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砂糖の甘くない話(仮タイトル)2

前回の続きです


砂糖の甘くない話(仮タイトル)1|ぴきにき未希 #note https://note.com/pikiniki/n/nae2f4819bb73


2.糖の種類と使われ方

糖類にはたくさんの種類がありますが、私たちの食卓で身近な糖類だけでお話したいと思います。あまりたくさんの種類を出してきても専門的で化学的な話になってしまいますので、普段の生活に直結しにくくなってしまいます。


〈糖の種類〉


糖類には多糖類と単糖類の2種類があります。
普段の食事で摂っているものはほとんどが多糖類です。炭水化物、でんぷん、砂糖などは単糖類が鎖状に繋がったものなのです。

二糖類は一般にショ糖と呼ばれるもので、サトウキビや甜菜などから得られ、一番利用されているものです。このショ糖を酵素によって加水分解するとグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)の単糖類に分けられて、体内に吸収されます。
ショ糖を単糖類に分解するにはたくさんの酵素が必要なので、ショ糖を摂取した後には体内で他のところへ使われるはずの酵素もこの分解へ優先的に使われます。


体内で酵素によっておこる加水分解を希硫酸や希塩酸などの化学薬品を使っておこなうことで上白糖などの純粋な精製糖を作り出しています。

つまり、市販の精製された砂糖は強酸で加水分解したあと、強アルカリを加えて中和させているのです。そして、最終的には中和されて成分が残っていないので製品には使用薬剤の表示義務が無いとメーカーは主張しています。

さらに、精製されることで糖蜜に元々含まれていたミネラルがほとんど無くなってしまう(グラニュー糖や上白糖で約0.001%、三温糖で約0.25%)ので、体内での分解・吸収のために別のところからミネラルを持ってきて使うことになります。特にカルシウムを奪われるために、精製糖の摂り過ぎは骨粗しょう症の原因にもなっていますし、ミネラルが奪われることで冷えの原因にもなります。


〈人工甘味料〉


糖類にはサトウキビ、甜菜、メープルなどを原料にした天然甘味料と、トウモロコシ、じゃがいもなどのデンプンから化学的に合成して作られた自然には存在していない人工甘味料(合成甘味料)があります。

人工甘味料にはアスパルテーム、アセスルファムK(カリウム)、スクラロースなどがよく使われていますが、これらの甘味料には発がん性、脳への影響、神経毒性、腸内細菌の不安定化など健康への悪影響があると懸念されています。

人工甘味料は少量でも強い甘味があり、カロリーを抑えられることからカロリーゼロを謳う飲み物やゼリー類などによく使われていますが、カロリーが低ければ身体に良いということはありませんので、騙されないように氣をつけましょう。

カタカナ表記の人工甘味料は食品ラベルを見るときにも見つけやすいので、注意もしやすいのですが、「ブドウ糖果糖液糖」や「果糖ブドウ糖液糖」「コーンシロップ」などにも注意してください。これらもデンプンから人工的につくられた糖類で、ブドウ糖と果糖の含有量で名前が違うだけです。コーンシロップは安価に作るために遺伝子組み換えのトウモロコシを原料に使用している可能性がとても高いものです。

できるだけ糖類は摂らないことが望ましいのですが、使うのであれば、できるだけ自然に近いもの、昔ながらの素朴な製法で作られているもの、ミネラルを多く含むものなどを基準にして選んでください。

ちなみに甜菜糖は茶色いものが良く売られていますが、甜菜は元々白い植物(サトウダイコンですからね)を搾って、煮詰めて作るもので、本当は白っぽいものの方が自然に近いのです。茶色いものは高温で加熱されて表面がカラメル化している色ですので、色の濃いものよりは色の薄い、白っぽいものを選ぶことをおすすめします。


つづく

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