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elements 02 STACK AND BIND | FIRE MOLDING 火が生み出すかたち

2021年12月3日(金)〜12月18日(土)の期間、デザインプロジェクト「elements」による企画展示を、(PLACE) by methodとCIRCLEにて2会場同時開催いたします。

井上真彦(建築家)、置田陽介(アートディレクター)、横山道雄(グラフィックデザイナー)の3人が、ものづくりのプロセスにおいて、私たちのまわりに存在する様々な現象や要素を探求するプロジェクト「elements」。

人間がものをつくる動機根源に繋がるテーマを選び、フィールドワークやリサーチ、実験、ディスカッション、ときには遊びを交えながら思考を重ね、オブジェやプロダクトを通じて提示しています。

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第1弾のテーマ「火」から生まれたプロダクト「FIRE MOLDINGS」の展示販売と、第2弾のテーマ「積む/束ねる」のプレゼンテーションを、隣接する2会場で同時開催します。

展示概要

elements 02 STACK AND BIND
elementsのテーマ第2弾は「積む/束ねる」。工業化以前、優れた道具や技術がなかった時代、そこにあるものを積み、束ねるという単純な行為で様々なモノは成り立っていました。石や日干し煉瓦を積み重ねたものが住居の壁になり、麦わらを束ねたものは屋根になりベッドになりました。その過程では、物質を積み・束ねることにとどまらず、複数人による「思考のSTACK AND  BIND」も介在していたと考えられます。「積む/束ねる」を人間がものづくりをする際の原点となる行為と捉え、改めてそこに立ち返り、逆説的な発見や新たな視野を得られないかを探りました。

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本展では、積むことで生じる形や色、大きさ、重さ、位置の関係性の変化、束ねることで得られる素材の強度、原始的な暮らしの知恵の中にある積む/束ねる造形の美しさなどを見出す過程の集積が展示されます。それらは、明確な用途を持たないとしても、身の回りにあるものを生かそうとする人間の本能を示唆するオブジェとして提示されます。

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FIRE MOLDING 火が生み出すかたち
elementsのテーマ第1弾は「火」。火を扱う知恵が人類を大きく支えてきたことは言うまでもありませんが、電気が普及した現代において、人と火との距離は離れつつあります。人がこれまで火とどのように付き合ってきたかを探るため、様々な実験や実践を試みました。その取り組みの中で生まれたプロダクトのひとつが「FIRE MOLDING」です。スリットを入れた丸太に炭を落とし、息を吹き込んで着火させると、溝を押し広げながら燃え続ける北欧発祥の焚き火スタイル「SWEDISH TORCH」を実践したとき、燃え切った後の丸太に残った穴を吹きガラスの木型として利用することを発想しました。
丸太の痕跡に真っ赤な液体のガラスを流し入れ、冷めるとその痕跡が個体になって現れるのです。

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ひとつの丸太で作れる数には限りがあり、ガラスを流し入れるたびに熱によって痕跡の様子が少しずつ変わるため、同じものはありません。火がつくりだす有機的なフォルムを楽しめる一点もののプロダクトです。

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2つの異なるテーマの成果を紹介する本展では、彼らの多様な視点と、ものづくりに対する思考の過程を追体験できると同時に、ものに触れながら生きている私たちひとりひとりが、世界のエレメントのひとつである実感が湧くはずです。
ぜひご高覧ください。

elements 02 STACK AND BIND | FIRE MOLDING 火が生み出すかたち
会期:2021年12月3日(金)- 12月18日(土)
閉廊日:日曜日
時間:12:00 - 19:00
会場: (PLACE) by method|CIRCLE
住所:150-0011 東京都渋谷区東1-3-1 カミニート#14|#16
地図:http://goo.gl/maps/nzyvr
電話番号:03-6427-9296
ECサイト:https://placebymethod.com
主催:method inc.
「elements(エレメンツ)」は、建築家の井上真彦、アートディレクターの置田陽介、グラフィックデザイナーの横山道雄の3人が、2015年にスタートしたプロジェクトです。人間がものをつくる動機や根源に繋がるテーマを選び、フィールドワークやリサーチ、実験、ディスカッション、ときには遊びを交えながら思考を重ね、オブジェやプロダクトを通じて提示しています。自然の現象や素材、人間の
知力や経験、文化や風習、道具や技術、五感や意識など、あらゆる要素=エレメンツの存在に気づき、自分たちがそれらを動員しながら、ものをつくり生きていることを認識することが、このプロジェクトの核でもあり、「私たちがこの世界とどのように関わってきたかを解剖し、自分たちも世界のひとつのエレメントであることを実感する試みでもある」と3人は言います。昨今の社会情勢や環境下においての
ものづくりやデザインを考える上でも、その普遍的な側面を能動的に探ることは、脈々と続いてきた営みの中で培われた人間らしい行為として向き合うことにもなるでしょう。 (なお、現在進行中の第3弾テーマは「CLIMATE 気候/風土」です)
https://elements-p.net
井上 真彦 Masahiko Inoue(建築家)

1982年 石川県生まれ。2008年 神戸大学大学院自然科学研究科建設学専攻卒業後、grafに入社し、設計部門にて主に空間設計、プロダクトデザインを担当。2014年に独立し、自身の事務所MIST/MASAHIKO INOUE STUDIOを開設。
https://mi-st.jp
置田 陽介 Yosuke Okita(アートディレクター)

1976年 大阪府生まれ。2000年 学習院大学法学部卒業。2005年より2012年までデザイン会社graf所属。2013年1月よりOkita Yosuke Attitudesとして活動。グラフィックデザインを起点に、多岐に渡る仕事に携わる。現在、Attitude inc.代表。
https://att-inc.jp
横山 道雄 Michio Yokoyama(グラフィックデザイナー)

1980年 徳島県生まれ。2005年 grafを経て、2014年にKUMA/MICHIO YOKOYAMA DESIGN STUDIO設立。2019年より徳島県に拠点を移す。
https://michioyokoyama.jp

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