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女性ホルモンと更年期障害

こんにちは!アロマ心理学開発者大島鶴枝です。

今回は、『更年期障害で苦しい』という書き込みを見つけましたので、中医学から見る更年期障害と食事対処法、アロマでの対処法をお伝えします。

中医学でいう更年期とは?

女性の身体は、思春期、性成熟期、プレ更年期、更年期、閉経期というホルモンバランスによって、エストロゲン(卵胞ホルモン)の値が変化します。

その値の変化によって、分けた期間の一つに更年期があります。

更年期障害というのは、更年期に起きる障害のことであり、女性の体にとって重要なエストロゲンの減少がもたらす障害のことです。

そのため、よく『更年期』という言い方をしますが、年齢を重ねていけば誰でも、更年期はおとづれる、そういった期間のことなのです。

中医学では、初潮を迎えた年にプラス30歳加えた年齢になると、更年期に入ったとされ、その前の5年間はプレ更年期と呼ばれ、早い人だとこの時期から不調が現れてくる人もいるのです。

女性の一生涯のエストロゲンの値の変化

まず、性成熟期(月経が毎月ある状態で生殖可能な時期)の1ヶ月のエストロゲン量(pg /ml)は

①月経後:20〜50
②排卵期:100〜200
③黄体期:70〜120

と、1ヶ月の間でも変化します。

女性は、妊娠すると200から50000まで、エストロゲンの量が増え、出産するとその瞬間から70くらいまで低下します。

出産後に、メンタルがやられてしまう原因にも、エストロゲン減少が関与しています。

このエストロゲンには、

・自律神経を安定させ、気持ちを前向きにする
・新陳代謝を活発にし、コラーゲンの生成を促す
・肌や髪の艶やハリを作る

など、女性としての魅力を底上げしてくれる働きがあるのと同時に、

・アルツハイマー病
・動脈硬化
・骨粗鬆症
・肥満

などを予防してくれる働きもあるため、男性に比べて、生活習慣病になりにくいのは、エストロゲンの量が多い時期が多いためでもあるのです。

メンタル的にも、エストロゲンが多い時期は、女性らしさとともに優しく安定した状態になるため、魅力的に異性にも写ります。

ただ、更年期に入ると、このエストロゲンが閉経期に向かって徐々に、減少していくのです。

もう一つの女性ホルモン(黄体ホルモン)

エストロゲン(卵胞ホルモン)と同じように、女性には、プロゲステロン(黄体ホルモン)が血中に存在します。

プロゲステロンは、受精卵が子宮内膜に着床する準備や乳腺による乳汁の分泌を準備させる働きのあるホルモンで、

卵胞期をすぎ、月経前になると妊娠したことを想定し、分泌量が増えていきます。

このホルモンは、妊娠を想定して分泌されるため

①体温を上げる
②子宮内膜を分厚くし、着床しやすい環境を作る
③妊娠の保持
④血中にナトリウム(水分)を引っ張り、浮腫みやすくなる
⑤イライラや落ち込みやすくなる

といった、身体に変化します。

人間も動物ですからね。

はるか昔は、いつ、どこで攻撃されるか、わからない状況で、女性自身が妊娠し、自分の体を守るために、周りの空気に敏感にならざるおえない環境だったとしたら・・・。

この黄体ホルモンが多く分泌されることで、張り詰めた緊張感をもち、生命維持を促すことにつながっていたと考えると、このホルモンにも重要な役割があるのです。

特に、PMS(月経前症候群)と呼ばれる症状は、この黄体ホルモンの分泌によって、イライラしたり、不安になったり、浮腫み、頭痛など、多くの不調を毎月抱える人も少なくなく

まるで、更年期の前触れのような症状を抱えて、毎月苦しんでいる人も多いのです。

中医学から見る更年期障害

月経前にイライラしたり、不安になる症状が毎月ある人は、更年期に、その症状がもっと悪化し、ひどくなることから、その状態を更年期障害と呼ばれるようになったと考えられます。

中医学では、更年期障害は、アンチエイジングの臓器である『腎』の機能低下によって起こると考えられています。

腎の機能低下には、大きく分けて2つのタイプがあります。

①腎陰虚(舌が全体的に赤い。舌の苔は少ないかほとんどない、舌の表面に裂け目がある)
肌の乾燥、喉の乾き、寝汗、目の渇き、ほてり、のぼせ、手のひらや足の裏、首が熱りやすい。

