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エッセイはとつぜんに

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つれづれなるままに、ひぐらし、ではないが、ときたまPCにむかひて。役には立ちませんが、何の変哲もない日常を楽しめるようにはなるかもね。
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2018年8月の記事一覧

炒めたきゅうりと既成概念

炒めたきゅうりと既成概念

朝、炒めものにきゅうりを入れた。他の野菜が少なかったのだ。

ちなみにわたしがきゅうりを炒めたのは人生で2度目。一度目は、先日ゴーヤチャンプルーをつくっていて、娘にはまだゴーヤが苦いかなと思って、思いつきで娘の分だけきゅうりを数切れ入れたのだ。

つまり、最初からおとなも食べるつもりできゅうりを炒めているのは初めてのこと。

“まあ、瓜だしなあ”。

起き抜けの頭でぼんやりとそんなふうに思う。ズッ

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悪意のないことばが人を刺す

悪意のないことばが人を刺す

そこに悪意がないことはわかっているのに、受けとるともやもやして、つらくなってしまうことば、というのがある。

子育てにおいてもそういうことばは多々あって、気をつけているつもりだけれど、きっと自分も気づかぬうちに発してしまっているのだろう。

ちょっぴり消化不良をおこしているので、きょうは自分のなかにあるドロドロと向き合って、棚卸しをしたい。

* * *

以前、子どもが入院して、退院したタイミン

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朝日にむかって礼拝をするおじさん

朝日にむかって礼拝をするおじさん

朝食後、ぐずる娘を抱っこして、外の景色でも見せようとレースのカーテンを開けた。

わが家はマンションの3階。なにげなく見おろすと、隣接する駐車場でワイシャツに黒ネクタイ姿、白髪交じりのおじさんが歩いているのを見つけた。

「ほら、だれか歩いてるよ! どこに行くのかなあ?」。娘の興味をひいて気分を変えようと、窓ガラス越しにおじさんを指さしながら話しかける。

おじさんは1台の車に近づいた。どうやらこ

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チェーン店はなつかしい旧友に似て。

チェーン店はなつかしい旧友に似て。

くやしいけれど、蔦屋書店とスタバの組み合わせが好きだ。

すでに大多数のひとに支持されているものをいいねというときは、んー、結局わたしもいちマイノリティとしてまんまと乗せられてるぜちきしょうめ、という妙なくやしさをともなう。まあそれでもいいんだ、好きなんだ。

1年ほど前、福岡の六本松というところにも、再開発で蔦屋書店とスタバの入った建物ができた。同じビルの上層にある科学館には家族で何度か足を運ん

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はこの中の日常

あ、ラジオ体操してる。

時は、朝の9時半。わたしはとあるビルの上層階にいた。ふと窓の外に目をやると、斜向かいのビルの同じような上層階で、ワイシャツ姿のオフィスワーカーさん数人がラジオ体操をしているのが目にはいった。

いち、に。いち、に。

大通りを一本挟んでいるので、それなりに遠い。また、向こうはガラス張りのビルだけれど、擦りガラス部分が多く、すっきりとは見えない。それでも雰囲気を想像するには

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出産体験を書きとめる(無痛分娩って、呼び方を変えたほうがいいんじゃないか?)

出産体験を書きとめる(無痛分娩って、呼び方を変えたほうがいいんじゃないか?)

先日、田中裕子さんのnoteで出産エピソードを拝読して、気づいた。そういやわたし、出産前日までnoteにいろいろと書いていたくせに、出産当日のことは何も書いていないなあと。産後、必死すぎたのである。

