見出し画像

赤米 -有色米、古代米-

【イネ】稲
学名:Oryza sativa(アジアイネ)、Oryza glaberrima(アフリカイネ)
イネ科イネ属
※各品種の情報はここでは割愛

<基本情報>

イネの野生種は赤米であったともいわれおり、縄文時代に日本に伝わったイネが赤米であった説がある。
ジャポニカ種(日本型の短粒種)以外にもインディカ種(インド型の長粒種)やジャバニカ種(ジャワ型の大粒種)にも赤米がある。

収穫物である「米(玄米)」の種皮が、赤の色素(タンニン系)を含む品種が「赤米」。中国では「紅米」。
日本では古くからお供物(神饌しんせん)として神事に使用するところがいくつかある。

画像1

他の有色米(古代米とも呼ばれる)は、黒米(紫米、紫黒米とも。アントシアニン系)、緑米(クロロフィル系)がある。

8世紀頃の奈良では赤米栽培の記録があるとされている。江戸時代には広く栽培・流通していたが下等米として扱われ次第に撲滅、駆除対象になった地域もある。

名称未設定-2

▲本草図譜(国立国会図書館デジタルコレクション)

<新品種>

1989年からの「スーパーライス計画」(農林水産省のプロジェクト研究)により、一般的な白米含む様々な新品種が誕生し、健康などのニーズにあった有色米についても研究が進んでいる。

新品種の有色米は、「赤米うるち」「赤米もち」「紫黒米うるち」「紫黒米もち」に大きく分類される。そのうち赤米は「ベニロマン」「紅衣」、赤米もちは「ゆうやけもち」「紅染めもち」などがある。

<栄養成分・機能性>

玄米のぬか(皮)部分に含まれる各種のタンニン、アントシアニンなどの研究により、抗酸化作用、抗菌、血糖値の上昇を抑えるなどの作用が一般的な玄米よりも格段に多いことがわかっている(参考:農研機構)

画像4

<青森県では>

日本の赤米在来品種のうち、青森県で栽培されていた「赤室」をもとに前述の「紅衣」など新品種が生まれている。

「赤室」は明治時代に北海道へ持ち込まれ、石狩平野の泥炭地開発に役立ったとされる。青森県には他に三厩村(みんまやむら現・西津軽郡外ヶ浜町)に「白むろ」が戦後まで栽培されたという文献を見つけたが以降は調べきれていない。(参考:小川正巳/三共(株)農薬研究所 1992)

新品種の紫黒米、うるち「紫の君」、もち「式部糯」は青森県農林総合研究センターの育成。

他には、青森県南津軽郡田舎館村にて1993年から始まった「田んぼアート」が有名。最初は古代米2種(黄稲、紫稲)+白米(つがるロマン)だったが、現在は11種類7色を使用している(wikiより)

画像3

写真は2015年(アプティネットダウンロードサイトより)

▼青森在来種を使ってるわけではないですが


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?