見出し画像

自由意志は、あるのか?

自由意志という言葉は、心理学や哲学などの分野が好きな人たちが興味を持っているテーマの1つです。

「人は自分の意思で自由に考え行動を決めている」ことを自由意志と言います。私たちは、自分の意思で自由に考え行動を決められているのでしょうか?

人の行なっている決定が、「決定した」を自分が意識する前に無意識に既に行われているということがあきらかになってきています。初めて聞いた人には、?マークがたくさん点滅するお話かもしれません。

具体的な例で考えてみましょう。

例えば、「コーヒーを飲もう」と自分で決めて、それから椅子から立ち上がってキッチンに移動すると私たちは思いがちです。ですが、実際は「コーヒー」を飲もうと意識する以前に脳の中ではコーヒーを飲むことが決まってしまっているのです。あとから私たちは、自分でコーヒーを飲もうと立ち上がったのだと錯覚しているのです。

この脳の動きがあきらかになって、「人間は自由意志を持ち合わせていない」という議論が活発になりました。

私たちは、意思を持っていない神の操り人形か何かなのでしょうか。

そんなことをぼんやり考えながら、カフェで一人過ごすのも悪くない時間の過ごし方かもしれません。でも、もう少し前向きに今回は考えを進めましょう。

より良く快適に日々を生きることを目的に考えるのであれば、私たちの意志は思っているよりも、随分と弱いということです。私たちが思っているより、随分と環境の影響を受けているということです。

自分の意思で「早起きしよう」と考えるより、早起きしてしまう環境を作ってしまうことの方が実は簡単なのです。例えば、私は朝起きやすいようにライト(光)による目覚ましを使っています。

自分のメンタルやフィジカルの為のボディワーク、セラピーも毎月最低1回はどんなに調子が良くても、忙しくても、経済的によろしくなくても信頼している人にお願いしてきました。

トレーニング的な部分でも同様です。

毎月4回どんなに忙しい時でもピラティススタジオに通う」「寝る前にオンラインレッスンで身体を整える」と、サブスクリプション(月謝払い)をお薦めするのは、この自由意志の問題も関係しているのです。もちろん、私たち提供する側が安定した収入が見込めるという側面もあるのですが、利用くださる方々にきちんと努力の結果を享受いただくためには環境・仕組みを作ってしまうことがとても重要なのです。

自分自身のことを信頼しすぎることが、多くの不幸を生んでいます。自分が正しいという前提で他人を責めたり、結果、大切な人を失ってしまって自分に失望している人もいます。ダイエットを失敗したという人も、自分の意志を信用し過ぎています。失敗することで、セルフイメージ(自分が自分に対して抱く印象)を大きく落として、ダイエットに失敗しただけでなく、自己否定の感情を強くしてしまうのです。

そうならない為にも、「自由意志なんてないかもしれない」ぐらいに考えて、部屋を整理整頓したり、スケジュールを詰め込み過ぎないように気をつけましょう。毎日瞑想をする習慣を作ったり、環境・仕組みを整えていくことが大切です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?