
プロダクトマネジメント良書 5 選 (洋書)
2 月の有給消化期間中や直近の外出自粛で,プロダクトマネジメントに関する本を結構読んだので,その中でも特によかった本をまとめておく.
Swipe to Unlock: The Primer on Technology and Business Strategy
「なぜ Microsoft は LinkedIn を買収したのか?」 「どのように Robinhood は手数料 0 での証券取引を可能にしているのか?」 「どのように Amazon は 1 時間以内での配送を実現しているのか?」 「米国のテック企業はどの国に 1 番興味を示しているのか?」 など,テクノロジーやビジネス戦略に関する最近の興味深い事例が,幅広く質問回答形式でまとまっている.
どのような戦略がうまくいったのか / いかなかったのか や,今後テクノロジーによってどのように世界が変わっていきそうかなどを俯瞰して見ることができ,プロダクトマネジメント力を鍛えるケーススタディとしておすすめ.
Decode and Conquer: Answers to Product Management Interviews
「Google Spreadsheet の iPad アプリをデザインしてください」 「Twitter のフォロワーをレコメンドするアルゴリズムを提案してください」 のような,プロダクトマネージャーのインタビューのケーススタディ集.こちらも Swipe to Unlock と同様に,ビジネス戦略,テクノロジー,デザイン,マーケティング,データ分析,プライシングなど幅広く網羅されている.
インタビュー対策の本ではあるが,インタビューで問われる内容 = プロダクトマネージャーが持っているべきスキルセット であるため,回答例を通してプロダクトマネジメントに必要な 「思考回路」 を身につけることができる.
Making It Right: Product Management For A Startup World
プロダクトマネージャーの役割から具体的なテクニックまで,プロダクトマネジメントに関してバランスよくコンパクトにまとまっている教科書的な本.5 冊の中では 1 番入門的な内容で,プロダクトマネジメントに携わっていない人や新たに携わりはじめた人が,全体像を把握するのにおすすめ.
タイトルの通り,スタートアップにおけるプロダクトマネジメントにフォーカスした内容が多め.プロダクトロードマップの作り方から機能の優先順位付け,仕様の書き方まで,具体的な手法も多く書かれていて,参考にできそうなものも多かった.
Escaping the Build Trap: How Effective Product Management Creates Real Value
多くの組織が陥りがちな 「Output 思考」 から 「Outcome 思考」 へマインドチェンジし,プロダクトリードな組織に変えていくための指南書.Marquetly という (仮想の) 会社が試行錯誤してプロダクトリードな組織に変貌していくストーリーと並行して,中~大規模組織におけるプロダクトマネジメントのあり方やテクニックがまとめられている.
Making It Right とは対照的に,組織のビジョンとプロダクト戦略を結びつけかたや,インセンティブ設計,カルチャー設計をしかたなど,どのように組織としてスケールするプロダクトマネジメント体制を作っていくか にフォーカスされている.
Inspired: How to Create Tech Products Customers Love
邦訳版 も出ているので知っている人も多いと思うが,プロダクトマネジメントの 「あるべき姿」 が体系的にまとまっている本.
大きく PEOPLE / PRODUCT / PROCESS / CULTURE の 4 つに分かれていて,それぞれについても細かく分かれているため,辞書のように使うことができる.特に最後の CULTURE の章は分量は少ないもののエッセンスが詰まっていて,何度も読み直したい.
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