リファラル採用で、入社する前に知っておきたいこと
この数年、リファラル採用が、ブームとも言えるほどの盛り上がりを見せています。
僕は、人材紹介会社(ヘッドハンティング会社)で働いているので、
ポジショントークも入るかもしれませんが、リファラル採用・入社について感じたことを書いていきたいと思います。
リファラルでの入社を検討されている方の、参考になれば幸いです。
リファラル採用とは?
まず、リファラル採用について、簡単にまとめておきたいと思います。
リファラル採用とは、ざっくり「自社の社員に友人・知人を紹介してもらう採用手法」のことです。
メリット、デメリットは、以下のように言われています。
【メリット】
①採用のミスマッチを防ぎ、入社後の定着率向上につながる
②採用コストを抑制できる
③転職活動をしていない潜在層にも会える
④社員のエンゲージメントを高める効果がある
【デメリット】
①採用までに時間がかかる
②似たような人材が集まりやすい
③今いる社員以上のレベルの人は採用し難い
④不採用やトラブル時における人間関係の悪化
⑤工数の割に結果が出ないケースが多い
リファラル採用については、こちらの本にとてもよくまとまっていました。
また、リファラル採用支援で有名なMy Referさんが運営しているサイトや、
リファラル採用が上手く行っていることで有名なSmartHRの宮田さんと、人材業界の重鎮的存在の高野さんの対談記事が参考になるかと思います。
リファラル採用を成功させようと思うと、かなりしっかり設計し、コミットすることが必須のようですね。自力だけでやるのは結構大変そうです。。
僕が人材紹介の仕事をしている中で、リファラル採用・入社について思うこと
リファラル採用が盛り上がりを見せる一方で、
この1〜2年、「リファラルで入社して後悔している」という方をご紹介いただくことも多いです。
リファラル採用って、今どき感があってイケてる感じだし、割とカジュアルに話を進めることもできるし、良いところがたくさんありますが、
↑で少し書いたように、リファラル採用をしっかり運用に乗せようと思うと、すごく大変です。
リファラルでの入社を考える際には、
「制度設計がしっかりとされていないまま、リファラル採用を行っている会社もある」
ことを知っておくと良いかもしれません。
僕が感じる、「リファラル入社での失敗パターン」は以下の3点です。
└パターン①なんとなく入社してしまう
他人目線だと、「そんな馬鹿な」と思われる人も多いかもしれませんが、「友人に誘われて、悪く無さそうだったので、ちょうど転職も頭にあったし、なんとなく入社しました。せっかく誘ってもらったので。」
とおっしゃる方が、結構います。
第3者の意見を聞きながら、しっかりキャリアを考えて転職活動をしていたら、多分そこには入っていないよね、というパターンです。
└パターン②採用側が不誠実だった
リファラル採用制度を取り入れる中で、
「一定期間内に、知人を自社に紹介した数(または入社数)がノルマになっている 」会社があります。
報奨金などのインセンティブだけならともかく、ノルマを課すのはちょっとやりすぎではないかなとも思いますが。。
残念な話ですが、誘う側が、「自分が働いている会社がお勧めなので、知人にもぜひ入ってほしい!」という動機ではないケースもあります。。
└パターン③入社前に、業務内容等についてしっかり詰めていなかった
社員からの紹介ということもあり、カジュアルな面談だけで内定が出て、
「会社が期待する役割」「入社する人が希望するキャリア」「評価制度」について、明確になっていない状態で、入社が決まってしまうケースがあります。
(入社する人が、)紹介してくれた人の手前、
「あまり細部についての質問をするのは憚られる」
「細かい要望を出して、面倒くさいやつだと思われたくない」
と思ってしまい、言いづらいと。。
ポジショントークが入ってしまっているかもしれませんが、
僕たちのような人材紹介会社が、間に入る意義は、このあたりかもしれません。割と、選考中の方が面接時に聞けなかったことの質問、要望事項の伝達はガッチリやるので。
※実は、「(検討している会社が)リファラル採用をしているのは知っているし、知人もいるが、人材紹介会社に間に入ってもらいたい」というご要望をいただくことが割と頻繁にあります。
まとめ
今後もリファラル採用は増えていくと思います。
リファラル採用は、採用する企業、入社する人の双方にとって、メリットが大きい半面、リスクもあるシステムだと思います。
偉そうに語っている僕も、「知人を誘ってリファラル採用で入社していただき、ミスマッチにより1年で退職となってしまった」という苦い思い出があります。一方で、当社には、リファラル採用で入り、大活躍している社員もいます。
少しでも、リファラルでの入社を検討されている方の助けになれば幸いです!
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