サステナブル・アパレルブランド「カール・フォン・リンネ」情報 Vol.5 【オーガニックコットンの意義】
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サステナブル・アパレルブランド「カール・フォン・リンネ」情報 Vol.5 【オーガニックコットンの意義】

中田敦彦オンラインサロン“PROGRESS”マガジン

このnoteでは、中田敦彦オンラインサロンPROGRESSについて、サロンメンバーによって発信しています。
サロン内から生まれたプロジェクト、サステナブルなアパレルブランド「CARL VON LINNÉ(カール・フォン・リンネ)」(以下、CVL)についての公式情報も、お届けしています。

CARL VON LINNÉ 2021AWのカットソーやフーディは、オーガニックコットンを使用しています。このオーガニックコットンの仕入れ先である、株式会社パノコトレーディングさんにオンライン取材をさせていただいた動画が、CARL VON LINNÉのYouTubeチャンネルに上がっています。

前後編合わせて約30分近くの動画になります。今回はその内容をまとめたインタビュー記事をお届けします。

YouTube大学の動画の印象

――CARL VON LINNÉは、中田敦彦のサステナブルアパレルブランドということで大きな反響を呼びました。素材を仕入れさせていただいたパノコさんから見た、YouTube大学の動画の印象やご感想をいただけますか。

私も勉強になる内容でしたし、動画を通して「オーガニックコットンについてもっと知りたい」という反応をくださっている人がいることも知れました。オーガニックコットンって、社会的な意味合いよりも「私が買ってどんな意味があるのか」という話になりがちですが、そういった面も踏まえて道筋を立てて解説をしてくださっていたし、もっと関心を持って頂けるきっかけになっていくように感じました。

徹底的なこだわり

――今回はオーガニックコットンについて改めて勉強させていただいたり、御社の特徴について、お話を伺いたいと思います。

うちはオーガニックコットンに特化している会社です。原料の調達は現地からダイレクトに調達します。そして国内の工場さんに私たちが企画した生地を作っていただきます。たった一つの素材を使っていますが、川上から川下まで手掛けている、そういった会社です。

――色んな生地を触ってきましたが、御社の生地はタッチが柔らかく弾力がある印象ですが、御社の素材の特徴なのでしょうか?

コットンそのものの特性もあると思います。
今回使って頂いた素材はタンザニア、もしくはインドの原綿ですが、それぞれ個性が異なります。テキスタイルを作る時に意識していることは、極力は手を加えないことです。お客様のご要望で染色もしますが、基本的には染色をしていない生成りのテキスタイルを主に手掛けています。ワキシングも天然の蜜蝋を使ったり、ソーピングもオーガニック洗剤の先駆け的な会社であるドイツのソネット社のものを使ったりしています。素材の良さを活かすようにこだわっていますので、そこが風合いの良さとして評価されているのでは、と感じます。

――御社の特徴として、トレーサビリティに特化しているところだと思いますが、そのお話も伺えますか?

トレーサビリティという言葉は日本でも最近、漸く定着してきた印象ですね。スーパーで売っている野菜の生産者が分かるように、誰が作った物なのか情報が追跡可能になっている。原料の調達から、その原料を使って、工場さんで生地を作って頂いていますので、どこで作られた原料がどういった工程を経て生地が作られるのかを把握しています。

――「どこでどうやって作られているかを見せること」は、社外秘もあったりと、難しいメーカーさんも多い印象なのですが、御社はいち早くトレーサビリティをとられている印象ですね。

そうですね、私たちのポリシーや意義を一つ一つお伝えして、私たちの取り組みにご理解頂いている工場さんとだけお付き合いしているという形です。

「肌に良いイメージ」だけでない意義

――オーガニックコットンを使うことについては、どういった意味がありますでしょうか。

オーガニックコットンという素材は、私たちも取扱始めて30年ほどになりますが、当時はオーガニックコットンの認知は全く無く、私たちを含め、先駆けとなった数社がマーケティングとして「オーガニックコットンは使うあなたにもメリットがある」という訴求で強く進めた側面があり、「肌に良い」という認知が進んでしまいました。世の中のイメージが、そこから抜けきれていないように感じています。柔らかな風合いを評価頂けるのは有難いことですが、消費者だけなく生産者などの背景も着目すべきという潮流もある。漸く、社会がそういったところに目を向け始めていると感じています。コットンは、原料としては環境の負荷が高いと言われている素材です。綿花の栽培は多くの水を使ったり、労働についても搾取構造などの問題があります。そういうものを一つ一つ解決していこう、というのがこのオーガニックコットンのそもそものスタート。その価値を今一度、世の中に対して伝えていくことが非常に大切です。

――確かに「(化学繊維ではないので)肌に良い」という認識がまだ市場イメージのように感じます。私たちは、オーガニックコットンがどういった環境で作られているかを知り得ないないのですが、実際のところ全体の状況としては改善されているのでしょうか?

