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バイアスに支配されないために


一昨年も、昨年も、今年も同じだった。
だから来年も同じだと仮定する。

先々週も、先週も、今週も同じだった。
だから来週も同じだと仮定する。

一昨日も、昨日も、今日も同じだった。
だから明日も同じだと仮定する。

時間軸の長短をずらして、全く同じ
表現にして韻を踏んでみた。
いずれの場合も、みな典型的な
「失敗パターン」への道をまっしぐら、
である。

いつ何時、過去の延長線上にない、
今までの歴史を打ち壊すかのような
「破壊的変化」が訪れないと、
誰が保証できるのか?

2001年9月11日の米同時多発テロ。
2008年のリーマンショック。
2011年3月11日の東日本大震災。
2020年の世界中でのコロナ禍。
地域、業種・業界、規模、人々に
与える心理的なインパクトなど、
それぞれ大小や強弱があるにせよ、
ちょっと考えただけでも色々な
例を挙げることができる。

それにもかかわらず、典型的な思考
パターンについ陥ってしまうのは、
認知の「バイアス」の成せる業。
「バイアス」とは、もう日本語化
していると言っても良いと思うが、
念のため訳すならば「偏り」、ある
いはその「偏りを生じさせるもの」
あるいは「認知を歪ませるもの」と
いったところ。

明日も今日と同じような日になる
だろう、などと考えてバイアスの
かかったままノホホンと過ごして
いたら、明日の今頃に激しく後悔
しているかもしれない。
だからこそ、今、この瞬間瞬間を
大切に、やり切った、生き切った
と自分自身が納得できるように、
日々を過ごしていきたいなと思う
のだ。

様々な「バイアス」の実例を多々
挙げて、人間の意思決定がいかに
不合理に満ちているかを描き、
人生における選択をより良いもの
にすることに役立つのが、ノーベル
経済学賞を受賞しているカーネマン
教授のこの本。

バイアスに支配されずに、自分の
人生をよりよく生き抜くためにも、
折に触れて読み直したい本だ。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。