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面談日のアレコレ

情報が多いということは―――

利点は勿論あるけども、利だけなんてないから影響というジワジワ広がるものがある。

たくさんの情報がある事は確かな助けとなるし、自分の武器でもあるけども。武器は使うから効果が分かる。

現場でその答え合わせが唯一できるわけだけど、この多くある情報で満たされた空間から現場という外へ出ることがないと、実際というものとのズレ、本当にそこにあるものを掴むことができない。

便利というものは必ず何かが省かれた形をとるから便利なので、この省かれる部分から得られていた、見えない”影響”がくすぶり、少しずつカタチになって上がり出す。

手法・手段が変わることで明らかになってくることがあり、それは情報で想定していたとしてもなお、現場に答えがある。リアルでの答え合わせをするから大きな循環を自分の身を通して回すことができる。

アタマで分かっている事は、想像している以上に現場の一部、「あ…、こんな状態になるんだ…」と、やってみると分かることばかりしかない。



昨日は、主人の入院している病院での面談日だった。

面談時間の前に、着替えや差し入れなどの受け渡しを含めた面会を予定していたけども、朝主人から入ったlineのリハビリ時間を確認すると、面談時間の前後にしっかりリハビリが組まれてしまってどうにも厳しく…荷物の受け渡しをスタッフにお願いする形しか出来ないと、その旨を返信した。

面談は、理学療法士の実習生が男女一名ずつ同席していて、端に座っているものの、私には一番意識されていた存在だった。

現況の報告と転院してから今までの経過、今後のことなどをまとめた用紙を見ながら療法士の方のお話を聞いていた。たった2枚のまとめがとてもわかりやすかった。

ソーシャルワーカーさんからは、労災という事に絡めた注意点を含め、復職までの流れの中で確認して欲しい事などを話された。こちら(私)側の話をよく聞いているせいか、それを視野に入れた話も多かったように思う。

それに付随する話などもしていると、どうしても話が長くなり、その隣で、私の真正面に座っている療法士の先生の落ち着きが、時折なくなるのが視野に入った。

話の全ての結論というか、要点とも言えたのは、「退院日は、本人と話し合って決めて下さい」ということ。その事によりきっと、退院日までのメニューやその後など進展するのだろうと思った。


『私は、私の立場でものを言うので、”こういう希望です”とは言います(笑)だけどあくまでも現場なので。本人の希望もあるでしょうし、現状と回復の早さなど様子がどんどん変わっているので、それが優先になると思います…』

こちらの話やリハの様子・内容のやり取りをしていると、もうこれは「決めごと」とある所で見えてきた。

『完全に天秤ですね(*^^*) 今までの話を全部聞いていて、日にちは確定でないけども、11月には…という感じでしょうか』

このケガによる入院の最長は決まっていて、話始めでは私の中ではそこを目一杯の話でスタートしていた。ただ医療のルール(改定)があり、術後2か月までは今まで1日に3時間のリハビリができたものが、その後は2時間に減るという話をされた。


退院後のリハビリ通院は必要になるのだけど、それにおいてかけられる時間は1回40分、自宅でトレーニングができる様に療法士の方にメニューを出してもらえること、などを考えると、自宅で動く範囲を広げた方が、リハビリ時間以外はベッドでスマホを見ている病院の環境よりは良いと、こちらも当然の判断ができた。


面談が長引くことを視野に入れていた為、主人への面会はできないと踏んでいたのだけど、15分ほど早く面談が終わり、その後間もなく入っているリハビリの様子を”こっそり”という体で見学させてもらうことになった。それはその時のメニューが「外で少し走ってみる」というものだったから。

そして院内でのルールはよく分からないけども、この空いてしまった時間を使い、10分の面会を病棟看護師に確認した上でさせてもらうことになった、これはラッキーだった。

『10分だから結論だけ言うね。退院は11月初め頃で良いのかな、と思って。今日の話を聞いて通院でリハビリと自宅メニューでいいと思う。病院でのリハ時間も減るんだって…』

「え?オレは29日で術後に2か月だから、今月いっぱいかなと思ってた。なんらな今すぐでも良いと思ってるよ―――」


筋力をつける運動も既にこなしていて、もう少しで普通に職場に戻れるんじゃないか、という感覚があると主人は言う。

療法士の方の話にもあったのだけど、現在残っている痛みの内容は、「収縮時痛」といって、筋肉が収縮した際の痛みとなっているようで、”回復に時間がかかる傾向”という様に話を聞いた。

痛みを緩和することもリハビリ内容に入っていて、しっかりと通院をしながら、家庭で動く範囲も増やし、動きの全てが”訓練”というところ。生活内で介助が必要な状態はないという事だった。

あっという間に10分は終わり、そのまま外のリハビリへ。私は引き取った荷物を車に置きに行き、あとはこっそりとみなが軽く走る姿を見ていた。

主人の隣に療法士さん、実習の方お二人。風が強くて寒いくらいの中、何往復か直線をみなで走っていた。初めはなかった動きが目に付く…。


「じゃあ、これで中へ移りますので…」

少しのランニングを終えて挨拶をされた。

『やっぱり少し庇うね、途中からビッコ引いてるもんね…』

痛いのかな…と思って後姿を見ていたので、主人に少し話した。

「そうですね、どうしても短くなります…今2センチほど短いです…」

『あ、そんなに?、、、伸びませんかね?』

「あーー、クツ底を合わせて作ることはできます…」

身体はその差もバランスを取って行くのだろうけど、中敷きの意味だと思うのだけど、そういうもので調整もありなんだと、思った。

・・・

途中に関係のない話でお二人と少し会話する機会があったのだけど。主人のリハビリに一緒になってメニューをこなしてくれているようで、お世話になっているお礼を…。

その先に記憶に残るかどうかは分からないけど、「”家族”って、細かい色んなこと言うよ!」というそんな事も含めて患者を観るんだ…と、何となく伝わったら良いな、と思って臨んでいた。

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☆うみのみか☆
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