【ポケマルおやこ地方留学】復興のいまを知る。暮らしと文化を遊んで学び、地域の人とつながろう—浜通りプログラム(2)
海と山の恵みを受けながら、復興へと歩みを進める福島県浜通り地域。このエリアで実施される夏のおやこ地方留学プログラムについてご紹介しています。
記事前編は下記リンクからご覧いただけます。
▼特産品の玉ねぎを使って!「草木染め」体験(浪江町)
浪江町は、原発事故の影響で町内全域に避難指示が出た地域です。一度は離れたこの地に戻ってきた岡洋子さん。人々が気軽に立ち寄れる場所を作りたいという想いで「O cafe」をオープンしました。
こちらでは、浪江町の特産品でもある玉ねぎを使って草木染めをします。玉ねぎの皮を使った染め物は、鮮やかな黄色になります。
普段は捨ててしまう部分でも、うまく活用することで新たな価値を生み出すことができます。サステナブルな取り組みを楽しく体験してみましょう。
▼福島県産の草花を使って「ボタニカルキャンドル」作り(飯館村)
飯館村も事故の影響で避難指示が出された地域の1つ。そこに地域おこし協力隊として赴任した大槻美友さん。ろうそく作家でもある大槻さんがオープンしたのが「工房マートル」です。
こちらではキャンドル作品の販売の他、ワークショップやポップアップイベントなども開催されています。キャンドルには飯館村産、または福島県産の草花、麦などが使用されていて、地域で育った植物の鮮やかな色合いを楽しむことができます。
子ども達には工房マートルで、思いのままに、オリジナルのキャンドルを作ってもらいます。こちらの工房で作られたキャンドルは継ぎ足しをすることで、何度も、長い期間使用することができるという特徴も。自分の手で作って、思い出を持ち帰って、さらに自宅に帰ってからも長く楽しんでいただけるアクティビティとなっています。
▼生き物を通して地域の文化を知る。馬との触れ合い体験(南相馬市)
相馬市、南相馬市を中心に古くから続く伝統ある祭事が「相馬野馬追」(そうまのまおい)。地域に深く根付く文化の1つで、自宅で馬を飼っているという家庭もあるのだそうです。
そんな独特の風習が息づく南相馬市で、馬の社会的価値を高めることを目的に活動されているのが「Horse Value」。
馬術競技のプロとして活動をしていたメンバーが中心となって作られた会社で、今回プログラムに参加していただく神さんも馬術経験者。そんな神さんのレクチャーを受けながら乗馬をしたり、厩舎の見学をしてみましょう。地域の文化に触れつつ、馬との触れ合いを楽しむアクティビティになっています。
Horse ValueのHPには「馬は人の学びとなったり、癒しとなったり、そして人と一緒に楽しんだりすることができる生き物」と紹介されています。触れ合い体験を通して子ども達がどんなことを感じてくれるか、非常に楽しみです。
▼大家族で過ごす感覚で滞在できる「ゲストハウス135」
浜通りプログラムの滞在先となるのは、富岡町内の「ゲストハウス135」。
プライベートな空間は確保しつつも共有部が多く、大家族で住んでいるような感覚で滞在できる施設だそう。
ポケマルおやこ地方留学の参加者からは、参加している家族同士で交流できたのが良かったという感想をいただくことも多く、プログラムが終わった後でも良い関係性が続いているという方々も少なくありません。参加者同士のつながりが欲しいという方には特におすすめしたい施設。スーパーやコンビニが比較的近くにあるのもうれしいポイントです。
運営担当が考える「浜通りプログラムの魅力」「伝えたいこと」は?
運営担当の辺見さんは、震災発生時からこの地域の今を見つめてきました。
浜通りプログラムにしかない魅力や伝えたいことは?と質問すると「一度は人口がゼロになってしまった街もある。今もまだ道半ばではあるし、終わっていないけれど、少しずつ日常が戻ってきました。ここにある人々の暮らし、営み、昔から続いてきた文化を子ども達にぜひ見てもらいたいなと思ってます」と答えてくれました。
一時は人が消えてしまったこの地域。少しずつ人が戻ってきただけでなく、古くから受け継いできた農業、漁業、文化もまた息を吹き返しました。
「どこの地域もそうだと思いますが、本当にいい人達ばっかりです。その人たちと交流をして、第二の故郷のように感じてもらったり、自分の田舎づくりをしてもらえたら嬉しい」ともお話ししてくれた辺見さん。地域を形作ってきたものに触れると同時に、そこにいる人達との繋がりも生まれる浜通りプログラム、たくさんの方々のご参加をお待ちしています!
(取材・執筆:PR 西宮)
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