見出し画像

1/20ぷてぃらじ製作裏側

ぐりゅすごっと!

Pianist Daiです。相変わらず天ぷらが大好きなのですが、いい油を使ってるとこならばゼロカロリーであるという研究結果を聞いたので安心して食べられます。

さて今日は水曜日。水曜日の朝7時は「ぷてぃらじ」を投稿しています。

1.曲が決まるまで

1/20は二十日正月ということで最後の正月の日ということで

先週同様和楽器を使ってのアレンジをお届けしました。

使用した曲は『天空の城ラピュタ』より『ハトと少年』でした。

ぷてぃらじは2020年5月から始めたのですが

第一回目の曲何にしようかなと考えた時に、

『ハトと少年』がまっさきに思い浮かびました。

やっぱ朝のシーンだし朝ラジオにはぴったりかなぁと。

ただ何かとりあえず録音してみたものの、ありきたいすぎて

存在してる曲をただそのままに弾くのは、個人的には

つまらないかなと思ったので却下したのですが

今回和楽器とあわせることで面白味が出たので

よしこれでいこうと思ってやることに。


2.楽器編成

全開の『テルーの唄』は

ピアノ・尺八・月琴の三重奏でお届けしましたが

今回の『ハトと少年』は

ピアノ・尺八・中阮(チョンルアン)・Bandiの四重奏で編成してみました。


3-1.それぞれの楽器について(Bandi編)

BandiとRuanは馴染みがない楽器だと思います。

Bandiは中国の楽器で簡単に言うと竹の笛です。

名前に馴染みはないかもしれませんが、この音には

どこか悠久を思わせるような懐かしいような音がします。

この素敵な楽器は『ハトと少年』の冒頭の

尺八の"こだま"として使っています。

あえて尺八を使わず違う笛の楽器にしたのは

同じ楽器にすると

音色としての立体感に欠けるかなと思ったのと

やはり音源を使っての演奏は、

ピアノのように自在に音色を操れるわけではなく

立体感を生ませるまでの技術には

至らないだろうという風に思ったので

少し音色を似た楽器で演奏することで

”こだま感”を出してみました。


3-2.それぞれの楽器について(Ruan編)

まずこれがルアンという楽器です。


小阮(阮咸)


あらかわいい。




















ヌン。

写真 2021-01-21 18 10 50












君は今何も見なかった、いいね?


ルアンはリュートに似た中国の楽器です。

詳しいことを知りたい方はコチラへどうぞ。

この楽器はピアノやチェンバロより遥か昔から存在する楽器で

ぼくも生の音は聴いたことはないですが、こういう

古代楽器の特徴としてその音色だけで何か背景や映像が

見えてくるような雰囲気がとても好きです。

ルアンのソロの演奏もご紹介します。

Bandiもそうですがこういった雰囲気は

ピアノには全くなくとても惹かれます。

今回このルアンを『ハトと少年』の大部分に挿入しています。

メロディの裏で鳴っている少しどこかハープシコードを

思わせるような副旋律をこのルアンの音源を使って

アドリブで演奏しています。

ルアンやハープシコードも弾撥楽器の一つと言えるでしょうから

音色は似て非なるものなれど共通する部分があるかなと思います。


4.アレンジについて

アレンジについてですが、

これはぼくの全動画共通ですが

まずアレンジに際して楽譜は一切書きません。

というかぼくは演奏が専門なので

それ以外は大して得意ではありません。

アレンジはどういう風にしようかって考えるまでもなく

勝手にこうしようっていうのが弾いてて出てくるので

そのイメージを音化するだけです。

(※おんか・と勝手にぼくは呼んでます

 言語化みたいな感じです)

ベースとなる音化が終わったら

それを何回か聴いて補いたい音色を

試したり想像したりして、楽器を決めていきます。

後は遊んでるようなものです。

あれこれ試しながら、その音色の持つ

魅力と魔力に翻弄されながら

色んな楽器の世界観に触れて

楽しいなぁと思いながら完成させていきます。

曲中に『君をのせて』を2回ほど挿入してますが

最初の『君をのせて』のところは

雰囲気を出す為に、choir(合唱)を入れています。

最初はここでルアンをトレモロで使って

異国情緒的な雰囲気でちょっとセクシーな感じに

しようとしたのですが

『君をのせて』部分だけしか使わないとなると

浮いてしまう感じがしたので、

ほぼ全編でルアンを使うことに。

逆に最初の『君をのせて』ではルアンを外して

合唱をいれることで荘厳な雰囲気が出せて

対比が出来て、よかったかなと思います。

曲そのものを使わせて頂いてのアレンジは

曲の最後の方に少しだけいれています。(5:30~)

↓↓そこから再生されます↓↓

ラストの締めくくりには『ハトと少年』の

テーマの部分を使って終わらせています。

曲の一番メロディックな部分を使うことで

オリジナルアレンジを加えながらも

元の曲のイメージを再度もってくることで

曲の印象が強くなるかなと思います。

これはアレンジで終わりにしないように

曲そのものへの、リスペクトの意味もあります。

このテーマで終わらせる手法も

割とぼくのアレンジではとてもよく使う技法です。


5.終わりに

っと一応やってることを言語化してみると

何だか大層なことをやっているように思えますが

何も特別なことはしていません。

あくまでオリジナルへの尊敬を忘れず

その素材の魅力を損なわないように

後は楽しく遊ぶだけです。

次回は24日の

【最も美しいクラシック曲12選】ですね。

約3ヵ月ぶりの企画、お楽しみに。

中々レコーディング環境が整わず

いまいちまだ進んでませんが頑張ります。


ここまでお付き合い頂き

ありがとうございました。

ダンケちぇん。


ちゅーすばっばー!

Pianist Dai









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?