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The Strokes、好き。

 お疲れ様です。

 サブリナの新譜、ついに解禁されましたねー。

 ってことで(?)、今回はThe Strokesについて語ります。

 ついのこの時がやってきました。いやー、ずっと書きたかったテーマ。「なぜこのタイミング?」って感じですが、書きたいときに書く、それがnoteですから。




メンバーと特徴

 メンバーはフロントマンのジュリアン・カサブランカス(ボーカル)、ニック・ヴァレンシ(ギター)、アルバート・ハモンドJr.(ギター)、ニコライ・フレイチュア(ベース)、ファブリツィオ・モレッティ(ドラムス)。

 N.Y.出身。2001年にデビュー。本国アメリカより先にイギリスでヒット。確かにサウンドはザ・スミスが人気なイギリスの方が合いそう。

 1stのタイトルは"Is This It"(これっすか?)ですよ。ナメてますよね笑。

(↑ミニマムでN.Y.パンクの系譜を感じる曲)

 彼らの功績といえば、ロックンロール・リバイバルを巻き起こしたことでしょうか。

 ミニマムでモノトーン、幾何学的で無機質。必要最低限でムダを削ぎ落とし、ニューヨークらしくモダンで洗練された音。この辺はヴェルヴェット・アンダーグラウンドやテレヴィジョンなどのNYパンクの系譜とも通ずるところを感じます。

 でもロックンロール・リバイバルなんでしょ?都会的で洗練された音?熱苦しいロックじゃないの?スカしてんのにロックンロール・リバイバルなの?

 この辺不思議ですよね。ロック復活の代表格なのに、冷たい感じ。おそらく、よく言われる「ガレージロック・リバイバル」の側面のみだと、私は彼らにハマっていなかったと思います。

 彼らはまずニューヨーク出身のおぼっちゃまです。この時点でロックじゃないやん!しかも、金持ちロックって聞くと、巨大なスタジアムバンドを想像するじゃないですか。なのにスカスカな音。なんか今までのセオリーと違うやん…。

 でも彼らはボンボンだからこそ余裕があって、売れても売れなくてもいい。わかるやつだけわかればいい。そんな態度をとれたんだと思います。心に訴えかけるような、あるいは社会的で政治的だとか、そんなん必要ないと。シンプルにやりたいことやろうぜと。

 だから彼らはその後、シンセポップやディスコを取り入れたり、ソロプロジェクトで挑戦的なことをしたりしてるわけで、必ずしも「エピソード6:ロックの帰還」を目指したわけではないんだと思います。


時代背景~KID Aとの対比~

 2000年代前後の音楽界はグランジやラップメタル、レディオヘッドやU2などがメインシーンに君臨しており、ロックは巨大化、産業化していました。またヒップホップなども大流行。

 そんな中、颯爽と現れ全てを更地に戻したのが彼ら。怨念、憂鬱、確執…、それまでの巨大なロックというのはいろんな重い想いが乗っかっていたと思います。そんな中、「こんなんでよくね?」とスカしまくりのデビューアルバム。とにかく拡大していっていた当時の音楽界は面食らったでしょう。

 今では2000年代最高傑作、現代のサージェント・ペパースなんて言われ、評価されまくりでお馴染みレディオヘッドの"KID A"。2000年に発表された、現代音楽を詰め込み、ロックの枠を超えた壮大な大作。

 なんでKID Aを取り上げたかというと、この作品の立ち位置って難しいと思って。だってあれだけ影響を与えたと言ってる(確かに時代を先取っているし今となっては影響力凄まじい)けど、その直後流行ったのってガレージロック、もしくはエモ/ポップロックじゃないですか。

 せっかく革命的とも言える巨大な作品を作ったのに、その1年後にサラッとポッとでのクールな奴らに流行りを持ってかれるなんて、レディオヘッドもたまったもんじゃないですよね笑。でもなんせ天才集団レディへですから、当時のシーンを鑑みて、ロックを更地に戻す的な意味合いがKID Aにもあったんじゃないかと思います。

 感情なんてない、機械的な音。両者とも皮肉がバンバン込められてはいるけど、社会を変えようとか、困難を乗り越えたとか、そんなのない。別にって感じ。こう見ると、意外と通ずる部分があるというか。KID AとIs This It、相反するようで実はアティチュードとしては似たものだと捉えています。

