエモくなってしまっている」と話していましたが、Day2は少し落ち着いたのか和やかな雰囲気。「ヨキニハカラエミナノシュー」も披露されて私もご満悦です。

2-18 僕らは今のなかで(メドレーver.) / μ's
2-19 No brand girls(メドレーver.) / μ's
2-20 START:DASH!!(メドレーver.) / μ's
2-21 それは僕たちの奇跡(メドレーver.) / μ's
2-22 ユメノトビラ(メドレーver.) / μ's
2-23 KiRa-KiRa Sensation!(メドレーver.) / μ's

 続いてはTVアニメメドレー。各楽曲ごとにはDay1の方で触れましたので、こちらではメドレー全体として扱わせてください。TVアニメメドレーもそうでしたが、今回披露されたμ'sの楽曲はすべてTVアニメで登場したものでした(Day2もこの後は「Snow halation」ですので)。そういう意味では私のようにμ'sのステージを初めて見る人には分かりやすいものになったと思いますし、物語としてのラブライブ!をたどることができて良かったです。ダンスは少なめながらもキャストそれぞれが輝く姿もきちんと見ることができましたし。ただμ'sは100曲超えの曲数を誇るだけあり、ここで披露できなかった曲は山ほどあるわけで、全てはできないにせよいつかそれらを披露してくれる日が来てほしいなと欲張ってしまいます。ちなみに私が好きなμ'sの曲は「Music S.T.A.R.T!!」です(突然の謎主張)。

2-24 Snow halation / μ's
 Day2のμ's最後の曲も「Snow halation」。もはやここも多く語ることはないのですが、Day2はスタンドレベル400正面側の最後方でしたので、オレンジに染まる会場を存分に見渡せるような座席でした。まあこの日もやはり泣いてましたよ、ええ。μ'sとしてステージに立つことへの喜びが2日間ともひしひしと感じられるものでした。

2-25 届かない星だとしても / Aqours
 Day1ではμ'sの前のステージだったAqoursが、Day2ではμ'sの後になるという大変化が起きました。さて一体何をしてくれるのか…というところで1曲目はDay1と同じく「届かない星だとしても」。Aqoursの単独ライブであれば公演によって入れ替わりの対象になることが多いのですが、フェスでは両日披露なことからもこの曲が軸になっていることがよく分かります。
 Day2でもAqoursシップに乗って登場した9人ですが、伊波さんの「ラブライブ!フェスー!まだまだ好きを!愛を!ぶつけていくぞー!」という気合の入る煽りが良いですね。μ'sの後という難しい場面ではありますが、その宣言通り1曲目からμ'sに負けないステージでした。

2-26 WATER BLUE NEW WORLD / Aqours
 私が思うにDay1とDay2で最も大きな変化となったのがこの曲。TVアニメ挿入曲を中心に披露されることは予想していましたし、Day1でAqoursシップに乗って「MIRAI TICKET」を披露したことからも、Aqours 4th LoveLive! 〜Sailing to the Sunshine〜と同じ流れで「WATER BLUE NEW WORLD」に替わることはほぼ確信できました。ただしそこには大きな問題がひとつあって、それはグループの順番がそのままなら「μ'sの前にラブライブ!優勝楽曲を披露してしまう」ということです。Day1ではニジガク→サンシャイン!!(ユニット→Saint Snow→AqoursとSaint Snowを挟んでいるのも同一時系列だからという意味かもしれません)→μ'sとラブライブ!の原点へと振り返っていくような構成でしたが、Aqoursの楽曲はμ'sへの憧れから動き出したTVアニメ1期の頃のもののみ。同じ流れでこの曲を披露するとこれまで紡いできた歴史自体を巻き戻してしまうようで、フルでないとはいえμ'sのラブライブ!優勝楽曲「KiRa-KiRa Sensation!」が披露されているのもあり、それは自分の中では腑に落ちないなというところでした。
 ですが、Aqoursからμ'sというDay1の順番をDay2では引っくり返した。もうその意味は歴然としていますし、その構成の意味に応えるようなパフォーマンスをAqoursは見せてくれました。「μ'sから受け取った輝き」から歩み始めたAqoursの9人がここまで来たんだということを、観客はもちろんμ'sの9人にも本気でぶつけてきたんですよ。フェスという作品の垣根を超えた大舞台だからこそできるこのステージ、私はもう涙が止まりませんでした。Day1はスクールアイドルみんなで作り上げる物語だと感じましたが、Day2はスクールアイドルが本気でぶつかり合う姿を見ることができた。私の見たかった2つの光景を見ることができた。これがラブライブ!なんだとこのフェスは見せつけてくれました。

