週刊少年松山洋_タイトル_修正

第174号『トランクスを殺してでもタイムマシンに乗れ!』

いつものようにゲーム業界のロクデナシ共達と飲みながら雑談していた時のエピソードです。

色んなゲーム開発会社に所属するゲームクリエイター達は定期的に集まっては近況を語り合ったり、ある時は有意義な情報を持ち寄ったり、ある時は社内の愚痴を言い合って精神を安定させるためにまた酒を飲みます。

そんな飲み会の雑談の中、ふと誰かが言いました。

“タイムマシンがあったらどうする?”

はい、出たー、いつものくだらないヤツー。

酔っぱらいの典型というか、本当にくだらない“もしもシリーズ”だと私は思っています。まるで子供が“100億万円あったらどーするぅ?”って言ってるのと同じレベルだと思っています。

実にくだらない。

まぁけどこれも酒の席ならではのクダラナサなんだから許容するか、くらいの寛大な精神で会話を聞いてました。

みんなそれぞれが“中学の時の初恋の相手にもう一度告白したい”とか“車で事故った時を回避したい”とか“受験に失敗したのでやり直したい”とか語っていて、“(はは、実にくだらない)”なんて心の中で思いながら聞いていると、やはり誰かが聞いてきました。

“ぴろしは?”

来たよ、やっぱり俺にも順番が回ってくるのか、やれやれだぜ、まぁしょーがない、ここはひとつガツンと答えてやるか。

そんな寛大な心で(ガツンと)答えましたよ。

“タイムマシンに乗りたい?まずそんなことは思ったことも無いね。過去に行ってきた全ての事や経験は全部俺のものだよ、それをやり直したいとか取り戻したいとか一度も思ったことが無いね。過去にやってきた事で失敗して反省する事はあっても、後悔したことは一度も無いよ”

自分的には“バーン!”と漫画のような効果音が付くほど“決まった”感じで答えたのですが、ほんの少しの静寂の後にほぼ全員から凄い勢いで突っ込まれました。

“いや、馬鹿、カッコつけんなッ!”

“お前は誰よりも先にタイムマシンに乗って過去に行って『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』の時の炎上を何とかして来るんだよ、ボケェッ!”

“トランクスを殺してでもタイムマシンに乗れ!”

“このスカタンッ!”


トランクスを殺してでもタイムマシンに乗れ!

・・・・・・・・・・・。

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