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1日1冊オススメ本レビュー

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ブックコーディネーターが毎日1冊、サクッと読めるオススメ本ブックレビューを公開していきます。
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2020年3月の記事一覧

社会契約論

"人間は自由なものとして生まれたのに、いたるところで鎖につながれている。自分が他人の主人…

だから古典は面白い

"世界は変わっていくものであり、それを捉えるには、現在何が起きているかを敏感に察知しなけ…

社会をつくれなかったこの国がそれでもソーシャルであるための柳田國男入門

‪"本書が語ろうとすることは至ってシンプルです。柳田國男の民俗学が『社会をつくるツール』…

medium 霊媒探偵城塚翡翠

‪"『霊媒というのは、生者と死者を媒介する存在です。だとしたら、僕はあなたの力を、論理を…

うつせみ屋奇譚 妖しのお宿と消えた浮世絵

"浮世絵は、文学や歴史の教養があればもっと面白くなるけれど、鈴はただ、絵を眺めて〈自由な…

戦場のコックたち

"僕は賢くもなければ、交渉が上手いわけでもない。銃撃も下手だから戦場の英雄にもなれないだ…

幻の女

‪"夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。むこうからやってくる彼の顔が不機嫌なのは、かなり離れたところからでもわかった。それは鬱積してくすぶりつづけ、時に何時間も続くことがある。あのしつこい怒りのせいだった"1942年発刊の本書は"サスペンスの詩人"とも評された著者による冒頭からの美しい一文で知られる不朽のミステリー傑作‬。 個人的にはあまりミステリーを手にとらないのですが"とにかく最初の書き出しが凄い!"と友人に熱烈紹介され手にとってみました

悲しみよ こんにちは

"私はこの名前を低い声で、長いこと暗やみの中で繰返す。すると何かが私の内に湧きあがり、私…

日歿堂霊怪目録

"【人と世の中に投資する】視界をよぎった太文字に、ふとページをめくる手を止める。最後のペ…

線は、僕を描く

"筆に濃墨を含ませて、根元を逆筆で作り、韮の葉っぱのような鋭い線を葉先に向かって作ってい…

史上最高に面白いファウスト

"ところが、ゲーテのファウストは我欲に固執し、いくつもの罪を犯し、悪魔の手に堕ちた罪人で…

人間不平等起源論

"人と人との差異が、自然の状態においては社会の状態よりもいかに少ないものであるか、また自…

日本ボロ宿紀行

"いつの頃からか"ボロ宿"に憧れ、わざわざ訪ねて旅をするようになっていました。この場合の"ボ…

田舎教師

"此処で生徒を相手に笑ったり怒ったり不愉快に思ったりしたことを清三は思い出した。東京に行く友達を羨み、人知れぬ失恋の苦しみに悶えた自分が、まるで他人でもあるかのように分明(はっきり)と見える。"1909年発刊の本書は、日露戦争の勝利に沸く中で病没した【実在の青年の日記】を元に描いた自然主義文学の代表作品。 個人的には、主宰する読書会で著名の同じく代表作品の『蒲団』を課題図書としている事から本書を手にとったのですが。率直に言って『蒲団』『少女病』のイメージから、勝手に【ちょ