このタイプは、気血水の『血・水』が足りない状態です。

質の良い水分を補給することが必要ですが、身体が水分を受け付けられず、飲んでも飲んでも喉の渇きが潤わない状態に陥ってしまう方もいます。

その場合は、食事で水分を補いましょう。

身体を潤す食材(ぶどう、梨、スイカ、ライチ、トマト、レモンなど)
火照りをとる食材(すっぽん、鴨肉、鮑、豚肉、蓮根、百合根、白キクラゲ)

↑特に乾燥した白キクラゲは、美容にとっても効果的。お味噌汁に入れたり、サラダやデザートにして食べることができます。

ほうじ茶や緑茶、ミントティーが効果的

②腎陽虚(舌は全体的に白く、両面に歯のギザギザがある、舌は薄く白い)
手足が冷たい、下半身が冷えやすい、顔色が青白い、冷えると腰が痛む
この状態により、瘀血(血の流れが滞る、月経血の塊)を引き起こしやすい。

身体を温める食材を取りましょう

にら、ねぎ、マグロ、らっきょう、えび、赤ワイン、ウイスキー、羊肉

↑私は数年前、この状態のPMSで悩んでいましたが、食事とアロマで改善しました。

紅茶、プーアール茶、ライチ紅茶が効果的

エストロゲン様作用のある精油の効果

私たちの身体は、食物連鎖のトップにある植物の作り出した栄養でできています。

植物を食べることで、エストロゲンが生成されると考えると、アロマテラピーで使う精油は、香りを嗅ぐだけでも血中に精油成分が届き、全身に渡りますので、いち早くエストロゲンを補うことができるのです。

血中のエストロゲンと同じ働きのある『エストロゲン様作用』のある精油を使ってホルモンバランスを整えましょう。

①クラリセージ
ジテルペンアルコール類のスクラレオールが微量含まれています。微量でも、強いエストロゲン様作用のある精油です。1ヶ月のうちでも、香りがいい香りに感じたり、気分が悪くなるといった個性を持っているため、香りを嗅ぐ際は、気分が悪くならない時期にかいでくださいね。

②ジャスミン
ジテルペンアルコール類のフィトールが含まれています。無月経、稀発月経、更年期障害の緩和に役立ちます。
エステル類を多く含むので、スキンケアにも効果が高い精油です。

③バジル
フェノールエーテル類のチャビコールメチルエーテル(別名:エストラゴール)を88%も含む精油です。エストロゲン様作用のある成分が8割も含まれているため、鎮痙・鎮痛作用と、自律神経の安定を促してくれます。

④フェンネル
フェノールエーテル類のtーアネトールを含む精油です。80%程度含まれているため、強いエストロゲン様作用があります。更年期障害特有の気分の落ち込みがある人は、この精油がおすすめです。脳内セロトニン分泌を促すことにより、抗うつ作用が見込めます。

まとめ

中医学から見る不調の原因と食事、アロマの対処法をお伝えしてきました。

私たちの身体は、今食べているものが3ヶ月後の身体を作ると言われています。

もちろん、いますぐ、食生活を見直し、3ヶ月後の新しい自分になるために、我慢しながら改善していくのも必要ですが、そんな時こそ、アロマの出番。

アロマは嗅いだ瞬間、脳内伝達物質(モノアミン)に働きかけ、メンタルを整えてくれる作用があるだけではなく、自律神経、ホルモンバランスを整える作用があります。

私は、アロマを学んだ時、講師からこう言われました。

『私たちアロマセラピストは、更年期障害や閉経期のつらさは、アロマの香りを嗅いでいる限り、悩まない』

血中のエストロゲンが減少する時期になったら、アロマの香りを嗅いで、補充すればいい。

もちろん、エストロゲンの補充だけではなく、いつも笑顔で、快活で、自分の機嫌を自分でとれる素敵なメンタルでいるためにも・・・。

アロマの香りを日常で、ぜひ、嗅いでいただければと思います。

お読みいただきましてありがとうございました。

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