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ひさびさに2周じっくり読み込んだ本 『こころを晴らす55のヒント』 〜前半〜

こんにちは。9月にわたしが読んだ本を紹介します。



この本は、2ヶ月前の7月に受けた認知行動療法のCBT講義の際に、心理士の方がおすすめしていた本です。気になったので図書館で予約して借りました。


複数の心理士の方や大学教授のような方々がエッセイのような形で、短い文章が55個入っている本。


本の厚さは3センチくらいで結構あるなって思って、始めは読み切れるかわからなかったけれど、いろんな話題やエッセンスがたっくさん詰まっていて面白かったです◎わたしは、図書館で借りている期間を延長してまで、2〜3周くらいじっくり読み込んでしまいました。


心に残しておきたいことや文章は、読書メモに残しておきました。55個のヒントから大体半分くらいメモしておいたのですが、その中でわたしが特に心に残った言葉、大切にしたい文章をnoteにまとめます。


※本の内容を短くするためにだいぶ省いたり、自分なりに口調を書いてメモしています。


特に大切な文章は太文字と引用にしているので、ぜひ注目して読んでみてください^^



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心の表と裏の気持ちを「語る」こと

悲しいことや言葉にならない感情を、言葉にするのはすごく苦しい作業。


でも、それを言葉にしないと自分を失ってしまう。苦しかった、悲しかった、その気持ちを語ること、自分の気持ちをケアすることで、自分の本当の気持ちがわかる。


疲れすぎた時には気持ちを失ってしまう。身体を使いすぎたときに、身体が動かなくなるのと同じ。それは、『心を休ませないといけないよ!』というサインであること。


休みながら、「なぜ、心が疲れすぎたのかを考えましょう」という立ち止まる時間が必要。


心の裏の気持ちは、疲れてしまったと嘆いてたのに、心の表の気持ちが裏の気持ちを、押さえ込もうとした。そんな気持ちがあったら、負けてしまう。


その両方の気持ちが、自分自身であり、心の裏の気持ちも大切にしてあげることが今必要。


「語る」ことは、バラバラになった自分の両面をつなぐことになる。


それは『弱さ』ではなく、自分を認める『強さ』。そのような雰囲気の中にいたら、もう一度、生き生きした自分と出会うことができる。



明日ブラジルに行こう!

想像しない未来は(余程のことがない限り)起きない。逆にいうと、想像した未来は起きうる。


ブラジルに行くという想像をしてみると(実際には行かないかもしれないけど)、想像力は豊かになっていく。


もともと『こうなる』と思っていた未来イメージは固定的なものではなく、わたしの未来イメージと行動次第でいくらでも変化しうる」ということ。


縛られていくと、未来への想像力が固定化し、人は未来を柔軟に想像することをやめていってしまう。このようなときにこそ、想像力を取り戻して、柔軟に未来を想像することが役に立つ!


明日の私、明後日の私は「どうせこうなるに決まってる」と決めつけず、いくらでも変えられる、全ては私の未来のイメージと行動次第なのだと心得ること


明後日の今頃には、ブラジルにいることだってできるのだから。



価値を測る「ものさし」を増やす

自分の体験や人生の価値を測るものさしは、いろんな種類を持っていた方が、きっと人生は豊かになる。


そのものさしをどうやって手に入れるかは、『これまでと違う体験を味わうということに尽きる』。今まで持っていたものさしで価値を測り続けていては、新たなものさしを手に入れることはできないから。


生きていると、今までできていたことができなくなる、今までと違う世界に放り込まれるなどが何度も訪れる。失ったものを嘆き、人生の岐路で下した選択に激しく後悔する。


そんな時に、心の隅で『この体験によって、人生の価値を測る新しいものさしを手に入れることができる』と思うこと。


人生の様々な局面で訪れる出来事は、どんな怖い顔をしていても、必ずあなたに「新たなものさし」という贈り物を届けてくれるから



普段の癖を変えて思考の柔軟さを育む〜リフレイム〜

※リフレイム・・・見方を変えて別の視点から物事を捉え直すこと。(re:再び、frame:形作る)


人は困っている時や問題を抱えている時、つい悪い方に目が向きがち。そして、悪いレッテルを貼って物事を理解しようとする。悪いレッテルを貼ることで、気持ちがますます辛くなることはあっても、事態が好転することはない。


私たちの世界は、自分自身を含め、いろんな捉え方ができるものばかり。


だから、1つの捉え方に縛られてしまうこと自体「思考が硬い」。そして、「思考の硬さ」こそ、心の不健康をもたらす1番の原因となる。


心の健康を保つために大切なことは『思考の柔らかさ』。思考の柔軟性は、心の健康を保つだけでなく、幸福感も高めてくれる。その柔軟性を育むための身近な方法が『リフレイム』。


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リフレイムの方法①「リフレイムしたい言葉の後に 〜できる を付け足してみる」(例:母親失格だ → 母親失格だと思うことができる


そうすると、今まで自分を苦しめてきた思い込みの中に、自分を癒したり勇気づけてくれたりするヒントを見つけることができる。


リフレイムの方法②「『でも』を使いたくなったら、『そして』に切り替えてみる」


そうすると、いいことに繋がる言葉が「そして」につながる。


リフレイムの方法③「『だから』を使いたくなったら、『にもかかわらず』に言い換える」


そうすると、隠れている力や強みが見つかる。


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こうした言い換えをしてみるだけで、自分から元気を奪う言葉を、元気をもたらす言葉に変えられる。わざわざ自分で自分を後ろ向きにすることをやめることができる。


