リスナー以外の倫理観に晒されるラジオ

岡村隆史のオールナイトニッポンでの発言が問題になってる。
ただ、問題になった経緯がラジオリスナー的には問題と思う。

発言してすぐは問題にならなかった。
リスナーも「岡村さんは相変わらず拗ねてるな」で流してたと思う。矢部っちは昨日の公開説教で、それを「リスナーに甘えてる」と批判してたけど。

書き起こし記事を見た評論家が批判して、日曜日から、騒ぎになった。
で、今のラジオはradikoのタイムフリーで放送音源が簡単に残ってしまうので、逃げも打てずに炎上した。
最後まで音源残したのは、ニッポン放送は「自分で判断してくれ」ということなんだろうけど。

在京キー局でタレントがやってる番組は、今すぐに書き起こし記事になる。
ラジオを公式発言をする場所と認識されてるのは有り難いけど、それが独り歩きすることも多い。
90年代以前からラジオをやってる人は「本音を語る場所」と認識してる面があったのは事実だけど。

私が最近、ラジオで気になったのは、星野源が自分の楽曲「うちで踊ろう」を安倍総理が政治利用したことにノーコメントを貫いてること。
90年代以前のラジオ観なら、それが嬉しかったにしろ、嫌だったにしろ、ボソッと本音をラジオで言うことが普通だった。
でも、星野源はノーコメントを貫いている。
ラジオであっても本音を言わないのが賢い時代になってる。
神田伯山先生は「ラジオは大人の本音が聞ける場所」と言ったけど、岡村さんの炎上で本音を言わなくなる人は増えるんだろうな。

もっとも、岡村さんの場合は、目の前に矢部っちがいなくなったのが大きいんでしょうけどね。
今のラジオは、良く言えば、パーソナリティーの自主性を重んじる。悪く言えば、野放し。
そして、悪ノリを是とし、パーソナリティーの暴走を止めれないスタッフ。
岡村さんが拗ねて生きてるのは昨日今日の話じゃないし。
矢部っちが公開説教で「マイクの前で無いと聞いてくれない」と言ったのはあるにしろ。

今回の件がどうなるか、わからないけど、下手に延焼しないことを願う。
笑福亭鶴光の大ファンとしては、今の倫理観に晒されるのは、怖いんだよね。
鶴光師匠は、今でこそ「誰も傷付けないエロ親父」だけど、オールナイトニッポンではスポンサー不買運動されたり、松本明子の人生を狂わせたりして、前科はあるので…

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