見出し画像

畳の日

全国畳産業振興会が記念日として制定した。制定の意義としては、9月24日が、掃除の日(廃棄物処理法の制定による)に指定されていること、衣替えの際に畳を上げて掃除することを推奨しているとのこと。

畳は中国由来ではない。本朝固有のものだ。靴を脱いで座ったり、はたまた寝転ぶことができるので、畳の空間はぜひとも欲しい。古事記の時代からあるらしい。鎌倉時代までは寝具や客のいる空間だけだったが、書院造りが部屋全体に敷き詰める形式を推し進めた。

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
今日はカルダーノの誕生日でもある。
ちょっと忘れ去られた天才という感じなので、このnoteでちょっと触れておこう。
1501年16世紀初めの9月24日にミラノのパヴィアに生まれた。
父のFazioはレオナルド・ダ・ヴィンチと友人だったというから教養の素地が伺える。カルダーノの本職は医者である。

Né à Pavie le 24 septembre 1501, il est le fils illégitime d'un docte juriste milanais, Fazio Cardanon , jurisconsulte, ami de Léonard de Vinci, et d'une veuve, Chiara Micherin. Extraordinairement précoce et éduqué par son père, il est, dès sa jeunesse, célèbre comme astrologue et mage, avant de donner des preuves de son « esprit plus que divin », dans les mathématiques et les sciences naturelles. Il fait des études de médecine à Pavie et à Padoue, pour être reçu docteur en médecine en 1526.
●mage ... (ゾロアスター教の)占星術

医師としては、腸チフスの発見者として有名で、腕が確かだと評判だったようである。1552年にはセント・アンドリューズの大司教ジョン・ハミルトンから招聘を受けている。このためスコットランドまでの旅行に出かけている。この度の途中で国王エドワード6世と会談し、誕生ホロスコープで占いをしている。治世が長く続くと予言したそうだが、このエドワード6世は急死しているので、残念ながら占いは外れた。また、賭博に執心した時期もあり、金遣いはかなり荒かったという。さらに「確率について」という著作もあるとのことである。

Jusqu'en 1542 il est un joueur passionné, jouant (et perdant) beaucoup aux dés et aux cartes, ainsi qu'au jeu d'échecs.

 晩年は、「人生についての書」という企てをしており、その中でルネサンス期の百科全書的な知識を披瀝している。モンテーニュの「随想録」にも似ているが、章立てが変わっていて、身体、性質、社会的活動、夢と予知能力、守護霊など、分析を交えて自分を説明しているところもある。実は哲学皇帝のマルクス・アウレリウス・アントニウスの「自省録」をお手本ともしているし、批判をも加えることでこの書が出来上がった。
 ブルクハルトは、この時代になって個性という感覚の発芽をみてとっている(「世界と人間の発見」)
 なによりも「人生についての書」では、占星術や夢占いなどが特徴的である。人生と星や天体の動きが呼応するというイデオロギーのもと諸学問にいたるまで、結びつけて考えているところがルネサンス的でもある。
 夢占いに関して言うと、人生についての書の中で主に5つの夢が展開されている。第1の夢は、”山の麓を駆け抜けている夢”、は、彼の人生全体に関しての暗示と捉えている。固い岩は苦痛に満ちた生活、ぶどう畑は未来の永遠の栄光、恐怖に震えた断崖は息子の悲運、一軒家は静寂というようにそれぞれ呼応する。息子の悲運というのは、息子が刑死したことを指す。

Vie spirituelle et introspective aussi avec l’interprétation de ses songes faite à la lumière de sa vie personnelle, dans laquelle, posture nouvelle ici encore, lui-même se place en objet de son étude.

Vie familiale également, déchirée entre la condamnation à mort d’un fils qu’il aime et le rejet d’un autre qu’il banni. Vie de son époque enfin, sur laquelle rode l’ombre de l’Inquisition.

 カルダーノは、医療技術や技能に優れていて、自在継手の発明もしている、これは今でもカルダン式継ぎ手として鉄道技術に応用されているという。しかし、カルダーノは、個別的な観察と実証主義に基づくものだけで満足することはなかった。科学の知のみならず、魔術の知も手に入れようとしていたのである。「天界の秘密や自然に隠された深いところにある秘密、そして宇宙の秩序を司る神的な知性を認識し、かつ理解することこそ人間に与えられた幸福」であるとする。当時の白魔術を支えたアナロジーのドグマティズムといった一般理論である。しかし同じく当時は、異端審問が行われた時代であり、カルダーノ自身もほかの宗教とキリスト教と比較した咎で、投獄されている。



三次方程式の解法の先取権をタルターリアと争っているが、虚数の概念を導入した点では、傑出しているとみていいと思う。

Vie scientifique d’abord de celui qui introduit en mathématique la notion de nombre négatif, "quelque chose de fou, d’inadmissible, d’absurde" pour son époque et, du même qui marque la résolution de l’équation du troisième degré. Sa démarche "ne correspond pas à la pensée logique … Elle procède de l’imaginaire. Pour lui, l’imaginaire, c’est aussi réel que la réalité de tous les jours" dit de lui le physicien Basarab Nicolescu.  出典→フランス語の記事

第2の夢は「月天の夢」で、この夢の中で、カルダーノは星と諸学を結びつけている。すなわち、「月は文法、水星は幾何学、金星は音楽と占いと詩、太陽は倫理学、木星は自然についての学、火星は医学、土星は農業や植物などの知識、第八天はそのほかの諸科学」といった具合にまとめている。

 また、「一について」という形而上学的書物があり、一が善で多が悪という当時の一般的な見方を示し、多が悪というのでなく、秩序による統一感を善であると一般的な見方に対抗している。E.カッシーラは、この時代の自然学の柱として、”世界有機体”すなわち、この世界・宇宙を一つの生き物だと捉えてるのだと説明している。そうなると我々個人は、コスモス(宇宙)を構成するミクロコスモスで、我々に起こることは天体の動きと呼応すると捉えることが不自然ではなくなってくるのである。

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
江戸の遊郭では、簪や煙管などを畳に投げて、
その網目を数え、出てくる数で吉兆を占った、いわゆる畳算が行われていたという。
畳の網目と吉兆がどんなふうに呼応するのかわからない、偶然のきざしを身の回りの何かから見て取るのは、人間の癖としてあるのかもしれない。

------------------------------------------------
<来年の宿題>
・畳の歴史
・御畳奉行とは
------------------------------------------------

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?