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或るMilonguero①

アルゼンチンタンゴは、アルゼンチンの文化。
2009年にユネスコの世界無形文化遺産ユネスコとして、アルゼンチンとウルグアイを挟むラプラタ川流域で発生した文化として登録されました。

私を含め多くの外国人にとってタンゴとは、非常に魅力的な曲であり、歌であり、ペアダンスであるが、最初は文化であるという意識は少ない。

私の最初のタンゴダンスとの出会いは所謂タンゴコンサートでした。
タンゴの曲と歌に関しては、芝居に熱中していた頃、映画監督の鈴木清順監督がタンゴを好んで聞いていたということから知っていた。

音楽より、ダンスからタンゴに入って行った。
つまり、舞台で踊られているタンゴに魅力を感じたのでした。

その一方、ほぼ毎年訪亜することにより、現地ブエノスアイレスのクラブ(地域住民の集会所)で踊られているタンゴも、同時に受け入れて行った。

BsAsで発行される新聞でさえ、Escenarioのタンゴ(ショータンゴ)はタンゴなのかそうでないか?!という見出しで記事を書くほど、その線引きには個々の判断が微妙に異なる。

タンゴを(ショータンゴ)を踊りはじめたときは、ミロンガの踊り名人(Milonguero)達の良さが良くわからなかった。ちょっとクセのある踊りだなぁと思うぐらい。
しかし、タンゴに触れて年月が経つほどに、その踊りの確固たる信念のようなものが見えてくると、彼らの踊りには本当に歴史が詰まっているのだと感じるようになた。

そんなミロンゲーロ達のひとり、El Chino Perico 。

一見、アジア人かと思わせるように横長の目。
名前のEl Chinoは直訳だと中国人を指すが、南米では広くアジア人を指すことが多い。随分前からミロンガに彼は居た。間違いなく、私がタンゴに足を突っ込んだ時(1992年)にはもう私は認識していたと思う。

いまだにミロンガで、必ずフロア脇のメサ(テーブル)にもの静かに座っている。

ここぞというときに、とっておきのフィグーラ(ステップ)を繰り出す。
みんな、彼のステップを知っている。

リズムでもテンポでもなく、フレーズをとって踊る。もっというと、フレーズさえまたがって踊る。

よーく、分析すると身体の使い方は特徴がある。ナンバ歩き(側対歩)を使っている。私は暫くこれが分からなかった。恐るべしミロンゲーロ。

彼、El Chinoのインタビューがある。BsAsのVilla Malcolmでミロンガをオーガナイズする、イタリア人のPepaという女性がこのシリーズを撮影している。
カステジャーノで喋っているが、英語字幕が入っているので、ゆっくりと読み込むと面白いです。多少の知識がないと、ちょっとチンプンカンプンなところもありますが。

若いタンゴダンサー達は、彼らの歴史のエッセンスを引き継いで初めてタンゴとなる気がする。


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恵比寿にてアルゼンチンタンゴ専門スタジオを開いています。岡山県出身だが、10代前半までを関西で過ごしたため怪しい関西弁も時々出る。気がつけばタンゴ歴28年となった。恵比寿の高田純二を目指しているが、軽薄さが足りないため修行中。趣味は路地をあるくこと。
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