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まさか、一晩でここまで時が進むとは……!

昨日の寝違えが悪化したようだ。今日は、背中から首にかけて1本のひものようなものが張り、頭が鈍く痛い。このひも、引っ張って抜いてしまいたい!という思いにかられるが、それは無理な話なので、ひたすら我慢して起きた。

リビングに移動して、花の水でも換えようと目をやると、なんと、芍薬が花開いているではないか! しかも、3本中2本も! 中ぐらいの大きさの白いつぼみは2割ぐらい開いた感じで、いちばん大きな濃いピンクのつぼみは、もうほとんど開き終えた感じになっている。開いたのはうれしいのだが、なんというかもうちょっと、だんだんと開いていくところを楽しみたかったという思いがぬぐえない。まさか、一晩でここまで時が進むとは……! 少しずつ盛り上がっていきたかった……。

予期せぬ急展開にだいぶ面食らってしまったが、花が咲いたこと自体は喜ばしい。花屋の店員さんが、「咲きそうなものを選んだので、たぶん大丈夫だと思うのですが……」と、慎重に選んでくれたかいがあったのだと思おう。

水曜日のヨガが息抜きメニューであるとはいえ、背中のあたりをストレッチするところでは苦労した。かなり力をかけないと伸びないのだ。なにしろ、ひものようなものがぴんと張ってしまっているから。ヨガを終えて少しはましになった気もするが、依然として頭痛は残る。しかたがない。今日1日、この不調と付き合うしかないと腹をくくる。

夕方、運動不足を訴える夫から、散歩の提案があった。頭痛のやつがまだ居座っていたため、少し迷ったが、もし行かなければそれはそれで気持ちがふさぐように思えたので、出かけることにした。のんびり歩いて、30分ほど離れたコーヒー店でカフェオレを買う。そのまま、さらに足を伸ばしてパン屋に寄り、明日のパンを買う。余談だが、木皿泉さんの『昨夜のカレー、明日のパン』という小説とドラマが好きだ。パンを買うときにはいつもこのタイトルを思い出してしまう。

話を戻して、このパン屋は小さなお店なので、わたしは店先で待ち、夫に買い物を頼んだ。待っている間、行き過ぎる人がみんなお店の中をのぞいていく。そのうち、中に入るお客が現れ、さらに外に並ぶお客も何組か続いた。にわかにお客が集まってきたようだ。われわれが着いたときには、他には誰もいなかったのに。

いつも行く八百屋の店員さんが、前にわたしに言った言葉を思い出す。「お店をやってると、何時間も、ほんとにだーれも来ないってこともある。かと思ったら、急にお客さんがたくさん来て、ひー、もう少しばらけて来てくれたらお待たせすることもないのにっていうときもある。不思議なことに、いつもそのきっかけになっているお客さんっているんですよ。この人が来たら、その後にたくさんお客さんが続く、みたいな。ちなみに、それはあなた」と、いうものだ。後から思えば今日はそんな感じではあったが、そんなことって、本当にあるんだろうか。

緊急事態宣言が、39県で解除の方針との報。

(2020年5月13日)

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