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ユニバーサルデザインとは、知って、気づいて、想像して、思いやること

こんにちは。デザイナーの丸山です。
みなさんは図書館に行っていますか?行っている方も多いかと思いますが、私はここ数年行ってなかったなぁ……と。

区の中心部にある図書館が4年も前に新しくなっていたことを少し前に知った私。「キレイだしゆったりできていいよ」と聞いたけれど家から徒歩20〜30分の場所で行くことの無いまま過ごしてきました。

ふと思い出し行ってみると噂通りの素敵な図書館でビックリ。
読書するスペースはゆったりとして、ソーシャルディスタンスが徹底されており、館内は外からの光も入る明るい雰囲気。
せっかく来たのだから、note記事の題材にしようと思っていた”ユニバーサルデザイン”について調べてみようと思い立ち、書籍を検索するために見渡すとすぐわかるところに検索用のPCがありました。

というわけで今回は、「ユニバーサルデザインとは何か」をテーマに記事を書いていきます。


子供のころからユニバーサルデザインの大切さにふれる

ユニバーサルデザインとは、子どもからお年寄り、男女問わず、障害のある方、病気の方など、さまざまな人たちすべてが、安心して快適に暮らせること。ヨーロッパではユニバーサルデザインのことを、Design for all(すべての人のためのデザイン)と言うそうです。
そもそも図書館はユニバーサルデザインを体現するような施設だということに気がつきます。

エレベーターやエスカレーターはあるものの、障害者の方向けの書籍は1階にあり、音訳室と専用の相談カウンターもある。受付のカウンターからも目が届く位置にあるので、困った人がいたらすぐに対応できそう。トイレマークはわかりやすい。本棚の分類も見やすい。通路も広く、誰もが利用しやすい環境づくりがなされていました。

さっそく「ユニバーサルデザイン」で書籍検索してみると、発行年の新しめな書籍が置いてある書架はなんと児童書コーナー。ユニバーサルデザインの関連書籍が児童書に多くて驚きました。
「今の子供たちはこんなにもユニバーサルデザインという言葉に触れているんだ!」と思ったと同時に、世の中においての重要性を感じました。

本の内容は「ユニバーサルデザインの7原則」をもとに、スイッチやはさみ、ストーブなど身近にあるものを例に「どっちがユニバーサルデザイン?」とか、みんなと仲良くするために外国人やLGBTについて大切なことを知るための問いかけなど、自分で考えさせ、子供にそして大人にもとてもわかりやすい説明がされていました。


人の心と行動もユニバーサルデザイン

いくつか見ていた本の文中に、

生活に欠かせない道具や建物などかたちあるものから、目に見えない情報やサービス、まちづくりの考え方までが含まれます。さらには、人どうしがおたがいに気持ちよくコミュニケーションするためのエチケットやマナー、思いやりなど、心の持ち方もユニバーサルデザインの対象になります。

出典:「よくわかるユニバーサルデザイン」
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-78840-1

という記載がありました。

コミュニケーションのユニバーサルデザインのひとつとしてピクトグラムがありますが、世界に広がるきっかけとなったのは1964年の東京オリンピック。日本語を読めない外国人のために、トイレ表示や競技会場などの施設案内、競技種目など「単純さ」「わかりやすさ」を追求したピクトグラムが作られました。東京2020オリンピックで注目を浴びたスポーツピクトグラムは、情報を伝えるだけではなく、アスリートの動きも伝えるデザインになっていて、より競技に興味を持てるものになっていましたね。

ウェブでいうとアイコンも同じような役割。文字を読まなくても、メールやカート、検索アイコンなどの形状が共通していて見てすぐわかる。
「誰もがわかりやすいように、使いやすいようにしたい」という思いやりの心からこういったデザインが生まれています。


どんなことに不便を感じているのかを想像することで、暮らしやすい社会をつくる

大切なことは「知る力」と「想像する力」

出典:「ユニバーサルデザインとバリアフリーの図鑑」
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/7008007.html

知る。想像する。そして暮らしを豊かにする。
これらのワードは、UXやデザインなどでもよく登場する「人間中心設計」の考え方に通ずると思いました。
参考:「人間中心設計」については、こちらの記事に詳しくまとめられていたので、興味があればぜひご覧になってみてください
https://tayori.com/blog/hcd/

例えば、ギフトサービスページを作るにあたって、実際に購入フローを体験することで、利用者がどこで不便を感じるのか(どんな情報を得たかったのか)や、逆に使いやすかったのはどこなのかなどを含め、サービスの着地点である「ギフトが届いた時に、相手が嬉しい気持ちになる」までを体験してみる。
まずは自分たちが体験することで何が良くて何が悪いのかを考え、制作に活かす。この積み重ねが、人々の暮らしやすい社会を形作っていくのだと考えます。

多くの場合、ご依頼いただくクライアントの方も同じ思いでプロジェクトを進めているので、一緒にコミュニケーションを取りながら、より良いものを作っていくという基本姿勢をPIVOTでは特に大事にしています。


さいごに

いかがでしたでしょうか。参考までに少し付け加えると、ウェブサイト制作の場合、多くはターゲットを絞って進めることが多いですが、その中でも多様な人がいることを想像しながら、それを具体化するための重要な工程である「ペルソナ」を作成することがあります。

気になる方は弊社のコチラの記事ものぞいてみてください!
「ペルソナづくりのすすめ

この記事を読んで
「次のプロジェクト/プロダクトにはユニバーサルデザインの観点もあわせて検討したいかも..!」と少しでも興味を持っていただけた際は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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