ラジオCM大賞への道‥その途中(前編)
昨年の9月から宣伝会議賞というコピー公募の最高峰ともいえるお祭りに参加していたわけですが、それが10月末で終わり、ポーンと放り出されたわけですが、うー、なんか創作欲があるよー、熱が冷めないよー、なんかほかにいい公募ないのかなー? と思ってあちらこちらを見ていたら、ネット界隈で「文化放送ラジオCMコンテスト」なるものがある、みたいなことが囁かれており、「宣伝会議終わったから、次はこっちに集中できる」的なことがつぶやかれている。
おや、それはなんだ? と思い検索をかけてみると、20秒間のラジオのCMのコンペであり、優勝賞金「100万円」とある。
ひゃ、100万円!
大好きな100万円である(笑)
宣伝会議賞も優勝賞金100万円であるから、100万円のコンペが立て続けにある、ということになる。頭おかしいぜ。
ちゅうことでこの年末最後のお祭りに挑戦することに(笑)
ラジオCMなんか今までの人生で一回も書いたことないが(それが普通だよね)、僕は何を隠そう、高校時代は「エンゲキブ」という特殊な組織に属しており、卒業してからも5年ほど、社会人劇団の座付き作家(専属で脚本を書く人)を務めていたくらいである。
シナリオなんぞ、お茶の子さいさいさー、って感じで挑み始めたのだが・・
ラジオCM、さっぱりわかりません😥
いや、コピーはわかるんか? って話ですが、コピーはまぁ、ほら、なんとなくわかるじゃないですか? あっちこっちに溢れているし、名作と呼ばれるものがいくつもあって。
でもラジオCMって全然見本がないんですよね。ラジオ、聴かないし😅
中学生くらいの時はヘビーラジオユーザーだったので(部屋にテレビなかったので)そのときに聴いてた記憶と、あとはネットでいろんなラジオCMコンペの受賞作品を見ながら、「ふーん、こういう風に書くのかー」と、文字通り見よう見まねで書き始めました。
結局、文化放送ラジオCMコンテストが終わった後に、KRY(山口放送)、K-MIX(静岡放送)、KNB(富山放送)、SBC(信越放送)、って次から次へとラジオCMのコンペがあって(他にもあったけど、締め切りが被ってたりするので挑んだものだけ記載してます)、去年の11月から翌年の3月、ちょうど宣伝会議賞の贈賞式があった翌土日までずーっとラジオCMをやっていて、併せて60本くらい応募したのですが、その結果、入賞ゼロ(泣)
ついこないだ、最後のコンペとなったSBCの結果が出て、箸にも棒にもかかっていないことを知り打ちひしがれました(実際、入賞した人の話では、たいていのコンペは入賞者には事前に連絡が来るのでHPでの発表待ってても仕方がないそうで)。
宣伝会議賞だと、自分の作品が何本一次を通過した、とか、二次まで行った、三次まで行った、とかわかり、なおかつどの作品かどこまで行った、までわかるわけなんですが(だいぶ遅いけど)、ラジオCMって(ていうか、たいていの公募コンペって)入賞したかしてないか、しかわからないんですよね。
そういう意味では宣伝会議賞ってすごく公募チャレンジャーたちに優しいなぁ、と感じました。
詳しい敗因まではわからないにせよ、この作品はけっこういいところまで行ったんだ。こういうのはダメなのね、とか、傾向がわかるわけじゃないですか。でもラジオCMだと、入賞しない限り「全部ダメ!」なわけなんですよね。
まぁハッキリ言えば、それが正解なわけで、1次だろうが2次だろうが3次だろうが、入賞しないものに意味なんかないんですが😅
じゃあこれ、ちょっと直せば入賞にしてもらえますか? とかいうものでもないわけで。
ダメなものはダメ、なんですよね。
・・ちゅうことで皆様お待ちかね(待ってない?)、私の「ダメだった」作品を一挙公開(笑)
って本当に一挙公開すると、60本近くあるわけですし、なかにはまぁダメななりに、このアイデアはちょっと手直しすればまだ使えるな系のものもあるので、僕が一番初めに挑んだ「文化放送ラジオCMコンテスト」の中で、各課題を1本ずつ、それも複数書いたものに関しては最初に書いたものを紹介していきたいと思います。
課題
【ライオン/ルックプラス・おふろの防カビくん製剤】
お風呂の黒カビは気持ち悪いしやっかいだ。
だったら黒カビの発生を抑えましょう。「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」は天井にひそんで黒カビの胞子をばらまく原因菌を銀イオンの煙で除菌。黒カビの発生を約2カ月も抑えます。楽に、簡単に、黒カビ掃除から解放してくれる「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」を20秒で表現してください。
[作品]
男:うちのお風呂、ルック・お風呂の防カビ燻煙剤やったんだ。
女:へぇ~。
男:これで、俺ん家のお風呂、これからいつでもずっと入れるぜ。
女:なにそれ? プロポーズ?
男:いや、ていうか風呂ポーズ?
女・うわ、さっむ・・。
男:え? じゃあ、あったまってく?