そうですね、かつてはオーガニックコットンのシェアは0.05%ほどのような状況でしたが、今は1%に届くほどには、生産量は世界的に右肩上がりです。需要が高まっているので農家の方もオーガニックコットンに切り替える意識になりやすいと言えます。
ただ、オーガニックコットンの認証を得るには、二年間以上農薬を使っていない畑にしなければならないなど、厳しいルールがあります。通常のコットンからオーガニックコットンに切り替えるためには三年の移行期間があり、非常にハードルが高いという問題があります。そのため、「認証されたオーガニックコットンではないけれど既存のコットンよりも良質」という意味合いの「ベターコットン」と呼ばれる素材も出てきて、一説によるとベターコットンのシェアは市場の20%というデータもあり、そういう意味では全体的な底上げという意味では、オーガニックコットンの生産の背景について改善はされていると思います。

世界中のオーガニックコットンのお手本となるようなプロジェクト

――農薬を使わない、というようなことは想像できますが、生産者の労働環境については具体的に意義があったりしますか?

はい、有機農業という側面がありますね。国の法律で有機農業の在り方があります。殺虫剤を撒くことは農家の方々の健康にも悪影響を与えますので、環境への配慮に限らず、労働環境の面でも大事なことですね。有機農業の根本的な考え方として、「買い手と売り手はフェアでなければならない」というものがあります。

今回採用いただいた素材はスイスのREMEI(リーメイ)社が30年ほどやっている有機綿プロジェクト「bioRe(ビオリ)プロジェクト」から、その原料を使った生地を提供させていただいています。世界中のオーガニックコットンのお手本となるようなプロジェクトです。規模も5千件など。単純に農家の人が作ったオーガニックコットンを買い取るというだけでなく、どれほどの不作でも豊作でも手厚くサポートしています。有機農業は高度なスキルが必要になりますが、そのやり方も学校を作って、教えています。インドやタンザニアなど、農家の方々は貧しい方々も多いですが、ビジネスパートナーとして組むだけでなく、彼らを支援するプロジェクトとして、例えば学校に通いたくても通えない子供たちのために、村に学校を建てて教師を派遣して、農家の子供たちに教育を受けて貰うというような取り組みがあります。私たちもそのプロジェクトに寄付しています。農家の方々は、非常に重要なビジネスのパートナーであり、大切な仲間なので、生活をサポートをするということです。そういったプロジェクトをしている所からの素材をご提供しています。世界中探しても、そういったプロジェクトを行っている所は少ないと思いますので、自信を持ってお勧めできます。

――オーガニックコットンへの思いや仕事における遣り甲斐なども教えていただければ。

課題はまだたくさんありますので、一つ一つ取り組んでいくことには、遣り甲斐を感じます。
先ほどお話したREMEI(リーメイ)社の方々も口を揃えて言うのは、「Long- term relationship」です。長期に渡る信頼関係が大事であるということです。私たちもそれを重視して仕事ができることは有難いと感じていますし、CARL VON LINNÉともそういう長期的な関係性を築きたいと思っています。

私たちにできること

因みに、CARL VON LINNÉ 2021年 秋冬コレクションのカットソーとフーディーには、このようなタグが付いています。QRコードから、制作に関わっている農場や工場を追跡することができます。農場や糸を作った工場、加工場など、生地になるまで関わった方たちが分かる、徹底したトレーサビリティが実現されています。

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オーガニックコットンは、「肌に良いイメージ」だけが主に広まっている側面がありますが、生産者の方々の健康のためにも意義深いということを、今回の取材から私たちは学べました。もちろん、オーガニックコットンを取り巻く業界の課題も、ブランドを作る側も、購入する側も、まだ課題は多いと言えます。こうして一人一人が学んで、自分で考えていくことが大事ですね。

YouTube大学の動画内でも中田さんが話していたように、「買い物は投票」です。より良い投票ができるよう、CARL VON LINNÉは、PROGRESSの中でも、買ってもらうための宣伝というよりも、共に学び、考えることを大事にしながらブランド作りをしています。

公式サイト

サステナブル・アパレルブランド CARL VON LINNÉ

中田敦彦の公式サイト


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