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10-05-2020 箱舟生活

日曜日、母の日。

昨夜、私の花粉症による酷いアレルギーからの呼吸困難に陥り、ちょっとした騒動になってしまった。コロナ感染者の検査センターにもなっている、救急センターに行くのをどうにか薬が効くまで待ってもらって、なんとか今日は少し落ち着いて過ごしている。
本当は急な仕事の要請で、夫が1日早い“現場復帰”をしないといけなかったのに、私のそうゆう状況でイライラしながらもとりあえずは自宅にいてくれた。そうゆうことで喧嘩が増えた1ヶ月だった。

夫が在宅勤務になり、今日まで約1ヶ月私たちは自宅で過ごす日々を送った。
最初の頃は些細なことで喧嘩したり、仕事がうまくできなくて夫もイライラしていたりしたけれど、すぐに慣れて、娘は毎日自宅にトトがいることが嬉しくてならないようだったし、私も例の“体調不良”はあったものの、いつもより家事をサポートしてもらったことで、だいぶ休むことができた。夫も毎日3時間睡眠なんかしてたクチだったし、何より通勤に片道1時間半がかかっていたものが0になったのは本当に心身共に自分を休めることができたんじゃないかと思う。
そして、改めて、家族の大事さ、偉大さ、儚さを知った日々だった。
夫じゃないと駄目だと思うこともあれば、こんなにも一緒にいたのに、どうしても分かり合えないと思うことも明確になった気がする。
それで、やはりみんなでどうにかこうにか過ごしたこの1ヶ月は、多分後々良くも悪くもしっかりと思い出せるほど、それぞれの脳に刻まれたと思う。

今振り返ると、<家>は<ノアの箱舟>みたいだなぁと思った。
ノアの箱舟は大洪水を逃れる唯一の方法で、そのためにノアや家族、そしてつがいのあらゆる動物たちが大きな箱舟に乗り込んで、地上から洪水が去るのを待つための手立てだった。
この洪水はどうしようもない人間たちを一掃するために、神様が起こしたものだけれど、今の私たちも、コロナウィルスによる災いに命を落としたり、そうじゃなくとも、感染して苦しい思いをしている方もいれば、経済的な面では相当な人数の人たちが苦労をしている。

そんなコロナという災いから身を守るための箱舟生活も、今日で終わりに。
明日から夫はまた、通常勤務になるそうだ。正直なところ、今の日本の状況では私はやっぱり長い間通勤するために密室で耐えなくてはならない夫が心配です。それでも、コロナかお金が尽きるのが先なのか、本当、日本ってこんな国なんだなぁとか、がっかりした人が多いのではないでしょうか?

昨日のことがあって、ぎくしゃくしながらも、申し訳なさとどうしようもなさで、夫が一声、「パンケーキ焼くからお茶しない、みんなで。」というので、お言葉に甘えて、焼いてもらった。娘は小麦アレルギーがあるので、米粉のパンケーキ。夫なりに色々工夫して、ふんわりするように焼いてくれるパンケーキで、スーもだいすき。スーはちょっと背伸びして、はちみつで食べたいとか言って、クマさんのはちみつをつけてみたけど、結局メープルシロップの方がおいしいと笑っていた。飲み物は私たちは無印のノンカフェインのコーヒーをドリップし、スーはりんごジュース。良いお茶会。

私より先に食べ終わった2人は、こそこそとスケッチブックで何かを描いている。相変わらずトトとスーはケンカばかりしながら。それでも描き上げて持ってきてくれた感謝状は、私が5年間母として頑張ってきた賞状になるので、仕事部屋の一番目立つところに貼って置こうと思う。スーが大好きなアイアンマンのセリフ、3000回愛してるをもじって、100万回にしてくれた。嬉しいな。
とはいえ、未だに自分が“お母さん”であることがとても不思議で、謎で、そしてしんじらんない!と思うときもあるから、それもまた不思議だなぁと思う。それくらい、自分がお母さんというのを想像できていなかったし、今もしっくりきていない。スーちゃんのお母さんと呼ばれると、あー私だった、そうだったと思ったりする。結婚して、夫の姓に変わった時は、寧ろしっくりきていて、たまに旧姓で呼ばれると逆に変な感じなのに。
それでも、スーがいて、私は彼女のカカで、その彼女に無償の愛をいただいている日々は悪くないというか、最高だなと思っています。

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そうそう、箱舟生活(って呼ぶことにする)で毎日スーがひらがなのお勉強をしていて、1ヶ月で随分読める、書けるようになったことが誇らしい。早い年齢からお勉強することが大事とは思わないけど、勉強が苦痛になる前に当たり前になったらいいなと思って始めたドリル。時には泣きべそかくこともあるけれど、それでも終わってからもらえるはなまるが嬉しいようで、何より。
今やっているひらがなドリルが終わったら、本格的にいろんな人にお手紙を書いてみようと話しています。

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夜は、スーさんのリクエストで、夫が米粉でピザを作り、私がポテトやお手製のチキンナゲットを揚げ、作ってあったブロッコリーとモッツァレラチーズのサラダ、そしてお酒は飲むわけにいかないので美酢の白ぶどう味を炭酸水で割って、みんなで乾杯、お疲れ様と食べました。
三食一緒にご飯を食べれたのが何よりこの1ヶ月の素晴らしいところだったなと思います。やっぱりさみしい気持ちだね。ねー、スー。

明日からの生活に不安はありますが、なるべく不満は持たなくて済むように、いつでも箱舟はここにあることを心して、頑張りたいと思います。

夜は全員おねむで一斉に寝てしまいましたとさ。

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