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レイオフ、転職、ブーメラン

MetaやAmazonあたりはまだB2Cの消費減速だしなあって言っていたんですが、SalesforceやMicrosoftあたりのB2Bもって話になりGoogleも始めますって話で、米国巨大テック企業のリストラと言うかレイオフが吹き荒れていて、LinkedInあたりも大変な感じなんですが、この辺りのお話について記憶をたどってみます。
(初の有償機能のお試しで本文最後のStable Diffusionのプロンプトのみ有償にしています)

レイオフ

レイオフと言うか人員削減ってまあネガティブですし避けるべき事態って印象がほとんどだと思うんですが、必ずしもそう言えないし突然なんの予兆もなく起きるものでもないんですよ。

人員削減が必要となるまで無計画に採用を拡大した結果の場合もあると思うんですが、むしろそんな無能な経営者が巨大テック企業を運営できるわけもなく、企業の成長(=売上成長)に必要な営業職やマーケティング職だったり、製品やサービス開発やその運用に必要な技術職だったり、とにかく企業規模の拡大に貢献する人材から特に優秀なトップタレントを獲得する競争の結果が”余剰な人員“となっているのは、実は企業の成長フェーズにおいては常態化しちゃってまして。

優秀な人材は他社に取られる前に抱え込んじゃえ、でもピンポイントでそんなレア人材特定して採用するのって難しい、だったら玉石混淆で根こそぎ採用しちゃえ(売上成長率が高くて利益率がStakeholderに問われない限りは)、って判断が働くのは合理的。
特に売上額成長率が高いIT系の競争力の源泉って、優れたエンジニアのソフトウェア生産性は標準的なエンジニアの数倍から数十倍位は平気で差がついちゃうけど希少性が高いってのもあるんでしょうね。

なもんで売上成長率が鈍化してある日、売上の見込みが下がると利益の見込みも減っちゃうわけで、抱え込んだ玉石混淆の人材から下位評価者だったり、売上貢献に寄与しない余剰となった部門だったりを削減するんですが、成長を追求する事が会社としての存在意義であるので、その成長過程で発生した”いつかは起きると想定していたけれどそれを始めた時には部門や人材の余剰“を削減するって事で、経営者の判断としては健全っちゃあ健全なんですよ。

もちろんその対象となった部門や人材の能力が劣っていると言う意味ではなく、その会社の注力する事業と適合しない状態って意味なので、レイオフには退職パッケージ(数ヶ月とか数十ヶ月の月給を付加給付)と再就職支援プログラムやカウンセリング付きで、在籍しながら社内外の次の職場を探す機会を提供するのが多いんじゃないですかね。

成長を求めず確保した人材の範囲内で事業運営すれば、もちろんレイオフとか無いんですけど、それって企業を成長させる投資をしていないって意味じゃないの?って存在意義を問われちゃういかにも米国的な感じもしますが。

レイオフの予見性

なんの前触れもなくレイオフが起きるって事はなくて、その予兆だったりいつ起きてもおかしくないなあ。って動向が起きている中で外部環境の変化がトリガーとなって一気に表面化する感じなんですよね。
例えば「四半期決算の結果が市場予測を上回っているけど、通年の売上ガイダンスが下げられた」「年間の人員採用枠が期中なのに突然凍結された」「T&E(Travel&Expense:出張と経費)の予算枠と実施基準が厳しくなった」なんて話は、レイオフが起きる前の必要条件と言うか事前段階で必ずあるでしょうし、そんな環境下で「外部から採用されたCxOが退職した」「M&Aで該当事業部門のトップを続けるExecutiveが退職した」なんてあたりも事業環境や事業方針について何かしらのネガティブな変化から離れる決断があったんだろうなって想像しちゃいますよね。
それらはレイオフの十分条件じゃないにしても、同じ業界でレイオフとか始まっていたりLinkedInで、該当業界の採用が減っていると「ああコレは来ちゃうかもね」と。

転職

そんな予見性を理解している人達であれば、そんな必要条件がいくつか揃い始めると、当然それまでの準備もあるんでしょうけれど、コレまでの経験が活かせるよりよい条件の環境と値踏みを始めてご卒業される方が増える事象が、レイオフ実施前にも起き始めて「ああソロソロ潮時かもなあ」とちょっとメランコリーな社員も増えて少しどんよりした雰囲気になりがちです。

ここで言う”それまでの準備“って言うのが

  • 定期的な実績と獲得スキルの棚卸し

  • ポータブルスキルの獲得とか拡張

  • イベントやセミナーでの人脈作り

なんてあたりは、目端のきく人達は定期的にされている感じもあって、コレぞ外資系って感じもあるんですが、結局のところ”特定の会社に帰属する事“が目的ではなくて、”自身の知見が最大限に評価される環境に身をおく(知見のアップデートは基本動作)事“に軸足をおいた生き方なんでしょうね。

