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【読書メモ】KPIで必ず成果を出す目標達成の技術

自分のようにKPIマネジメントを実務に落とし込みたい〜!っていう人にとって、間違いなく役に立つ本。

「最高の結果を出すKPIマネジメント」で基本を理解し、本書の第3章以降を実務に活用するという流れで行動すると良さそう。

KGI→成果KPI、KPI→プロセスKPIといったように表現は違えど、↓とKPIマネジメントの本質的な部分は変わらないと思う。

「KPIで必ず成果を出す目標達成の技術」は、KPIマネジメントをPDCAで振り返る という部分に焦点を絞って詳しく解説している印象。

【学んだこと】

「成果を上げるためには、プロセスを管理する」
KGIを達成するためには、PDCAサイクルで管理することが重要。

【気になったこと】

第1章 目標を達成する組織・達成できない組織

目標を達成できない組織の特徴

① 狙う姿を数字で示せていない
    - 例えば、Missionとして「ユーザーが自己解決できる情報を提供し、問い合わせが必要のない仕組みづくり」があるが、「問い合わせ件数〇〇件削減」といった具体的な数字がない。
② プロセスを軽視している
    - 例えば「問い合わせ件数〇〇件削減」というKGIを達成するために必要なActionを思いつきでやってしまう。
      実際の現場では「カテゴリAの問い合わせが多いから、ここから打ち手考えるか」「問い合わせフォームを見せないようにしよう」みたいなことが起こってます。
③ リーダーがPDCAを回していない
    - 立てた目標は必達である・計画をやり切るという意識・認識・風土が薄い
    - 目標を達成する構造(どうすれば経営数字が良くなるのか)が整理されていない
    - 見直し・方向修正するためのきっかけがない、検討する風土がない

常に目標を達成している組織の特徴

非常に重要なことなので、「タッ(達成)プ(プロセス)、じじい(事実)必(必要)死(振-しん-り返り)」と覚えましょう。

① 達成目標が数値でわかる
    - 「顧客への安心の提供」などの定性的な目標も「クレーム件数」や「メールの返信時間」を目標にする
② プロセスを管理している
    - 「成果・結果」としての目標指標と「点検項目・プロセス」としての管理指標は常にセットで考える
③ 事実とデータを重視する
    - 事実やデータから起こっている現実を直視して、そこに定量化が難しいニュアンス面の現場情報や過去の経験・カンなどを加味する
④ 必要な情報とは何かを考えている
    - KPIを達成するために何が必要かを考える
⑤ 振り返りを行い、次に繋げている
    - 「やるべきことはできたか」「やるべきことができなかった理由は何か」を認識する

第2章 仕事力が上がるKPIマネジメント

KPIを全社・事業・部といった階層に応じて設定すると、経営管理指標が組織内で合理的に連鎖するようになります。これを連鎖性の向上機能と呼びます。
達成見込みや着地見込みを何らかの形で見える化していると「うまくいっていない状態」「うまくいきそうにない状態」を早目に認識し、早目に対策を打つことができます。
KPIマネジメントに取り組む中で「成果・目標はなにか」「そのためのCSFは何か」「そのためには何に取り組むべきか」を考えるようになります。

第3章 KPIマネジメントの基本手順

管理に必要な指標を可能な限り少ない数にとどめ、現場への負荷を下げることがPDCA管理を継続的に行う近道となる
KPIのつながりを全体像を持って定義し、管理していくこと、これが本書のテーマでもある「KPIで必ず成果を出す目標達成の技術」の中軸となる考え方です。

うまくPDCAを回している企業が実践している3つのこと

① タテのリンク
    - KPIを活用し、経営層の財務目標から 現場の活動目標までをリンクさせることで、相互関係性を持った PDCA 体系を構築することを可能としています。
② ヨコのリンク
    - 部門内の活動管理だけでなく、部門横断で共通目標を設定し、活動として展開しています。これにより、部門を越えた全社最適のマネジメントを実現し、全社としての成果につなげることを可能にしています。
③ タテ・ヨコのリンクの整理・展開
    - タテ・ヨコのリンクの活動を可視化し、未達を結果として残さない先手管理を行っています。