NA:カビの生えない関係。ルックプラス、お風呂の燻煙剤。
・・・・・・。
一番初めに挑んだ作品が、この「ルックプラス・おふろの防カビくん製剤」となります。
この回の文化放送ラジオCMコンテストは、課題が11ありまして(毎回なのかな?)、とりあえず宣伝会議賞とおなじく、全課題に応募しよう、と決めていたのですが、最初に挑んだのがたぶん、これですね。
なんでこれだったのかはさっぱり覚えておりませんが、なんかとっつきやすかったのかもしれませんね。商品が一番わかりやすかった、という。
一応20秒のラジオCMというのは100文字程度、とされているのですが、この作品は146文字あります。ただしまぁ、「男」「女」「NA(ナレーションのこと)」を含めて146文字なので、実際は120文字くらいまで減るのでしょうが、これが長いのか短いのか、さっぱりわかりません(笑)。
のちに、ほかの方の受賞作品とかをWordに書き写して(いわゆる「写経」ですね)カウントしたら、これくらいの文字数の方はいるので、まぁ普通くらいなのかな? と思います。ていうか、どのコンペのページにも「一度自分で声に出して読んでみましょう」とアドバイスされているのですが、全然やってません(^^;
ラジオCMって(まぁテレビもでしょうが)、くすりと笑えるものがよくって、特にこの文化放送のやつはそういうのが好まれる、とあったので、一応自分の中では会話のウィットも効いていて、なかなか面白いものができたな、という自信はあったのですが、落選したということはダメだったんでしょうね。
今見てみると、「ルックプラス」って商品名を勝手に「ルック」にはしょっているし(いや、わかんないんですよ。当時は投稿した作品をあとで見返せないとか知らなくて、宣伝会議賞とおなじく直接投稿フォームに文章を入力してたのです。で、あとで見返せないなー、これじゃどんなの投稿したわかんないなー、と気がついて、しばらくあとからWordで下書きして、そっから投稿フォームにコピペするスタイルに変えたのです。上の作品は、記憶を頼りに再現したものなので、実際は「ルックプラス」ってちゃんと書いてかもしれない)、あと、ぜんぜん商品の説明してないんですよね。
・・・・でも、思うんですが、たった20秒ですよ?
そこで商品の説明してたら、それだけで20秒終わると思いません?
てなわけで、敗因はさっぱりわからないですが、まぁなんかがダメだったんでしょうね(^^;
課題
【セブンネットショッピング】
セブン&アイグループのエンタメECサイト。豊富な品揃えと、ここでしか出会えない楽しさを発信し続けます。ワクワクする、毎日サイトに来たくなるCMを期待します!
[作品]
弟:姉ちゃん、最近推し活してるんだって?
姉:ん? うん。
弟:だったらセブンネットショッピングがオススメだよ、品揃えが豊富で商品も24時間セブンイレブンで受け取れる。それにサイトのカラーも推しの色に合わせて自由に変えられるんだ。・・って、なにやってんの?
SE:(スマホの画面をタップする音)
姉:早くタップしないと先にとられちゃうでしょ!
弟:え?
姉:いいものはなんでも早い者勝ち。ライバルたちに「押し勝つ」のよ!
弟:あ、そっちの方のオシカツね・・。
NA:あなたの推し活応援します。セブンネットショッピング。
ここからはもう、書いた順番がイマイチわからないので、課題の記載順で発表していきますが・・。
これは、あれですね。セブン&アイグループのセブンネットショッピングで、「エンタメECサイト」というのがあって、そこで「推し活」というのをやっているので、それを描いた作品、ということですかね?(うろ覚え)
とにかくもー、説明臭いですね(^^;
でもって長い。
さすがにコピーと違って、イメージだけで書くのは無理なので(コピーもイメージだけ書いちゃだめですよ!)、サイトなどに行って「エンタメECサイト」なるものを調べるのですが、さっぱりわかりません(^^;
「推し活」を応援している、ということなのですが、具体的な内容としてはサイトのカラーを変えられる、という、なんのこっちゃ? みたいなことしか記載がなく、あとはコンビニ(セブンイレブンですね)で頼んだ商品を受け取れる、支払える、くらいしか利点がなく、それってアマ〇ンさんとかでもやってね? となるわけです。
結局、ネット通販ってアマゾンや(あ、書いちゃった)楽天がすでにあるわけで、セブンネットで買いたくなる! っていう「強み」を見つけて、そこを前面に押し出したいんですが、その「強み」が「サイトのカラーを変えられる」ってことだけかあ・・と。
もう仕方ないんで、そこを説明しつつ、「推し活」と「押し勝つ」のダジャレで無理矢理一本作った作品ですね。
ちなみにこの課題で入賞された方の作品を見たら、「エンタメECサイト」にはまったく触れておらず、セブンイレブンで受け取れる、を前面に押し出しているので、そうかー、無理に課題で示された内容に触れなくてもいいのかー、となりました(T0T
課題
【日本喫煙具協会/子どもを守る、ライター4か条】
日本喫煙具協会は、子どものライター火遊び事故を防ぐため、保護者や周囲の大人たちにライターの保管や取扱いに注意を促す啓発活動に取り組んでいます。
多くの方々に「子どもを守る、ライター4か条」をアクションしてもらえるCMコピーをお待ちしています!