 でもそのサウンドから、KID Aは結果的に巨大化したロックの代表格となってしまいました。実際かなり試行錯誤したと思いますし、狙っている感が隠しきれなかったというか。まあ今となっては最高級の評価を受けてますからいいでしょう笑。

 シンプルにギターとベースとドラム。メロディアスではないけど、シンプルなメロディ。原点に立ち返るというか。ストロークス以前と以後で、ロックのあり方や音は変わったと思います。特に熱い思いなんてない。シンプルで研ぎ澄まされた音。

 個人的には、J-POPも含め現代のバンドはストロークスの影響下にあると思っています。それは彼ら以前、以後のバンドを聴き比べたり、現代の日本でいうインディーズのバンドを思い浮かべるとわかると思います。

 彼らが発端となったムーブメントはリバティーンズやホワイト・ストライプス、さらにはフランツ・フェルディナント、アークティック・モンキーズまで誕生させたんですから。


私がハマった理由

 っとここまで偉そうに語ってきましたが、筆者は2003年生まれなので、上記の時代なんか全く経験してません笑。

 でも私にとってはビートルズ並みに影響を与えてくれたバンド。

 なぜ私はThe Strokesに魅了されたのでしょうか。

 私は地方の出身ですが、比較的恵まれた境遇だったと感じます。確かに欲しいものは全て手に入っていたわけではありませんが、ひもじい思いをすることはなかったです。高校まで野球を続けさせてくれましたし、大学にも通わせてもらってます。

 だから「成り上がってやる!」というハングリー精神もなければ、反社会的な思想もない。世の中を斜めに見つつも、憂鬱になるほど絶望はしていない。ニルヴァーナには妙に共感できなかったですし(The Smithsには共感したけども笑)、最近だとサマソニのパフォーマンスには圧倒されながらも周囲ほどマネスキンに熱くなれてない。

 私は幼い頃から洋楽が好きでした。流行りの音楽には目もくれず、ビートルズばかり聴いてました。友達はJ-POP、K-POPばかり聴く中で、自分は海外のロック。中学、高校と多感な時期でもそれは変わりません。「わかるやつだけわかればいい」。そんな感じでした。

 現在は大学3年生なので、最近は自己分析をする機会もあります。そこで気づいたのは、自分は大手志向じゃないってこと。大きかろうが小さかろうが、自分のやりたいことができればいい。どこに行くかより、何をするか。お金を稼ぐこと自体にさほど興味がないんです(何を悠長なこと言ってんだか)。

 比較的恵まれた環境で、自分の好きなことを貫きながらもそれを友達に押し付けなかった。自分のセンスを信じつつ、周囲で流行ってほしいなんて微塵も思っていなかった。ぬるい環境で育ったためお金に無頓着で、ただ自分のやりたいことができればいい。

 だからThe Strokesに共感したんだと思います。

 以上、かなりのこじつけでした。単に彼らの音楽センスが自分の琴線に触れたのでしょう笑。彼らのシンプルで普遍的なようで、意外と唯一無二なメロディや展開。それが私の感覚にドンピシャだったのです。

 私が彼らに出逢ったのは中3の頃ですが、それまではビートルズの他にクイーンやグリーンデイ、U2などを聴いてました。甘くて大味ななものに飽きていたというか、好きなんだけどそろそろ味を変えたかったというか。大きなロックをダサく感じていたのかもしれません。そんな時に現れたのが彼ら。シンプルで無機質、クールでオシャレ。だけどロックは感じるし、共感できるからか、どこか心に刺さる音楽。

 私が無意識に求めていたもの、それがThe Strokesだったのです。


念願の対面

 昨年のフジロック、彼らはヘッドライナーを務めました。もちろん私はストロークス目当てで参戦。ほぼ最前列で観戦しました。

 もう感激でした。生で観れて。1年以上たった今でも脳裏に焼き付いています。

 最後まで熱くならず、サングラスをかけたまま淡々と歌い続けたジュリアン。かっこよかったですね。これぞストロークス。

 セトリも最高でした。もっとComedown Machineから聴きたかったけど。

 あとWelcome to Japanであまりシンガロングが起きてなかったのが意外でした。まあマイナーなアルバムに収録されているからしょうがないけど、大好きな曲だし日本って言ってるし…。まあトリだから来たって人もいただろうしね。

 最後の"Last Nite"大合唱、ほんっっと最高でした。




 次回はストロークスの個人的アルバムランキングをやろうと思います。なので好きな曲とか作品は、また次回に詳しく触れます。

 今日もありがとうございました。

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