なもんで会社固有の文脈や人間関係はまあ3年も所属すればどんな会社でも身につくし、その文脈や人間関係理解で仕事がしやすくなる、会社固有スキルは利用するけれど依存はせず、仕事を通じて獲得した担当業界知識や製品動向の知識だったり、提案や交渉なんかのソフトスキルだったり、それらを通じて達成したチーム運営の知見なんかのポータブルスキルを意図的に獲得していってる感じもまあ強い。
そんな感じもあって長く1社に在籍し続ける人もそれなりにいるのですが、3-7年位で次の最適な場所を求めて旅立つ人達も多く、そんな人達にとってはレイオフはほぼ影響がない感じでしたね。

自分が納得できる場所選び

そんな転職も失敗もあれば成功もあるし、納得できる基準によっては転職してから「思ってたのとちゃう」って話もまあまああるんですよね。
少しでも成功率を上げるには、いわゆるリファーラル採用が採用する側にとっても採用される側にとっても最適なのは当然でして、
採用する側からみたら

  • 紹介者の候補者評価で適性を把握しやすい

  • エージェントを経由するより低コストで高品質

採用される側からみたら

  • 紹介者から聞く会社評価で期待値を設定しやすい

って事で、双方の期待値ギャップが少ないので定着しやすく失敗が起きにくい。
それでもこだわりのポイントがどうしてもズレていて入ってすぐだけど「こりゃダメだわ。合わないわ」って時には、積極的に逃げる“戦略的撤退”はありなんですよね。
それが試用期間ってやつで、会社側もその期間の評価で「やっぱ違ったわ」って時には、試用期間延長で本採用に至らないのも少なからずあるわけで、お互いが満足できる雇用契約じゃないと早晩喧嘩別れしちゃうんですから。

そんな転職の価値基準やこだわりポイントが金銭的報酬(お金)って話であれば、もっと話はスムーズで“正しい場所とタイミングで働く”のが正解。

場所については、コレまで未経験の職種でいきなり高級取りになるのは無理だけど、IT業界の会社であれば国内の標準的な人月単価基準で売上が決まるSI的な会社より、独自製品を持つソフトウェア会社とかSaaS企業を選択した方が可能性は高いだろうし、場所でいえば顧客となりうる会社数が地方より絶対的に多い東京を選ぶ方が可能性が高い。
タイミングだと、外資系ITで働く人々でふれている早期イケイケ期のフェーズの企業なんて最適ですよ。レイオフが必然的に発生する理由にもあげたんですが、積極採用が加速して「とにかく人材確保が成長の生命線なので玉石混淆で人材を囲い込め」って感じなので、そんな業界のそんなフェーズの会社に出会ったら迷わずGoだし、そのために時代にあったスキルを磨き続けて知識もアップデートし続けていれば、まあ会社員人生でそんなタイミングがなかったって事はないと思うのです。
もちろん採用されるかどうかは会社との相性や、その時獲得できている知識や経験やスキルにも依存するので、やってみなければわからないけれど、ダメでもやってみる事で別の会社で道が開くことがあるかもね。

(ワタクシもOKだった会社とダメだった会社があるけれど、やっていなければ道は拓けなかった確信だけはある)

出戻りもしくはブーメラン

転職するからには、会社とのお別れ、最近は“卒業”なんて言ったりしますが、は必ずあって、名残惜しそうな人もいれば晴々とした表情で、次のステップに踏み出す人達を見送るのも楽しみの一つと言って過言ではありません。
そんな退職手続きの中に、辞める方の上司が関わる“離職者の評価”的なものがありまして、その項目の一つに「この離職者が再度社員になることを希望したら賛成する?」っぽい項目があることも。
いわゆる出戻りフラグとかブーメラン許可みたいなものなんですが、コレも先述のレイオフでお別れする社員や本人の希望で離職する人を含めて、「辞められるのは痛手なんだわ。なので戻ってきたら喜んで一緒に仕事したいし、会社にとっても役立つ人材である事は間違いないっすわ」って人として登録する仕組みなんですが外資系とかだと一般的なんですかね?
残念ながら試用期間を満了せずにお別れした方や、PIP(Performance Improvement Program :業務成果が恒常的に期待値を満たさないのでそれを改善する行動計画に基づいて改善してね。一定期間経ってダメだったら双方合意の元お別れですよ。って意味らしい)を経てお別れした方あたりは対象にならないけれど、特定事業部門の閉鎖のタイミングで社内の別部署で該当職種の採用枠がなくて転職したり、次の成長機会を見つけて転職しちゃったり、そんな方々の帰還を心から歓迎するフラグとのこと。
コレもメンバーシップ採用じゃなくて職務定義書(JD)に基づく職種別採用だからこそ評価する人材だったら外部で力をつけて戻ってきてくれるなら当然大歓迎ってシステムなんだろうなあ。

メンバーシップ型で転職だと完全に(金に目が眩んで飛び出した)裏切り者とか(仲間の掟を破って郷から逃げた)抜け忍とかそんなイメージって聞きましたもん

(今回はStable Diffusionさんに英語でお願いしてみました。投げ銭的なお試しでStable Diffusionへの指示内容のみ有償にしてみますが、本文はここまでですよ。)

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