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「甘噛み」させるロボットをどこで売る?

一昨日の日経「ヒットのクスリ」に、
こんな記事が出ていた。

ロボットと聞くと、鉄人28号とか
機動戦士ガンダムのようなゴツい
イメージをつい思い浮かべてしまう
私はまだまだ「昭和」💦

それこそ、ソニーのアイボとか、
ソフトバンクのペッパー君などの
方が、今現在の「ロボット」で想起
される一般的なイメージに近いかも
しれない。
根強い人気を誇るドラえもんも、
昭和から続いているが、後者に含めて
考えた方が良さそうだ。

今回の「甘噛み」するロボットは、
「甘噛みハムハム」と命名されている。
脱力系のアイテムだけに、
名前もしっかり脱力系だ。

開発に携わったメーカー、ユカイ工学
マーケティングを統括している冨永氏が、
幼い我が子の「甘噛み」にハマったのが
開発の契機
だったことが書かれている。

このようなニーズが存在するのか。
実際に商品を出してみて、本当に
売れるのか。
なかなか判断が難しいところでは
ないだろうか。

そこで、同社はまず、「CES」という
アメリカの展示会で、今年の1月に
お披露目をした。
「CES」とは、「コンシューマー・
エレクトリクス・ショー」
の略、
世界的に有名な電子機器類の展示会だ。

その「CES」で手ごたえを感じたので
あろう。
量産して発売することを決めたわけ
だが、その際にどのチャネルを使って
販売したかが「今どき」
である。

2022年3月から開始したのは、
クラウドファンディング
目標額を当初「50万円」という
極めて少額でスタートしたのだ。

手ごたえといっても、「かわいい!」
という反響だけでは、価格を前に
したときに本当に買ってもらえるか
半信半疑
だったのだろう。
そこで、少額のクラファンから始める
ことでリスクを極小化しようと試みた
わけだ。

結果、目標額は3分(!)で達成
最終的に集まった金額は1,100万円
初回の生産個数も2万個と決まった
そうである。

市場に出した時のリスクを抑える
ために、以前は大々的に消費者調査
行ったり、テストマーケティング
実施するのが定番だった。
しかし、いずれの手法も、100万円
単位で費用が掛かる。

インターネットの発達により、
以前に比べると、
消費者調査をやるにせよ
テストマーケティングをやるにせよ、
かなり費用や手間が抑えられる
ようになった
のは間違いない。

クラファンの登場により、
調査・テストを行いながら、
同時進行で商品ローンチができて
しまう
、そんな便利な枠組みが
出来上がったという感がある。

特に、「甘噛みハムハム」のように、
思い入れが強くてストーリー性が
高いが、実際市場性があるのかが
極めて読みにくい商品には、
クラファンというチャネルは
大変使い勝手が良い
印象を持った。

長期間にわたって売れ続ける
タイプの商品ではないと思うが、
上市の仕方は非常にスマートだと
感じた次第だ。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。