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忘れることと自尊心

入院中に、75歳のきーちゃんと友達になった(以前、NOTEに投稿した「皆、自分を励ましながら生きている」にも登場)。

最初におしゃべりした時、家が近いことがわかった。私がどの辺に住んでいるか説明すると、
「あー、あの小学校のそばね。その通りにあるスーパーに行ったことあるわよ」ときーちゃん。

そのあと、仕事や病気のことをおしゃべりしていると、きーちゃんがまた「どこに住んでいるの?」と聞いてきた。
さっきと同じように答えると「あーあの小学校のそばね・・」のフレーズが返ってきた。
しばらく会話している間に、何度となく同じ言葉のやりとりがあった。翌日も同じように。
私が昨日着ていたシャツが素敵だったと、素材や柄まで覚えていることもあるのに、どうも住まいについては覚えられないらしい。

先日、仕事で教わったことをすぐに思い出せなくて、再度同じ説明をしてもらった時に、「この前、説明しましたよね。ちゃんと覚えてください」と言われてしまった。”そうだった!”とすぐに気づいたけど、その時はピンとこなかった。少しへこんだ。

若くても年とってても、
”忘れること”と”自尊心”は誰にでもある。仕事上では厳しさも大切だけど、誰に対しても、自尊心を傷つけない言い方をしたいと思っている。

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