普段つい悪い方向に目を向きがちだったり、悪いレッテルを貼って物事を理解しようとしたりする癖があるなら、たまには悪く考えてしまった時にリフレイムして別の視点から捉え直してみてほしい。


自分のペースで無理せずストレッチを続けると、それに応じて身体は着実に柔らかくなる。それと同じで、リフレイムをあなたのペースで続けると、物事を別の視点から捉える新たな癖が身につき、少しずつ考え方が柔らかくなる




リスクに備えることは幅を広げること

「これをすれば、絶対にリスクを避けることができる」という処方箋はないし、どうのような状況に陥っても適応できるようになるには、「幅を広げること」が最も合理的。


考えの幅が狭いというのは、別の言い方をすれば、そこだけしか見えていないということ。いわゆる「視野狭窄」を起こしている。視野狭窄から生まれた考えは、事態を悪くすることの方が圧倒的に多い。


同じ考えの人ばかりが集まると、幅が狭くなるため、その考えでは対応できない事態に陥った時に「万事休す(施す手段がなくなる)」となる。だから、どんなにギクシャクしても、意見が分かれるというのはとても大切なこと。


色々な価値観を持った人がいた方が大きなリスクに陥った時に、その状況を乗り越える可能性が高まる。これも「幅」の1つ。


この先の人生でいかに幅を広げるかが、リスクに備える鍵となる。自分と違う考えを持つ人の意見を、面白がって聞くことも、幅をもたらす。そんなふうに、馴染みのあるものとは違うものを味わってみよう!とするだけで、無理せず幅を広げることができる。


1人の人間があらゆる危機に対応するだけの幅を広げるなんて不可能。でも。みんなとなら可能。


人には得意、不得意があります。得意なことは、自分を豊かにするだけではなく、世の中に益する(利益を与える)チカラもある。


リスクにみんなで立ち向かうための「幅」として、人にはそれぞれ違う特異(普通と特に異なっているさま)が与えられている。


だとすれば、リスクに備えるために1番大事なことは、日頃からいろんな人との関係を大切にすること、必要があれば自分の得意を集団に届けることだと言えるかもしれません。




疲れた時間と同じだけ、あなたの心に栄養を

心のエネルギーの量は、人それぞれだけれど、誰にも限界はある。


その容量を超えると、物事が全て悪く見えてくる。悪くもないのに、自分を悪者にしたり、時には相手がひどい人間に見えてくる。心はそういうもの。


心の栄養がなくなると、次第に世界が色褪せて見えてくる。モノクロの世界に見えてくる。色褪せた世界では、みるものも、人と会うことも、食べることも、なんだか面倒臭い。やることなんでもうまくいかなくなる。沈んでしまう。


でもそんな時は、焦ってはだめ。


思った以上に日常生活に疲れているため、”心の栄養”を充電する必要がある。心の栄養は、実は、その人が使った分だけ、普及する必要がある。時間で言えば、使った時間と同じだけ、その充電には時間がかかる。疲れ切るのに3ヶ月かかったなら、3ヶ月間の充電期間が必要。


時間をかけて栄養補給してやると、だんだんと心に栄養が溜まってくる。その過程で、色々なことに気がついてくる。


こんなことができるようになった、あの時には気がつかなかったけれど、自分の悪いこともわかってきたし、あの頃に比べて自分は一回り大きくなった、成長してきた、逞しくなったと気づくことができる。


無理をしていた頃に比べると、だんだんと自分の気持ちと、周囲に振る舞っている自分の行動が一致していることにも気がつける。自分の気持ちにあっていると感じてくる。だんだんと「楽しめている」と思えるようになると、よくなっています。


それはその微睡の中で、自分の心のアンテナが育ってきているから


自分の心のアンテナが育ってくると、無理をしているかどうかがピンとわかってくる。「そんなこと、気にしないでいいんだよ」とか「それは、頑張りすぎだよ」って、自分の心のアンテナが注意してくれます。あるいは、「自分とあっているからチャレンジしてみてはどうかな?」と心のアンテナが呟きます。無理をして疲れ切ったあなたの中に自分の感覚が育ってくるのです。


次第に元気になって、その疲れから抜け出た頃、自分の心のアンテナが育ってきたら大丈夫。その心のアンテナと相談しながら、無理をしないで、生きることができる要になります。「今のままでいいんだよ」と応援してくれます。


「心のアンテナ」は、誰から与えられたものでもなく、その人が自分の心と相談しながら育てるものなのです。


周囲から期待されたことに応えることだけでは、その人の感性は擦り切れてしまいます。


つまずいてしまった時間と同じだけ、心に栄養を与えましょう。ゆっくりとゆっくりと、心の疲れは取れてきます。心の回復には時間がかかります。そのゆっくりとした時間の中で「心のアンテナ」を育てよう。


心のアンテナは、自分の正直な気持ちであり、その感性を頼りに判断すれば、無理をしなくて良いです。


心のアンテナが、ドキドキする、ワクワクするといった楽しさを感じた場合、少し難しいことでも、冒険しても大丈夫と言ってくれます。もし、自分にとって無理をしすぎることを感じた場合は、用心しなさいと言ってくれます。


心のアンテナが育てば、その声に耳を傾けましょう。そうすれば、強く、感動的に、逞しく生きていけます。



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後半に続く↓