「一番の恩人」は何をしてくれた人?

社会人になってから「一番恩を感じてる人」を思い浮かべてください。むかしふと興味を覚えて、色んな人にこの質問をしてみました。もっとも多かった答えは何だと思いますか?

ピンチを助けてくれた人でも、手取り足取り熱心に教えてくれた人でもなく、「信用して仕事を任せてくれた人」なんですよね。

面白いのが、実際その恩人は、行動としては何もしていなかったりします。でも、時間を割いて教育してくれた人よりも、身を挺して自分を守ってくれた人よりも、みなさんはその人に感謝するんです。

これには3つ理由があると考えます。まず、任されることにより、教えられたりするよりも、結果自分が成長したという実感がより残る。任された方が実際に成長が早い、という事に加えて、自分でドキドキしながらやったことなので、成長のプロセスをよく覚えてもいるのです。

つぎに、任されることの、単純な嬉しさ。認めてもらった、ということで承認欲求が満たされて、気分が高揚します。教えてもらう事の恩も尊いものですが、机に座って先生の話を聞いて気分が高揚したことはないでしょう。

最後は「親の愛」です。小さい子供が言葉や「あんよ」を覚えるときって、親は何もできません。教えるにも教えようがないのです。だから、やらせてみて、それをじっと気長に見守る。出来たら褒めてあげる。

そんな風に親から受けた愛情を、大人になっても、なんなら中年になっても壮年になっても、人はみんな覚えている。そして、任されて、見守られ、褒められるとき、それを無意識に思い出すんじゃなかろうか。

つまりは、最初の問いかけで「社会人になって一番の恩人」を思い出したき、みんな実は、親の恩も一緒に思い出していたわけです。恩人への恩はソーシャルメディアにでも投稿し、親には「インフル流行ってるけど大丈夫?」とでもLINEをしてあげましょう!

おわり

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