南ヨーロッパの古典芸術、墓場の芸術の考察

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【Opera】東京二期会『天国と地獄』

 「序曲」だけがやたらと有名なオッフェンバックのオペレッタ『天国と地獄』。二期会はこれまでに、なかにし礼演出(坂上二郎がゲスト出演したことで話題になった)、佐藤信演出と2回上演してきている。今回は鵜山仁が演出を手がけたニュー・プロダクションだ。ちなみに、二期会のオペレッタが伝統的…

大田区民オペラ合唱団第3回定期演奏会『カヴァレリア・ルスティカーナ』

 大田区民オペラ合唱団は、大田区民オペラ協議会主催のオペラで合唱パートを受け持つために1993年に発足。2015年の公演を最後に大田区民オペラ協議会とのコラボレーションを離れ、2016年、2018年と独自に定期演奏会を開催している。そのうち2018年はドニゼッティ『ランメルモールのルチア』を抜粋で上…

雨の日にはイワシの塩焼きと……

一昨日の夜から降り続いている雨。場所によっては豪雨に見舞われて被害も出るほどだが、幸い我が村周辺は、程よくチピチピと降ってくれている。恵みの雨と呼びたいところだけれど、そろそろ各地のワイナリーでスタートしているブドウの収穫に影響しませんように……。 ところで、雨の日になると食べた…

シェイクスピアのとなりで海を眺める 《デンマークの劇場》

デンマークには、シェイクスピア好きにはたまらない場所がある。戯曲『ハムレット』の舞台となった城「クロンボー城」だ。 首都コペンハーゲンから1時間弱。クロンボー城は、ハムレットが住むエルシノア城のモデルだ。とはいっても、シェイクスピアはこの城に来たことはないみたいだけれど…… 「誰…

オペラの"台本"を読むときに知っておきたいこと

オペラを勉強しようと思ったときに、かならず直面する作業がふたつあります。 ひとつは、楽譜を読むということ。 もうひとつは、台本を読むということです。 ほとんどのオペラ歌手は音楽大学などで、専門の音楽教育を受けています。なので、能力値の差はあるかもしれませんが、一様に一定以上のクオ…

ラテンの作品の根底にあるキリスト教哲学

こんにちは。 「墓の魚」の作曲家です。 今日は、キリスト教のお話をしようかと思います。 ラテン諸国の芸術、 そして私達「墓の魚」の作品の根底に流れている キリスト教精神のお話です。 西洋(特に南欧)、ラテン世界には (カトリック系)キリスト教精神が根付いています。 多くの芸術に、それは多…

腐敗がテーマのラテン音楽

こんにちは。 「墓の魚」の作曲家です。 本日は「墓の魚」の重要テーマである 「腐敗の芸術」についてお話していきたいと思います。 ◆この世の栄光も、命も、やがて腐り、 土に帰ってゆくものだ。 ◆100年後にはみんな死者だ (スペインのことわざ) こうした哲学を表現した芸術に ヴァニタス絵画と…

「蛆虫の作曲家」による墓地の抒情のオペラ

こんにちは。 「墓の魚」の作曲家です。 あんまりにも蛆虫の絵や、詩や、オペラばかり作曲していたので、 前に「蛆虫の作曲家」と、ある方に呼ばれまして、 それがあまりにも気に入ったので、公式でも名乗る事にしています(笑) でもね、蛆虫って、 古典を中心に、南ヨーロッパやラテンの芸術では 文…

「墓の魚」とイタリアのコメディア・デッラルテの関係

イタリアの古い道化芝居に コメディア・デル・アルテ(コンメディア・デッラルテ) (Commedia Dell Arte) というものがあります。 この道化芝居が、後のイタリアのオペラ・ブッファ(Opera Buffa) (道化の歌う滑稽なオペラ)や、 他国のコメディア演劇(道化芝居)に 強い影響を及ぼしたと言われていて、 「…

日常で[死の芸術]を発見する(絵画から糞尿人形まで)

こんにちは。 「墓の魚」の作曲家です。 今日は、私達の音楽や劇のテーマであるメメントモリ芸術を 南欧(あるいはラテン圏)の芸術の中で見つけてみようというお話です。 メメントモリ芸術というのは [人間はいつ死ぬかわからないから、死を考え、今を楽しめ] というローマの戦士達の哲学に始まり、 […