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恋愛と隠語の言語学ABC|芸能人が流行らせた言葉

私にしては、少し長い記事になります。お急ぎの方は、
[3]だけでも読んでいただければ、と思います。


[1] 妄想恋愛詩

 一年前に、「妄想恋愛詩」というマガジンを作って、今でも時折、恋愛小説や恋愛詩を書いている。

 
 我ながら恥ずかしい(/-\*)と思ってあとになって自重したくなったりすることがあるので、「有料マガジン」にしている。
 あくまで「創作」なので、実体験をもとにして書いているわけではない。
 妄想恋愛詩を書き始めたのは、かたい話題ばかりだと、書く方も読む方も疲れるかな、と思ったから。

 それはともかく、昨日も「KISS」という#妄想恋愛詩を書いてみた。

 この記事を読んで、「お友達😄の」☆kirarin☆さんが、「Kissの効用」に関する記事を書いてくださった。

 「へぇ😃💡⤴️」と思うことが満載なので、まだ読んでいない方はぜひ読んでみてくださいね😄。

 私としては、この記事に付け加えることは特にないのだが、切り口を少し変えて「kiss」を表す隠語について書いてみようと思う。


[2]

恋愛における「ABC」は今は昔、現代版恋愛は「HIJK」。

 私が学生👨‍🎓の頃は、恋愛関係の進展度合いを表す用語(隠語)として、「ABC」を使っていた記憶がある。最近はあまり聞かなくなったが。。。
 ちょっと調べたところ、「ABC」が主に使われていたのは、1980年代だったとのことである。
 今の世代には、「ABC」と言っても通じないという。ご存知の方も多いと思うが、若い世代の方もいらっしゃるので「ABC」とは何かを一応書いておくと、

Aは「キス💏」
Bは「ペッ○ィ○グ」
Cは「○ックス」
Dは「妊娠」
Eは「結婚」
Fは「家族」
Zは「最後」を意味する。

今の世代では、「ABC」の代わりに、
「HIJK」を使うらしい。

Hは「セッ○ス」
I は「愛」
Jは「子ども」
Kは「結婚」を意味するという。

伝統的な「ABC」より、現代版「HIJK」のほうが分かりやすいと思う。
英語のアルファベットと同じで、
「アイ」の前に「エッチ」があるのが心憎い😄。

[3]

H(エッチ)の起源、芸能人が流行らせた現在も残る言葉。

https://ranking.goo.ne.jp/column/3514/

 「セッ○ス」という直接的な表現を避けるために生まれた「エッチ」という言葉。
 「エッチ」という言葉は、もともとは「変態」をローマ字で書いたときの頭文字「エッチ」から生まれた。「いやらしい」という意味しかなかった言葉に「セッ○ス」という意味を付与したのは、明石家さんまさんだった。

 人前で「セッ○ス」という言葉をいうことに躊躇いを覚える人の心をとらえて、今では「エッチ」と言えば「○ックス」を想起する人が多数派となった。

 ところで、少し「エッチな話」から逸れてしまうが、(↑)上に埋め込んだ芸能人が流行らせた言葉のランキングがとても興味深い。

1位 最初はグー(志村けん)
2位 エッチする(明石家さんま)
3位 逆ギレ(松本人志)
4位 メリクリ・アケオメ(所ジョージ)
5位 ニューハーフ(桑田佳祐)
6位 根暗(タモリ)
7位 おたく(オタク・お宅)(中森明夫)
8位 マイブーム(みうらじゅん)
9位 あっち向いてほい(桂三枝[当時]&萩本欽一)
10位 ゴミ屋敷(根元敬)


 「最初はグー」が志村けんさんというのは知っていたが、「逆ギレ」って、松本人志さんが流行らせた言葉だったんだ、とちょっと驚く。「ニューハーフ」は桑田さん、「あっち向いてほい」が桂文枝(当時は桂三枝)さん&萩本欽一さん。「あっち向いてほい」って、そうだったんだったんだ!、とやはりお笑い界の大御所は、さすがだなぁと思う。自分の言葉をちゃんともっている。

 芸能人と言っても、今に残る流行語を作り出しているのは、「お笑い」の人が多い印象である。

[4] 考察 | 言葉はなぜ変化するのだろう?

 全部調べた訳ではないが、現在も残っている流行語の特徴は

①人前で言うことが憚られる言葉であること。それを言い換える言葉。
②人の行動を指す言葉であること。
③人の本能にうったえるものであること。

という3つ要素があるように思われる。

 言葉というものは、人と人とのコミュニケーションをおこなうためのものであるから、言葉が変化したり、同じ言葉でも意味内容が変わってしまうと、意志疎通が難しくなり、良くないはずだ。しかし、言葉は時代とともに変化してきた。
なぜだろう?

 言語学の通説によれば、どんな言語にも共通する特徴は
①線状性(線条性)[文にするとき、単語が直線的に並ぶという性質]と
②二重文節性[文は単語に分解することができ、さらに単語は一つ一つの音に分けられるという性質]
の2つがあるとされる。
 しかし、「どんな言語も常に変化する」という特徴を付け加えることができると思う。

 「言葉の変化」というものは、政治的な出来事や文化的な事情など、さまざまな要素が絡み合って引き起こされる現象なので、普遍的な法則として理論化することは難しい。しかし、相手になんとかして自分の思いを伝えたいという欲求が言葉を変化させるのだということは言えると思う。

 新しい商品が生まれれば、新しい言葉が作られることが多いが、そういったモノの名前は、流行に左右されることが多く、またそれに変わる新しい商品が生まれれば消えて行く。

 次の世代まで残る言葉には、何らかの普遍性があるようだ。長く残る言葉というものは、時代が変わっても変わることのない人間の性質を、よりオープンに、より正確に伝えるために作られた言葉なのだと思われる。

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