第7章 KPIマネジメントが形骸化しないために

振り返りがとても重要なので、何を振り返るのか?というポイントだけに絞って書く。

KPIの達成・実行状況に関連する事項
- KGIの達成状況ないし見込みとその主な要因
- KPIの実行・達成状況とその主な要因
- KPIを活用したマネジメント活動についての実施状況
活動を通じて認識した課題など
- 自部門の業務遂行における課題(方針面・リソース面・管理面など)
- 他部門への要望事項・上位組織(事業部・経営)への要望事項
- 新たに取組みテーマや部門間連携テーマとして検討が必要な事項
次期以降のKPIについて、見直しが必要な事項とその要因
- 地域移行の強制品に関する基本方針や前提事項
- KGIの指標ないし水準
- CSFなど KPI 設定の前提・仮説としていた事項
- KPI の指標ないし水準

【やること】

✓ 会社の下半期のKPIをPDCAサイクルでマネジメントする @6/1まで

Plan

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KPIの設定方法「SMARTを目指す」

Specific: 具体的である
具体的とは、 誰が見ても同じように解釈してくれるくらい明確であるという意味
Measurable: 測定可能である
KPIは大きく分けて、量、質、コスト、スピードに落とし込まれる
Achievable: 達成可能である
勝てる目標を設定する。勝てる目標を考えるには、ベンチマーキングの考え方が有効。
例えば、社内のトップパフォーマーや、過去の最高実績時のパフォーマンスを参考にする。現時点の自社のパフォーマンスよりも優れており、現実的に実践している組織があるということがポイント。
Relevant: 関連性がある
ミッション・ビジョンから見て、自社に妥当なKPIとなっているか、整合性が取れているかを確認する。
Timely: 時間軸がある
KPIの達成期限を明確にする。

Do, Check

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赤青黄で評価する方法
- Green: 当月までの実績は計画通り達成しており、四半期の着地見込みも目標を達成する
- Yellow: 当月までの実績は計画を達成しているが、四半期の着地見込みは目標達成不可能である。当月までの実績は計画を達成していないが、四半期の着地見込みでは目標を達成する。
- Red: 十月までの実績は計画を達成していない自販機の着地見込みも目標達成は不可能である
データの収集→見える化→評価→報告のサイクルを仕組み化して定例化する

Action

① 達成できていない要因を明確にする

Yellow, Redになっている部分の活動に関して、なぜそのような評価になったのかの要因を明確にする

KGIの達成見込みが yellow/Redになるパターン
- KPIがYellow/Red
    - 現場で必要なアクションが取られていない
    - 成果を出すのに十分なアクションになっていない
    - アクションを認識していなかった/計画に反映されていなかった
    - 優先順位が下がっており、結果としてアクションが取られなかった
    - 目標値が高すぎた、範囲が広すぎた
    - 十分なアクションを行うためのリソース(時間、人員など)が不足していた
- KGIのみYellow/Red
    - CSFの特定が誤っており、KGIへの影響が少なかった
    - KPIの水準値が低すぎて、KGIの達成には不足していた
    - 外部環境に変化が生じた

② 改善の方向性を決め、アクションを取る

達成できない要因を追求し、必要なアクションを早急に取る
要因を確認した上で、 目標設定のバーなどで改善のためのアクション(いつまでに、何を、どのくらいする)を明確にする

- アクションが取られていない要因
    - what 何をすればいいのかわからない
    - why なぜアクションを取らなければならないかわからない
    - how どうアクションを取ればいいかわからない

- 十分なアクションを取っていない要因
    - 期限に対して KPI の目標値が高すぎる
    - リソース不足

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