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カレーZINE Vol.3「カレーと遊び」できました。  #カレーのパースペクティブ

2020年、闇に乗じて突如爆誕したカレー界最大の同人寄書『カレーZINE』ですが、瞬く間にVol.3が出来上がりました。

今回はB6サイズ96ページとなり、Vol.1・Vol.2と比べてかなり分厚いです。ただ、紙は軽くて上質なものを選んでおりエアリーなZINEとなっております。

カレー ZINE!
エアリーだよ


カレーZINE Vol.3

元々はカレーに関する哲学対話をするプロジェクトだった「カレーのパースペクティブ」ですが、コロナ禍と重なったせいで開催が伸び、いつの間にか我々は3冊もZINEを作り上げていました。(過去のカレー哲学対話の記事はこちらのマガジンへ。)

Vol.3のテーマは「カレーと遊び」。人間はカレーで遊んでいるのか、はたまた単にカレーに遊ばれているだけなのか?16人のカレープレイヤーによるテキストを掲載。

このZINEにはレシピもお店紹介もほとんど載っていません。カレー狂いたちの熱量を煮詰めすぎて少し焦がしてしまったような、たまに笑えてたまに愛しい気持ちになれるような、スパイシーなテキストと素敵な写真やイラストたちが満載です。

まだの方は、下記BOOTHリンクより是非お求めください。


内容をちょっとだけ紹介

内容をちょっとだけご紹介。ちなみに写真や装丁は全て、カレーZINE編集部のスーパーデザイナー鳥谷菜々子氏によるものです。

寄稿者/タイトル一覧 

じょいっこ(スパイス系異国メシ愛好家)/刺激依存症の私が行きついた場所
武田尋善(アーティスト・マサラワーラー)/遊びだから本気でゴー!

h.b.(枯朽)/一回だけ試してみない?みんなやってるよ
比呂啓(映像ディレクター)/ニューヨークのパキスタンから北関東のパキスタンへ
ボス(Spice & Dining KALA)/カレーと遊び〜スパイスと遊び〜
トミー(too much india)/イッツ・ナイス・トゥー・ビー・アライブ
西片あさひ(カレーリーマン)/カレーから学んだ「遊び」の大切さ
マサラリーマン(ブロガー)/Curry Player Oneとしての遊び方
三浦智輝(wacca)/カレー探求
溶(東京マサラ部)/神聖と邪悪のカレー
カレー哲学(東京マサラ部)/インドの作り方
山本和則(余白製作所)/「趣味はカレー」といえなくて
クニモチユリ(美術家) / 再会
上條素山(歌人)/遊び人とカレー
鳥屋菜々子
福岡裕介/カレー遊びはカレー学び

『カレーZINE Vol.3』


『刺激依存症の私が行きついた場所』 by じょいっこ(スパイス系異国メシ愛好家)

noteを約3年もの間毎日更新し続けている謎の異国メシ愛好家、じょいっこさん。スパイス料理関連の投稿をするようになってから食生活そのものが変わり、人間関係が変わり、生活サイクルも変わり、性格やメンタルまで変わったそうです。

自分は若いころからとにかく刺激的なことが好きで、平凡なことを排除して生きてきました。
平凡なことに一切興味がなく刺激的なことが好き…刺激的なことがないと生きている気がしない。
これはひょっとしたら病気なのかもしれない。刺激依存症という病。

本文より

じょいっこさんのようにスパイシーで刺激的な毎日を送るには?身近なところから暮らしを楽しむヒントが満載。


『遊びだから本気でゴー!』 by 武田尋善(アーティスト・マサラワーラー)

画家・アーティストとして活動しながら、インド料理ユニット「マサラワーラー」としても引っ張りだこの武田尋善さん。彼はどのような来歴で今に至るのでしょうか?その半生を遊び心溢れた筆致で振り返るエッセイ。

食べきれない料理を食べてもらうために、絵描きとバンドマンは遊びのつもりでチームを組んだ。それがマサラワーラーの始まりだった。

マサラワーラーもアーティストとしての活動も、どちらも最初のころの「楽しいから」という初期衝動のままに行っている。それは今では生活の糧になっているけれど、やっぱり「遊び」なのだ。だからこそ、手を抜いたらつまらなくなる。

遊びは人生をフルスイングで棒に振ってこそ楽しいのだ。

本文より



『イッツ・ナイス・トゥー・ビー・アライブ』 by トミー(too much india)

「最大の遊び」として、「インドを旅しながら100のレシピを採集する」ための旅に出た、too much indiaとみーさん。
半年間で訪れた町は北インド・東インド・南インドの計20都市、集めたレシピ数は121にもなったそう。

レシピを起こすためには分量を書かなくてはならないので、本当に困ったものでした。小さじ一に大さじ一、一カップが自由すぎる。誰に料理を教わろうとも、十人十色の小さじ一。もはや私は小さじ一=特定の分量という価値観を捨て、小さじ一という概念として感じるようになりました。小さじ一といったら小さじ一。それが人によって違っても、多少の誤差で収まる範囲があると思ったのです。

本文より

果たして、レシピで定量化できないインド人のマサラ感覚はどうすれば身につけることができるのか。
みずみずしい文章で、インド料理の大切なことを伝えてくれています。


『インドの作り方』 by カレー哲学(東京マサラ部)

東京にインドを作り続けているカレー哲学による「カレーと遊び論」。
哲学者の遊びに関する理論を紹介しながらカレーがいかに遊びやすいものなのか、またそれは何故なのかを実例を込めながら論じている。

遊びというのはいつだって真剣で無意味で、危険を孕んだ自己目的的なものだ。無謀な企みであるが故に失敗することもあるが、急に世界の見方を変えてしまう可能性を孕んでいる。カレーを創ること、カレーで遊ぶことは常に小さな冒険だ。生活を壊し、また新たに作り直す。手足を懸命に動かして何かを作ることは最大の遊びである。

自分の周りを、遊びを通して自分だけのインドに変えていくこと。それは、日常を覆すひとりきりの革命行為である。カレーは、それだけの可能性を秘めているのだ。

本文より

カレー哲学の文章はこちらでも公開しています。

以上、4人の寄稿文を紹介させていただきました。
こちらBOOTHリンクより販売中です。


アナログゲーム、「ATSU ATSU!!パロタ」開発中!

初回販売特典として一枚ずつおつけしたこのカード。既に入手されたかたは「これ、なんだ…?」ってなっているかもしれませんが、インドパンのアナログゲームを開発中です。

2022年10月に一般販売を目指しておりますのでもうしばらくお待ちください。


裏話など


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