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Piece Of My Heart/Janis Joplin

10年前、私が高校生の時 音楽が好きな、とても素敵な女の先輩に教えてもらって以来10年間、何かあるたびに聴き直す曲です。
今思うと、あの先輩はすこしジャニスに似てる部分があったなあ。
ロックに詳しくて、ずっと煙草吸ってて、でもいい匂いがして、行きたいと思ったところにはどこにでも行けてしまいそうで、眉間にしわを寄せてギターを弾きながら 太くて柔らかい声で歌を歌う女の子でした。
その先輩に新宿ローリングストーンも教えてもらったし、夜遊びも教えてもらったし、本のことも、音楽の楽しみ方も、ロマンチックを見つけながら生きることのおもしろさをたくさん教えてもらった。

10年間、この曲を聞かない季節は無かったと思う。

だからこの曲は自分の中で 年々深みを増してってます。

その感覚は物を大事に扱う感覚と似てるかも。自分と同い年のブーツ、祖父の革財布、憧れのミュージシャンと同じ時代、60年代に使われていた楽器。やれていき、身体と心に馴染んでゆく感覚。とても好きな曲です。


まずJanis Joplinという女性に関して、すこしご説明を。歌声やステージングはパワフルなんだけど繊細、遺された言葉たちから想像するに、きっとすごくキュートな女性です。

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本名 Janis Lyn Joplin(ジャニス・リン・ジョプリン)(1943年1月19日〜1970年10月4日)
出身地はアメリカ合衆国 テキサス州ポートアーサー。
学生時代は周囲に馴染めず、「地元の笑いものだった」といいます。
そんな彼女ですが グラント・リオンズという友人にレッドベリーのレコードを聴かされたことがきっかけとなり、ブルースやフォーク・ミュージックにのめり込んでいきます。
その後 大学をドロップアウトしたジャニスは、1963年 サンフランシスコへ向かい、シンガーとして生計を立て暮らし始めます。この頃から彼女の死のきっかけになる麻薬の常習が始まったらしいです。

1967年、モントレー・ポップ・フェスティバルにてビッグ・ママ・ソーントンの「ボール・アンド・チェイン」を披露し、注目を浴びます。そのライブでは、キャス・エリオットが「Wow, that's really heavy」と呟く姿が撮影されていたとのこと。

そして1968年にアルバム『Cheap Thrills(チープ・スリル)』をリリースし、これに収録された生々しく力強い「heavyな」歌声がきっかけで、ジャニスの評価は決定づけられました。

1969年にはアメリカの音楽史に残るウッドストックフェスティバルへの出演も果たしますが、

1970年10月4日、アルバム『Pearl(パール)』の録音のため滞在していたロサンゼルス ハリウッドのランドマーク・モーター・ホテル 105号室で、ベッド横の床に倒れ死亡しているのが発見されました。

死因は薬物の過剰摂取による事故死とされていて、遺体の傍らには4ドル50セントと、封の切られていない煙草、マールボロが残っていたということです。
若くして亡くなったジャニスは、27クラブの一員として記録されています。

さらにジャニスはローリング・ストーン誌の選ぶ「歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第28位に選出されたり、ローリング・ストーン誌の選ぶ「歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第46位に選出されたり、「音楽史上最高の女性スター」と称されることもあります。とにかく素敵な歌声の持ち主です。


さてタイトルにあるPiece Of My Heartという曲ですが、大ヒットさせたのはジャニスなんですが、オリジナルはこちらです。
Jerry Ragovoy と Bert Bermsが作詞作曲したものをAretha Franklinのお姉さんの Erma Franklinが歌いました。

こちらの音源も、とても綺麗な歌い方で 儚げで素敵。凛とした女性の強さを感じます。

歌詞の一節「Take another little piece of my heart now, baby」という箇所は、失恋したことがある女性なら(もしかしたら男性もかもしれませんが)痛いくらいに共感してしまうんじゃないかなと思います。

幼い時から周りから浮いて、有名になった後も同窓会では周りに馴染めず、コンサートの帰りもひとり家路に着いたというジャニス。

ドラッグに溺れたり色んな男性と寝たりを繰り返しながら、どうにか自分を愛して誰かと愛し合いたかったんだろうなあと思うと、この歌声と歌詞が相まって 胸が昂ぶらずにはいられません。

ジャニスの好きなところはもっとたくさんあるので、
後々また曲と一緒に語っていきたいです、、
もしよろしければ どうぞお付き合いください〜

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