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公園愛護会をつくってみました その2:「ごみひろい+おしゃべり会」のつくり方

公園愛護会ってなに?みたいなことを前回書いたのですが、引き続き一体どんな風に公園愛護会をつくったのかを、具体的に書いていこうと思います。

どんな公園なの?

私たちのいつもの遊び場「長谷つくし公園」。鎌倉の長谷と言えば、大仏や長谷寺が有名で、毎日いろいろな国の旅行者が行き交い、細い道の小さなエリアに観光バスや修学旅行生もガンガン訪れる観光地。そんな地域の中でも、ちょっと路地に入った静かな場所にある、地域の子どもたちの貴重な遊び場。それがつくし公園。つくしが特段生えている訳でもなく、なぜつくしなのかは謎だけど、なんだかかわいい普通の街区公園。

その中でも大きな特徴がひとつ。それは隣にある明治時代に建てられた素敵な洋館「旧諸戸邸(長谷子ども会館)」(建築好きな方、くわしくは鎌倉市のホームページにいろいろな説明が載ってますので、よかったらどうぞ)。この景観重要建築物が、小さな児童館のような施設=地域の子どもたちの遊び場「子ども会館」として使われており、公園とセットでとても愛されていました。(いつでも誰でも自由に遊べる場所「長谷子ども会館」については、本当にステキなところで、個人的に鎌倉子育てライフの原点のひとつみたいなところもあったりして、語り出すと止まらないので、それはまたの機会に書こうと思います)

「終わり」からの「はじまり」

その長谷子ども会館が、2018年春、耐震性を理由に突然の閉鎖。それからゴミやタバコの吸い殻が目立つようになったり、草がのびる時期は遊べるエリアが極端に少なくなってしまったり。子ども会館の職員が、いつも公園まで見守ってくれていたんだ。失って初めて知るありがたさ。遊びに来る人も減り、みるみるうちに寂しくなっていったつくし公園。ひとつの場所がさびれていくって、こんな感じなの?残念〜。

再開を願う人が、署名活動をしたり、議会へ請願書を出したり、子どもの遊び場に関する講演会やシンポジウムをしたり。遊びにくくなった公園の草取りをボランティアで企画する人がいたり。自分たちにできることからまずやろう、というのは鎌倉の土地柄かな。

そんなこんなで、「また草のびてきたね〜」「遊びにくいね〜」という日常会話から、草むしりイベントをDIYすることに。そしてもっと楽しいことも、いろいろやれたらいいよねって。

コンセプトはみんなで楽しく

ということで、草むしりイベントをしようと考えた。みんなで遊ぶ延長上に。辛くない、義務じゃない、労働じゃない、楽しいからやる、遊び。遊びには、ゆるさと自由が必要だ。草むしりや掃除って、ひとりでやるのはハードル高いけど、みんなでやると結構楽しいアクティビティになる。

掃除だけだとマジメすぎるし、何かおまけもつけようか。まずは、おしゃべり会的な。そして、楽しくできたら、継続展開したり、もしかしたらもっと面白いジャンプだってしていけるんじゃない?という仮説。

イベントの日程は9/25(水)午後に設定。水曜日は幼稚園が午前保育で、つくし公園でランチをしてそのまま遊ぶ親子も多いから、そんな流れでたくさんの人に気軽に参加してもらえたらいいな、というのと、小学生が帰ってくる前に終われるように、という狙い。

けれど、一体何からスタートすればいいんだろう?

まずは市役所に問い合わせ

公園でイベントをしたい → とりあえず市役所の公園課に聞いてみよう。ということで、約3週間前の9月上旬に電話で問い合わせ。

私:公園でそうじ+おしゃべり会のような企画を考えているのですが、なにか申請は必要ですか?
市役所(公園課):個人でボランティアとして活動されるのであれば特に必要ありません。定期的に活動されるようであれば愛護会制度もあります。

ちなみに、長谷つくし公園の愛護会は昭和56年に甘縄子供会・老人会で登録され活動していたものの、平成26年に解散したとのこと。理由は参加者が集まらないから。愛護会は、自治会や町内会・子供会・老人会などが申請するのが基本だけど、町内会の確認を得れば例外的に別の団体(青空自主保育とか)でも申請可能だそう。

そして、鎌倉市の公園は公益財団法人 鎌倉市公園協会が管理していることも分かったので、公園協会にも電話で問い合わせ。

私:公園の草がかなり伸びているので、ボランティアで草むしりをしようと企画しているのですが、なにか注意事項はありますか?ちなみに、市役所公園課にはもう相談しました。
公園協会:除草は毎年2回、夏の始めと終わりにやっています。今年の2回目は、9月中に順番に入る予定です。ごみは週1回(長谷地区は木曜に)巡回しています。そうじをしてくれるなら、草とゴミで袋を分けてもらい、終わったあとに連絡をもらえれば、近く引き取りに行きます。

タバコの吸い殻も気になってます、など話していると「マナーが悪ければ立て看板設置しますので、おっしゃってください!」との提案をもらう。確かに最近ひとつ看板が増えたけど。こうやって看板って増えるのか!結構気軽なもんだなあ。

なるほど、特に面倒な申請も必要なさそうだということが分かった。次は、まわりの仲間に声かけを始めよう。

ゆるやかな仲間集め

つくし公園そうじしない?とゆるやかに声かけスタート。良い反応。仲間が集まれば愛護会結成も進めていけるかも。ポスター的な画像があると、アイキャッチにもなるし、LINEなどSNSでも送りやすいので、つくってみた。

ひとまず今回は、手づくり感・ゆるやかさ推し。やることがマジメだから(そうじ)、まずは気軽に参加できるようにハードルを下げること、ほっこり楽しそうなこと、いい人そう(悪意うすそう)な感じを重視。今後の展望などは敢えて割愛し、まずは誰でもウェルカムでどんなスタイルでもOKでとにかく気軽に参加してもらえるように、と思って情報をデザイン。

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Facebookイベントを立ち上げ、拡散は個人Facebookとinstagram、仲間のグループLINEに。結果、Facebookやinstagramでシェアしてくれる仲間も現れ、近くのお店にポスターを貼ってもらえることになったり(ありがとうございました!)、情報がひとりで旅してくれることにもなった。文字だけじゃない、ビジュアル(質はさておき!)の力、なかなか凄し。見てもらいやすいし、画像があることの大切さを実感。

ボランティアそうじ、ゴミ袋は誰が用意する?

前日に下見。9月中にはと言っていた公園協会の除草作業は、台風の影響かまだ来てなくて、草ぼーぼー伸び放題のつくし公園。やりがいたっぷり、お天気も良さそう。

ボランティアで掃除をする場合、ごみ袋は誰が用意するのか?市役所公園課へ確認に。今回のように個人のボランティアが掃除をする場合、袋の支給はないとのこと。なんと。愛護会なら、報奨金の中からゴミ袋や参加者のお茶の費用などを出せるそう。

自治体によっては、ボランティアのためのゴミ袋を支給しているところもあるようだけど、鎌倉市にはその制度はなし。労力もお金も出て行くボランティア活動、単発でやるにはハードル高いなあ。クリエイトにゴミ袋を買いに行こう。軍手もあるといいよね。

さあ、いよいよ草むしり。その様子は、また次回。


次の記事 → その3:親子で草むしりイベント


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