2-27 未来の僕らは知ってるよ / Aqours
 前述したようにDay1とは対称的となったAqoursの曲目。ここからもAqoursだけの輝きを求めるTVアニメ2期の頃の曲が中心になり、MCを挟んだ後はTVアニメ2期オープニングの「未来の僕らは知ってるよ」。この曲でも映画館配信ではサビ前の上下に別れた画面を再現するなど、こだわりのカメラワークが見られました。この曲は2年生キャストの良さが特に光っていたように感じましたね。トロッコに乗り込んだ1年生・3年生と異なりセンターステージに残った3人でしたが、ダンスも表情も素晴らしかったです。

2-28 HAPPY PARTY TRAIN / Aqours
 続いては3rdシングルの「HAPPY PARTY TRAIN」。私がちょうど人生の岐路に立っている頃にリリースされた曲。それだけに歌詞を気に入ってよく聴いていたので、ものすごく思い入れのある大好きな曲です。最近では「恋になりたいAQUARIUM」と入れ替わりで披露されることが多いですが、やはり先述した流れの中での入れ替わりということもあり、いつも以上にかなり大きな意味を持った曲になったのではないでしょうか。松浦果南役諏訪ななかさん、ダンス・表情ともにとても良く、立派にセンターを務めあげていました。

2-29 君のこころは輝いてるかい? / Aqours
 ラブライブ!フェスの最後を飾るのはAqoursの1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」。ここで突然最初の曲に戻るのかと思うかもしれませんが、この流れになってだいぶ歌詞が変わって聞こえます。「WATER BLUE NEW WORLD」以降を見てみると、「イマをかさね そしてミライへ向かおう」「ホンキをぶつけあって 手に入れよう未来を」「期待にかがやく瞳なら見えるよ とおい駅できっとなにかが待ってるの」と、どれも未来を感じさせる歌詞ですね。そしてこの曲は「今… みらい変わりはじめたかも! そうだ僕たちは まだ夢に気づいたばかり」という歌詞で締めくくられます。5曲を通して素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたAqours。ラブライブ!の、スクールアイドルの未来を楽しみにさせてくれる、そんな力強く美しい締めくくりだったのではないでしょうか。

ラストのMC
 Aqoursが最後のステージを終え、Day1同様にキャストが全員集合。構成の都合上全員同時にはできませんでしたが、Day2はμ'sの9周年Tシャツ姿を見ることができましたね。
 ここは手短にひとつだけ。Day2の途中でもありましたが、MCの中で田野さんがA-RISEの名前を出してくれました。キャストが出演したわけではありませんが、それでもラブライブ!という物語として、そしてスクールアイドルの血脈としてA-RISEの3人はフェスの舞台にも確実に存在しています。A-RISEも含めたラブライブ!だからこそ、はっきりと言葉に出してくれたSaint Snowの2人には本当に感謝しかありません。
 こうして2日間の公演を終えたラブライブ!フェス。それは私にとっての夢の舞台でありながら、また新たな夢が始まる舞台でもありました。総括的な部分は以下に書いていきます。


