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週刊少年松山洋

家庭用ゲームソフト開発を行うゲーム会社・株式会社サイバーコネクトツー代表取締役・松山洋の継続課金マガジン。ゲーム・漫画・アニメ・映画などエンターテインメント業界の話を中心に毎週記… もっと読む
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2018年7月の記事一覧

40秒で支度しな!

40秒で支度しな!

以前こんなことがありました。

このあと外出するってわかっていたにも関わらず同行予定のスタッフがやってこない。

そのスタッフの席まで行くとまだミーティングをやってました。

「おーい、何やってんの?出るぞ!」

“あ、すいません、すぐ準備します”

「40秒で支度しな!」

“え?”

「え」

“あ、いや、40秒は無理です”

「あ、いや、そういう意味で言ったんじゃ、ない、けど、え?」

伝わ

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子供たちは自動的に夢を見ない

子供たちは自動的に夢を見ない

一昔前までは子供たちに“将来なりたい職業は?”というアンケートを取ると必ず“ゲームクリエイター”と書かれていました。

5本の指には必ず入っていました。

現在はそうではなくなってきています。

代わりに“ユーチューバー”って書かれるようになってきました。

誕生日やクリスマスで“欲しいものは?”と聞かれると以前は必ず“ゲームソフト”と書かれてましたが現在は“アイフォン”って書かれます。

まぁ、

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キャラクター版権ゲームの作り方 ナルト編

キャラクター版権ゲームの作り方 ナルト編

“サイバーコネクトツーでキャラクター版権ゲームタイトルを作る時にここは他社と違うというポイントを教えてください”

という質問をいただきました。

正直に言うと、他社がどのようにして制作を行っているのかを知りませんのであくまで“弊社はこうしています”というポイントをいくつか紹介させていただこうと思います。

ポイントは以下の通り。

ポイント①漫画原作資料をそろえる
ポイント②アニメ資料をそろえる

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第70号TVアニメ『ジョジョ第5部』は何クールになるのか?

第70号TVアニメ『ジョジョ第5部』は何クールになるのか?

TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』が2018年10月よりスタートすることが先日発表されました。

ファンとして一番気になるのは“何クール放送になるのか?”ということだと思います。

これまでのTVアニメシリーズの経緯を振り返りつつ『第5部』が何クールになるのかを予想してみたいと思います。

*この記事は全て私自身の個人的な主観と体感と想像で書かれています。関係者から聞いた内容や事実は一切

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版権タイトルとオリジナルを作る時の難易度の違い

版権タイトルとオリジナルを作る時の難易度の違い

「いわゆるキャラクター版権をお預かりして作る(『NARUTO-ナルト-』などの)版権タイトルを開発する時と、『.hack』や『ソラトロボ』『アスラズラース』などのオリジナルのゲームソフトを作る時ってどちらが難しいですか?」

という質問をよくいただきます。

先に答えを言ってしまうと“全く同じ”です。

質問者の多くが“え?キャラクター版権の方が簡単でしょ?デザインとかストーリーが決まってるわけだ

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日本と海外のファンの違いはナショナリズム

日本と海外のファンの違いはナショナリズム

私はよく日本国内でも定期的に“ファンミーティング”を実施しています。

全国のファンの皆様とお酒を飲みながらお話したりします。(もちろんゲームソフトのパッケージや私の本を持参された場合にはサインにも応じます)

(一応言っておきますが。ゲームクリエイターでこんなことやっているのは私ぐらいです。普通の人やましてや社長はまあこんなことしませんね。前にレベルファイブの日野さんから“何?ファンと直接会って

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少年ジャンプの発行部数と子供の数

少年ジャンプの発行部数と子供の数

“あの少年ジャンプも発行部数がピーク時の1/3まで減ってるのかー、もうジャンプも(漫画雑誌も)駄目だな”

なんて意見をよく目にします。

これは【現在の少年ジャンプの発行部数が200万部ぐらい】という記事が出るたびによくネットで見かけることが多いです。

発表されている通り、現在の少年ジャンプの発行部数は200万部。

そしてよく比較されるのが、過去最高の発行部数だった1995年の635万部。

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いくつもの夜を越えていけばいいのだろう

いくつもの夜を越えていけばいいのだろう

たぶん人間誰しもが“好きなこと・やりたいことだけやって生きていきたい”と考えると思います。

私だってそうです。

やりたくないことはやりたくない。

けど、それを事情や立場が許さない(許されない)時だってあります。

私の場合の“やりたいこと”とはゲームソフトを作ること(そして発売してお客様に喜んでいただくこと・たくさん売れる事)。そのために漫画を読むこと、アニメや映画を観る事、同じ業界の仲間た

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