[作品]
男1:なぁなぁ。ライター4か条って知ってる?
男2:知ってる知ってる。「締め切りを守る」「ギャラ交渉はしない」「捏造記事は書かない」「人の記事はパクらない」だろ? これがライターの4か条。
NA:正しくは日本喫煙具協会のホームページで。子供を守るため、広めようライター4か条。
日本喫煙具協会、という団体があり、そこが推奨している「子供を守る、ライター4か条」なるものを推奨するCMですね。
ライター4か条というのは、(1)子供の手の届くところに置かない(2)子供に触らせない・点火させない(3)ライターの火遊びを見たら、すぐに注意してやめさせる(4)理解できる年齢になったら子供に火の怖さを教える、というものなのですが、これを20秒のCMに盛り込もうとすると、それだけで20秒経っちゃうんですね(それはそれでおもろいかもしれませんが)。
仕方ないので、「詳しくはWEBで」パターンで逃げ、「ライター」を、書く方のライターと引っ掛けるというダジャレで1本書いてみました。
結局これも入賞された方の作品を見ると「ライター4か条」というワードも出てこないので、なんなん? お前らが「ライター4か条」を広めたい、って俺にお願いしてきたんとちゃうの? という気分になりました。
いいのね。いいのね、これからは。課題に書いてることなんか無視して!(笑)
課題
【BOAT RACE振興協会】
”水上の格闘技”と呼ばれるボートレースは、時速約80kmのスピードで着順を競います。
年齢性別関係なくレーサー達が同じステージで闘う、他に類を見ないスポーツです。
《ボートレースの推しポイント》が多くの方に伝わるCMコピーを大募集します!
[作品]
SE:(手漕ぎボートを漕ぐ音と水のさざ波の音)
女:こうしてタカシさんとボートに乗れるなんて、今日は最高にいい日ね~。
男:そうだね~ようこちゃん。
女の心の声:こいつが私に割り当てられたモーター。こいつをうまく操って、この世間という荒波を渡り切るのよ!
男:え? なにか言った?
女:ううん。なんでもないわ。
女の心の声:モンキーターンを決めるのよ! まくるのよ、ようこ! いけー! 行くのよ、ようこ~!
男:・・どうしたの? ようこちゃん?・・酔った?
NA:男も女も血が騒ぐ。水上の格闘技。BOAT RACE振興会。
ボートレース振興協会さんですよねー。ここって、なんか調べていくと、結構前から何回も協賛企業になっていただいているので(ありがとうございます)、その分、いろんな作品がいっぱい書かれてるんですよね。
その中で、新参者の僕がどうやって新しいものを作っていくのか・・ですが。
そもそも、放棄してますね(笑)。
僕、ボートレースをやったことがないので、これもすこし調べて、あとは漫画とか、アメトークの「競艇大好き芸人」とかで見た知識をフル動員して、みたいな感じで・・。エンジンが抽選で割り当てられるってここと、あとは「モンキーターン」ですよね。それで、ボートレースらしさを出している、といった感じ。
思うのですが、僕って「ボソッとツッコミ」が好きなんですよね。引きツッコミっていうのかな?
それが、うん、ラジオCMらしくないのかもしれません(^^:
課題
【コミー/FFミラー】
コミーの業務用ミラー・FFミラーは、オフィスや工場、病院、航空機など様々な場所で活躍しています。
安全、防犯、サービス向上に役立つFFミラーをもっと知りたくなる、「うちもコミーのFFミラーを導入しよう」と思わせるような楽しい20秒を
[作品]
部長:コミー山君、今度のプレンゼンの資料だが・・
コミー山:あ、部長。もう出来てます。ついでに会議室の予約も取っておきました。
女子社員:コミー山さん、次の会議の資料って・・
コミー山:あ、もう人数分コピーしてあるよ。あとコピー機の紙も切れそうだったから、足しておいたよ。
部長:コミー山君ってフラットなのに視野が広いな・・。
女子社員:コミー山さんって、フラットなのに視野が広いわ・・。
NA:フラットなのに視野が広い。コミーのFFミラー。
もうね、全然意味が分からないんです(^^;
一応、コミーさんというメーカーの(失礼ながら、あまり存じ上げていません)、フラットなのに視野が広く映るという、「FFミラー」というものをPRするラジオCMとなっていますが・・。
なんだかピンとこないテーマですよね。なにならピンとくるんだ? って話ですが・・。
仕方がないので「フラットなのに視野が広い」という部分を最大限に膨らませまして、人間的にフラットなのに視野が広い、「コミー山くん」というキャラを誕生させました。
ラジオCMっていうのは必ずどこかに目玉というか、「ネタ」を放り込まないといけない、と考えているのですが(まぁ創作ってなんでもそうか)、この場合は「コミー山くん」というのがメインのネタ、ということになりますね。
・・・・うん、弱すぎますね。弱すぎです。
敗因はそれですね、はい😅
・・ちゅうことで、11ある課題のうち5つまでをご紹介したのですが、例によって長い(笑)
残りの半分は、そうですね。