ラブライブ!フェスを通して思ったこと

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会についての雑感
 First Liveで凄まじい衝撃を私に与えてくれた9人の新たなスクールアイドル、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会。ですが、今回の感想を読んでいたければ分かる通り、ラブライブ!フェスでは少々もったいない結果に終わってしまったように感じます。もちろん良い部分はたくさんありましたし、今回の感想はその部分を意識的に書くように心がけています。しかしながら、First Liveで見せてくれたパフォーマンスには残念ながら及ばなかったというのが、今回のニジガクに対する総評になってしまいます。
 今回ニジガクから感じたのは緊張と重圧といったものでした。初のライブが1ヶ月前だったところから急にこの大舞台の最初のグループというのはありますし、ラブライブ!に憧れてスクールアイドルとなった9人だからこそ、「先輩」と共にステージに立つことの責任感は重くのしかかったことだと思います。そしてステージでもそれが出てきてしまい、結果として本来の実力を発揮できなかった。ソロ楽曲が中心であるだけに個々人の差はありましたが、それは全体曲からもうっすらと感じた部分です。First Liveでやられた自分からすれば非常にもったいないと思ってしまいました。
 今回ニジガクは両日ともに(オープニングだと個人的に捉えている「未体験HORIZON」を除いて)知名度がまだ低いながら最初にステージを披露するグループという難しい立場でした。当日はスタンドの後方で分かりづらかったのですが、ディレイビューイングで集音してる範囲でも後に控えるグループと歓声の差はあり、アウェー(では絶対にないんですけど)な環境であったことは否めません。だからこそ私は現地でニジガクからアクセル全開で(むしろ気持ちの中ではニジガクを一番)応援していましたし。その一方、最初であるからこそまだ染まっていない会場を一気に持っていけるチャンスであったとも私は思っています。もちろんμ'sやAqoursに活動歴では敵いませんし、実力的にもまだまだ及ばない部分はあります。しかしながら、これはあくまで私個人の感想に過ぎませんが、最も大事な「ニジガクもラブライブ!フェスの主役、別のグループしか知らない人も振り向かせてやる」という気迫が足りなかったのではないかと感じました。もちろん謙虚なところもニジガクの美点ではあるのですが、その気迫をパフォーマンスに乗せることができていたらもっと違ったのではないかなと思ってしまうのです。
 とまあやや辛口なことを書きましたが、フェス翌日にODAIBAゲーマーズに行ったところなかなかの賑わいでしたし、今回のフェスでニジガクに初めて出会って魅力を感じた方も大勢いることでしょう。ユニット楽曲のリリースやTVアニメ化など楽しみも控えていますし、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の動きにはこれからも目が離せません。今回のラブライブ!フェスがまた彼女たちにとって大きなターニングポイントとなり、ラブライブ!の新たな歴史を紡いでいってほしいと思います。いつかきっと、大舞台で未来を担うスクールアイドルとしてトリを務められるくらいに。
 色々書いちゃったのでしっかり最後に伝えますが、私はこれからも虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会を応援していますよ。

Saint Snowがステージに立つということ
 ステージ感想でも触れましたが、各作品ごとにメインとなるグループがある中で、Saint Snowの2人だけは他のグループとは異なる立場でした。「ラブライブ!サンシャイン!!」の劇中ではAqoursのライバル的存在の2人であり、そしてAqoursのナンバリングライブではゲストとして登場することからも分かるように、今まではどちらかと言えばAqoursに対するゲストという存在でした。実際私は、Aqours 3rd LoveLive! Tour 〜WONDERFUL STORIES〜で「Awaken the power」を披露するためにもステージに立つことは想定できていましたが、それ以降は正直分からないよなーと思っていました。
 ですがこの2人は4thライブも5thライブもステージに立ち、そしてこのラブライブ!フェスでは主役の1グループとなりました。これはラブライブ!を愛するファンの、そして何より2人自身が期待に応え勝ち取ったものだと私は思っています。さらに2人は大舞台に立つだけではなく、もうゲストなんて言わせない、主役なんだという気迫のこもったステージを見せてくれた。曲数が少ない都合上出番も少なめでしたが、私はこの2人こそがラブライブ!フェスにおけるMVPだと勝手ながら決めています。
 9周年に伴う発表の中には、Saint SnowのPV付きシングルのリリースも含まれていました。どんな曲になるのか、そして2人がどんな景色を見せてくれるのか、これからも本当に楽しみです。そしてまた、ラブライブ!の歴史を刻んだ仲間としてステージに立つ日を待っています。

