【Trading View】裁量トレーダーのためのPine Editor

1.はじめに

こんにちは、ぷらする(@plusl_BTC)です。最近はBotブームが沸き起こっていますが、裁量トレーダーにとってはあまり関係ないと思われている方も多いと思います。

確かに、裁量トレーダーにとってPythonのプログラミングやBotの運用方法などは知っても仕方がないでしょう。

では、Trading Viewに好きなインディケーターを組み合わせて表示できると言われたらどうでしょうか?


・インディケーターの数制限を回避するために、一つのインディケーターで移動平均線とボリンジャーバンドなど複数の指標を表示する

1時間足のチャートに日足の高値、安値を表示する

その他、

・表示している足によってパラメーターを自動で変更する

・移動平均線が上向き、下向きになったらシグナルを表示

・移動平均線がパーフェクトオーダーで、且つRSIが70以下だったら矢印を表示

などなど、Trading ViewのPine Editorを使えば、Botのバックテストだけではなく、裁量トレーダーにも役に立つシグナルを自由自在に表示することが出来ます!


これを気に、自分だけのオリジナルインディケーターを作ってみるのはいかがででしょうか?


目次

1.はじめに

2.Pine Editorとは? ~基礎編~

3.自分だけのインディケーターを作ってみよう ~実践編~

3-1.複数の指標を同時に表示する

3-2.時間足によって、パラメーターを自動で変更する

3-3.日足の高値、安値を表示する

3-4. 移動平均線が反転したらシグナルを出す

3-5. 複数条件を満たしたらシグナルを出す

4.まとめ


2.Pine Editorとは? ~基礎編~

そもそもPine Editorとは?という方も多いと思います。

Pine EditorはTrading Viewに搭載されている機能です。スプリクトを組み事で、オリジナルのインディケーターを作ったり、システムトレードのロジックを検証したりすることができます。

作成したインディケーターやロジックは公開することが出来るため、自分の作ったものを世界中の人に使ってもらうことが出来ます!(勿論、非公開のままでも使えます。)


それではまず、Pine Editor の起動の仕方から見ていきましょう。

1.チャート画面を開く

2.下にあるPine エディタをクリック

3.新規作成をクリック

4.空のインディケーターのスクリプトをクリック


これでインディケーターのスクリプトを組む準備は整いました

最初の状態では、終値をプロットするサンプルが自動で入力されています。


次に、スクリプトをチャートに表示する方法を見ていきましょう。

1.保存をクリック

2.チャートへ追加をクリック

保存する際に、名前を聞かれたら自分の好きな名前をつけましょう。

無事、スクリプトを表示することが出来ました!


あれ?思っていたのと違う!

そうです、このままチャートに表示してしまうと、オシレーターのような表示になってしまいます。


では、実際にスクリプトを編集してチャートと重ねて表示できるようにしてみましょう。

study("マイスクリプト")
↓変更
study("はじめてのスクリプト",overlay = true)

スクリプトを変更したら、先程追加したインディケーターを消した後、保存して、チャートに追加してみましょう。

無事、チャート上に表示することが出来ました。


それではコードを見てみます。

study("はじめてのスクリプト",overlay = true)

""で囲まれている部分はインディケーターのタイトルになります。分かりやすい名前をつけてあげましょう。

overlay = true

この部分で、これからプロットするものはチャートに重ねて表示させるように設定しています。

最初は忘れがちなので注意しましょう。

plot(close)

この部分は、()の中のものをプロットするという命令(関数)になります。closeは終値を意味しているので終値がプロットされます。

では、closeをhighやlowに変えたらどうなるでしょうか?

各自、試してみると良いと思います。


さて、ここまではPine Editorの基本的な使い方などを見てきました。

次の項では実際に様々なインディケーターを追加していきましょう。


3.自分だけのインディケーターを作ってみよう ~実践編~

この項では、Pine Editor実践編として、5つのインディケーターを実際に作ってみましょう。


3-1.複数の指標を同時に表示する

さて、とても便利なTrading Viewですが、プランによって使用できるインディケーターの数が制限されています。

よって、無料プランを使っていると、思ったほどインディケーターを表示出来ないと頭を悩ますことがあります。

しかし、複数の指標を同時に表示するスクリプトを自分で組めば、制限の中でたくさんの指標を表示出来るようになります。


今回は、3つの移動平均線とボリンジャーバンドを一つのインディケーターとして表示するスクリプトを組んでみましょう。

こちらがスクリプトの全容になります。

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