泥酔LINE

またやってしまった。

お酒を飲んで無闇に人にLINEを送りつけてしまった。
たまには料理でもしようと思いつき、ほろ酔いでキッチンに立つのが楽しかったと思い出し、ウイスキーの男梅サワー割という飲み物を編み出しひたすらにんじんを千切りにしただけだったのに。
千切り序盤は別に人にLINEしたいなんて思わなかったのに、出来上がったキャロットラペの鮮やかさを見て、「せっかく作ったし綺麗だし誰かに見せたい」という承認欲求の蓋が開いてしまった。

酔っ払いからのLINEってなんされた方はだいたい気分のいいものではないんじゃないか。
酩酊してても意外と人は無闇にLINEしていい人とそうでない人の区別はついてて、そのうちのしていい人にされてしまった嫌さはきっとある。
それに酔っ払ったというだけで引き摺り出された寂しさを簡単にぶつけられる嫌さも。寂しいんですーみたいな顔で近づいて来る人って本当に好きな人じゃないと嫌だな。私じゃなくて誰かでいいんだろってなる。
あと単純に夜中に意味もないラインをしてくる迷惑さ。

なんでこんなことしたんだろう。酩酊した私にインタビューしたい。
たぶん簡単に言うと寂しさからなんだろうけど、多分もっと気持ち悪い感情な気がする。
「私は世間的にいい大学も出て身綺麗にしてて趣味も良くて顔もまあ可愛いくて一見大人しそうでアウトローな一面もある人間、なのになんで街で結構いるような素敵な人々と仲良くなれなくて仕事の出来もクソですけべなハプニングもなくて友達と言える友達もいない!わたしにはそのくらいの良いことがあるべきなのに!」という気持ちが溢れ出してぐるぐるになって生まれた寂しさだとおもった。
イメージの中の最高な自分と実際のそうでもない自分(その結果当然なそうでもない生活と景色)の落差がはげしくて。しかも普段は「私自分に自信なんて本当にないし、私なんかを受け入れてくれるなら誰でもいいですー」スタンスを取りがちだから、抑圧された想いがお酒で跳ね飛んで寂しくなるんだろうな。

どうしようかな、お酒は控えるとして。普段から自信あるのを自覚して、求めるものは表明していこうかな。

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