夢、もっと見ていいですよね?
 さて、長々と書きましたがこれが最後です。私が当日の終演後にしたpostがこちら。

 今回のラブライブ!フェス、両日ともに選曲には一貫した部分がありまして、それは終わりを感じさせる曲を歌わなかったということ。例えばアニメや映画のエンディングに使われる曲や、μ'sの「MOMENT RING」や「さようならへさよなら!」などです。さらに言えばDay2は最後の最後まで未来を歌い続けました。だからこそ、今回のフェスは9周年の夢の舞台でありつつも、これからもラブライブ!が未来へ続いて広がっていくことをはっきりと示してくれたと思います。それならば、私だってもっと夢見てそれをここに書いたっていいですよね?
・第2回やってください
 夢にまで見たスクールアイドルの祭典、叶った夢はたくさんありましたが、見たいものもまだまだたくさん。ありすぎて全ては書けないのですが、例えばμ'sの他の楽曲やユニットステージが挙げられます。時間的制約もある中でやることが増えるのは厳しいと分かるのですが、こんな最高のフェスを見たらそれくらい高望みはしてしまうのですよ。3時間超の時間を詰めに詰めた超濃密なフェスだったのですが、ボリュームが増えるというのなら5時間でも8時間でも付き合います。今回より長いとさすがに途中休憩は必要だと思いますけど。
 とまあ今書いたことももちろんですが、μ'sの新規PV付きシングル「A song for You! You? You!!」のリリースもありますし、それを披露する機会はやっぱり欲しいですよね。キャストそれぞれに様々な活躍をしていますからスケジュールなど色々な問題はあると思いますが、次のスクールアイドルの祭典の開催を待ち望んでいますよ。というか、ないとかそんなことは言わせませんよ。
・いつかグループの垣根を超えたステージが見たい
 今回は各グループごとのステージ披露という形になり、この時点でも充分に豪華なものでした。ただ、もし叶うのであればいくつものグループが同じステージを披露する姿を見たいと思っています。ただそれには課題もありまして、それは楽曲のこと。もちろん「Awaken the power」や「Over The Next Rainbow」では既にその姿を見ていますが、これらはAqoursとSaint Snowが共に披露することを前提とした楽曲であり、特定のグループの楽曲でするのは少し難しいようにも感じます。どのような形が良いかは自分にも分からないのですが、いつの日かスクールアイドルが集結したステージが見られたらと願っています。それが私の最大の夢だと思うのですが、その夢が叶ったらまた新たな夢が見つかるんだろうな…それがラブライブ!ですから。

 前後半といつになく長いライブ感想を書いてしまいましたが、この辺りにしておきましょうか。今回はディレイビューイングで細かい部分まで見られたこともあり、かなり濃密に書きました。普段の1回きりじゃここまで書けません(笑)。ディレイビューイング、もっとやってくれてもいいんですよ…Blu-ray出るまで確認できないのつらいので!
 さて、今週30日に発売するLoveLive! Daysでは新プロジェクトの発表があり、イベントとして次に控えるのは来月にGuilty Kissから始まるLoveLive! Sunshine!! UNIT LIVE ADVENTURE 2020。これからもラブライブ!は止まることを知りません。これからもラブライブ!そしてスクールアイドルを愛し、なんとか精一杯ついていきます。

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