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早期発見・早期療育の真意

現場で凸凹幼児さんを見ていると、早期発見・早期療育って何だろう?と考えることがあります。

保護者の中に、早期発見・早期療育をしたら「普通」に近づけることができるという認識があるなぁと感じます。
凸凹は病気ではないので、癌のように早く見つければ治るものではありません。
早く知ることでするのは矯正ではなく、特性に合わせた配慮・工夫だと思います。

凸凹の特性だと気づかないと、配慮もないまま、叱責されることも多く、周りと同じことができないことで自分を責めて、うつなどの二次障害に苦しむことがあります。
診断が出るまで特性を理解されないまま、周囲になじめず、小学生で精神疾患を発症した事例も知っています。
早期発見はそうならないために、周りが特性を知って、本人が無理をしないように配慮をするためにあると思っています。

ただ、早期発見で私が怖いと思うのは、早くにわかったから早くから訓練をして、いわゆる「普通」に近づけようと療育や習い事を詰め込んだり勉強させたりすることです。
凸凹の特性を無視して型にはめようとすると、無理をしてストレスが強くなったり二次障害になったりして逆効果になります。
みんなと同じになろうとがんばっているお子さんに、学童期から精神的な問題が起こったり問題行動が増えたりする事例を見てきました。

早期発見で大切なのは、特性を把握すること、その特性に合わせた配慮を知ることです。
療育では、その子の特性に合わせて、無理をしないような方法や工夫を見つけていくことが大切だと思います。
発達のお手伝いはしながら、その子が自分のままでいられるように考えていくこと。

ここは強く言いたい。
無理は絶対だめです!
人生は長いのに、子どもの頃になんとかしなきゃと考えて、無理をすると、その後の大人になってからの長い人生が大変なことになります。
子どもの頃にのびのび育ってたら大人になってもなんとかなります。

どうか無理はしないで。
みんなと同じを目指さなくていい。
自分のままで楽にいられるように。

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