以下、田中さんのnoteから一部引用させていただく。

“それまでの人生で感じたことのない感情や遭遇したことのないピンチ、小さなよろこびや笑い、疲れが、毎日渋滞している。それを残しておきたいと思うひ

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10代の私に、30代の私がインタビューをしてみたら。

10代の私に、30代の私がインタビューをしてみたら。

33歳の私「こんにちは。今日は来てくれてありがとう」

15歳(中3)の私「……こんにちは(とてもいぶかしげな表情)」

今「うん。まあムリもないと思うんだけど、今noteで『悩める10代に向けた投稿』を募集しててさ。ちょっと話、聞かせてくれないかなと思って」

中「はぁ、意味がわからないんですけど。だいたい、“悩める10代”とか、おとながそうやってひとくくりにすること自体がなんか嫌いです……。“

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カフェ空間とnoteの親和性。

カフェ空間とnoteの親和性。

最近はコワーキングスペースで作業をすることが多かったのだけれど、ここ一週間ほど事情があってカフェメインで作業をして、改めて思った。

ああ、やっぱりわたし、カフェのほうが「向いている」。

とくにnoteを書くという行為においては、圧倒的に、カフェだ。

* * *

カフェ空間は、雑音の具合がちょうどいい。

これは完全にひとによるのだろうけれど、わたしは、適度にいろいろなものが混ざりあった空間

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小学4年生の彼女に、もうすでにかなわないと自覚した。

小学4年生の彼女に、もうすでにかなわないと自覚した。

先週、noteの「エッセイ」タグをなんとなく眺めていて、衝撃の出会いをした。

倉本莉亜@小学生小説家さん。

正直、最初はかるい気持ちで目をとめた。なになに、小学4年生?小学生小説家ってまた、よくある、名前だけキャッチーにしましたみたいな感じじゃないの〜(←何様)。そう思いつつ、でも気になって、彼女の投稿をひらいた。

最初に出会ったのは、「twitter、つくれなかった。」という投稿。13歳以

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行動の裏にある気持ちは、人それぞれ。

行動の裏にある気持ちは、人それぞれ。

noteのみなさんはやさしい。

昨日のどうでもいいようなnote「歯医者と美容院で目をとじるか談義」の文末に、「おしゃべりに飢えているので気が向いたらコメント欄であなたがどちら派か教えてもらえたらうれしいです」と書いたら、思いのほかたくさんの方がコメントしてくださった。とてもうれしい。やさしさ染み入る。ありがとうございます。

そうしてみなさんからいただいたコメントを見ていて、思ったことがあった

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歯医者と美容院で目をとじるか談義

歯医者と美容院で目をとじるか談義

ちょっと小難しいことを書こうとして、しばらく書いたり消したりしていたのだけれど、もう今日は圧倒的に時間がなくてそれをまとめるのは無理だということに気づいたので、究極にどうでもいいことを書こうと思い直した。

それがタイトルの通り、歯医者と美容院で目を閉じるか問題だ。

ほんとうにどうでもいい。どうでもいいけど、実はみんなどうなのかずうっと気になっていたことでもあるので、こんな日に書いてみたらいいと

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嫉妬と羨望のむこうがわに(あそうかも。さんのエッセイが楽しみだ)

最近は書き出すまでほんとうに、何を書き出すのか自分でもわからない。

いや、ぼんやりと今日はこれについて書こうかなあと思っているときもあるのだが、その日PCを起動していざ書かんとEvernoteをひらくまでに、それよりフレッシュでインパクトのある情報がはいってくると、ネタは簡単にひっくりかえる。

きょうはほんとうは育児関連のことを書こうかと思っていたのだけれど、いざPCを立ち上げて先にnoteを

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ただただ、だだちゃ豆のことを

ただただ、だだちゃ豆のことを

この夏も、実家の父母からだだちゃ豆が届いた。

わたしがこどものころから、だだちゃ豆を「おいしい、おいしい!」とパクパク食べる子だったからかどうなのか、結婚してから毎年たくさん送ってくれるようになった。

九州の片隅で、わたしはいそいそと、山形から届いただだちゃ豆をゆでる。

* * *

ところで、だだちゃ豆をご存知だろうか?

だだちゃ豆は枝豆の一種で、山形県庄内地方の特産品である。「だだちゃ

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地方都市のカフェの片隅で考える

地方都市のカフェの片隅で考える

お盆だからなのか? そうなのか??

ちょっと気分を変えて作業がしたくて、はじめてのカフェに入ったら、お客がわたししかいなくて衝撃を受けた。

これだけでは何が衝撃なのかぜんぜん伝わらないと思うので、今日のnoteはただ、わたしのこの衝撃について解説して終わる、と思う。

* * *

はじめて読む方もいらっしゃると思うのですこし補足をすると、わたしは関東出身だけれど数年前から福岡に暮らしていて、

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